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1208




 藤達の屋敷まで行き、庭でボコっている。正しくは、盾を持って全て流しているだけだ。その所為で疲れているが、それは俺の所為じゃない。前にやっているので、そこまで頭にはきていない様だが、腹が立つ事に変わりは無いらしい。


 今はメトムの相手をしているが、その前はシェンの相手をしていた。3人とも疲労とイライラを発散させる為、自分達で手合わせをしている。メトムも受け流され続け、攻撃が雑になってしまっているので注意しておく。


 そろそろ昼なので練習を終わらせ、俺は自分の家へと帰る。藤も午前中だけで十分だったみたいで、午後からは自分達で練習すると言っていた。一太刀もまともに当たらなかったのが、よほど腹立たしい様だ。


 防御に徹している相手と戦うのは簡単じゃない。攻撃している側がイライラしていたら話にならないんだが、その辺りは気付いてないんだよな。それも含めて、まだまだと言わざるを得ない。


 昼食を作り食べていると、宗一・宗二兄弟が家に来た。久しぶりだが何故来たのか聞いてみると、伝える事があるらしいので話を聞く。内容は、甲斐が南進したという事だった。どうやら遂に牙を剥いたようだな。


 西部さんは東に居るので大丈夫だろうが、万が一の事はあるかもしれない。何より、遠江が暴走して攻めてくる恐れがある様で、今の三河は緊張感を持って東を注視している。


 遠江は駿河の命に従わない可能性も十分にあり、何より甲斐がそこに対して何もしていない筈も無い。三ツ者を使って色々やっていたのは事実のようで、それはコウカや伊賀でも確認しているらしく、事実だと分かっている。


 ただ、それを駿河の今川や雪斎が黙って見ていた筈も無い。そういう意味でも注視していく必要があるという訳だ。訳の分からない、おかしな動きをする可能性も十分にあるし、信濃が甲斐を攻める可能性も無いとは言えない。


 色々な事が考えられるが、蓋を開けてみないと分からないのも事実としてある。今はそんなところの様だ。一応、今の三河は危険だという意味で伝えてくれたらしい。2人にも昼食を御馳走しておいたので、こっちに文句は言わないだろう。


 次郎君や千代女は勝手に来て食べていただけだが、彼等が機会に恵まれなかったのは間違い無い。だからこそ、今回は彼等が来たんだろうか? ……まあ、俺が考えても意味は無いし、どうでもいい事だな。


 午後からは出掛けようと思ったので、皆に一声掛けてから家を出る。ツシマに行って布を大銀貨1枚分買ったら、さっさと温泉地の家に戻った。グレイトシープの毛は今でも大量に余っている為、布団に使う。


 全部で5組の布団が出来たが、まだまだ毛は余っている。面倒ではあるが汚すわけにもいかないので、ダンジョンへ行って捨てる事にした。迷宮紋からダンジョンへと入り、1層を転移紋とは逆の北東へと進む。


 ある程度進んだら穴を掘り、ゴミを捨てて焼いていく。シルバーチキンの羽やグレイトシープの毛、それから細々とした物を全て捨てて焼き、埋めてしまう。周りに誰も居ないので問題なく、そのうち消えて無くなるだろう。


 ダンジョンから戻ったら暇になったので、ダリアやフヨウと遊んでいたら夕方になっていた。夕食を作っている俺の足をダリアとフヨウがペシペシしてくるが、台所に来たリューとエリアが連れて行く。どうやら2人の練習は終わったようだ。


 メルとフォルも来たので手伝ってもらい、完成したら皆で食べる。



 「今日一日頑張ったけど、何とか走る事は出来るかな? ……ってところだね。流石に神血を飲んでいるだけはあると思う。とはいえ、元々長恵に才能が無ければ意味は無いから、才能があって良かったよ」


 「私の方は全然です。相変わらず【神聖八重浄化】は使えるだけで、使い熟す事は出来ませんね。それすら無理なので、【神聖世界】なんて使える訳がありません。興味本位で使ってみましたけど、発動すらしませんでしたよ」


 「アレは無理じゃないかしら? 上級魔法が使える私でも無理っていうか、アンクを使っても無理ね。アルドが1番難しいという魔法なんだから、もはや想像もつかない程の高みにあると考えた方が良いわ」


 「そうだろうね。そもそもアンクがあっても出来るとは思えないよ。主様でさえ、使い熟すのは今は無理だって仰るくらいだ、私達にはどうにもならないさ。改めて、見上げる壁の高さを実感しただけだよ」


 「まあ、それはそういうものだと諦めた方がいいよ。僕達は出来る事を少しづつやっていくだけさ。そのうちに辿り着くでしょ? ってくらいで丁度良いよ。無理したって出来る訳じゃないし」


 「そうですね。人間種には限度というものがあります。それを超えている方ならともかく、超えていないならば1つずつ順番に乗り越えていくべきでしょう。違いすぎるものを見ても、参考にはなりません」


 「まあ、当たり前といえば当たり前の事だね。遥か先に居るヤツの真似をしたって出来る訳がないんだ。凡人は凡人らしく進んで行くだけさ」


 「いや、俺こそ凡人なんだが、何か勘違いしてないか? 俺はあくまでも神様に教えてもらったからであって、俺自身に才能がある訳じゃないぞ? 神様いわく、孤独に耐える才能はあるらしいが……」


 「「「「「「「「「………」」」」」」」」」


 「「………」」



 何だろう? 9人と2匹がとても疑わしい目で俺を見てくる。前にも説明したが、俺が選ばれた理由は孤独に耐えられるからだぞ? 神様達が要求したのはそういうヤツだし、その条件で【世界】が選んだのが俺だ。


 あくまでも孤独に耐えられるヤツであって、魔法や闘気術や念術に才能のある奴じゃない。そこのところは大分前に説明した筈だが、忘れたのか? いや、疑わしそうな目で見るの止めてくれないか。俺自身に碌な才能は無いから。


 そもそも才能は皆の方があるし、俺は才能とは無関係な場所で練習したからだよ。神界では肉体なんて無いんだから、才能に左右されないのも分かるだろ? 肉体に関係無く学べるんだって。そう言うと長恵が驚いている。


 あっ、しまった。長恵が居るの忘れてたな。さっきから聞いていた話、表で言わない方が良い。それに、言ってもホラ話扱いされるだけだから、止めた方がいいぞ? そう言うと、少し悩んだ後に深く納得していた。


 夕食後、風呂に行った長恵を見送りながら、明日から帯を使わせようと決意する。ただし、闘気はともかく魔力の回復を早めるという事は、それだけ邪気を多く吸収するという事だ。シュラとアルメアの練習に丁度いいだけだな。


 その事を話しておき、俺達の番なので風呂に入る。上がってゆっくり涼んだ後、部屋に戻って2匹にミードを出す。今日は酒を飲みたい気分らしい。好きに飲ませていると直ぐに撃沈したので、布団に連れて行って寝かせてやる。


 皆に連れて行かれたものの、丁寧に優しく撃沈しておいた。今は布団に寝かせ、綺麗に【浄化】している。終わったら<浄化の三道具>で広範囲を【浄化】し、おやすみなさい。



 <異世界568日目>



 おはようございます。今日も何もありませんが、近々何かが起こるかもしれません。甲斐が南進したからな、少なくとも物事が動くキッカケにはなる。その結果がどうなるかは知らないけど、大きな動きだと他も動かざるを得ない。


 関東は大きな動きになりそうな気がする。この世界では桶狭間はもう起きない、そもそも起きる余地が無いからだ。今川は西に進む余裕が無いし、東は北条と源氏だ。流石の今川でも、どうにもならないだろう。


 北と戦うと言っても、相手は甲斐の武田だ。生易しい相手じゃない。それどころか、<飢えた虎>と表現されるような相手だ。食い千切られる事を警戒しなきゃいけない。それでも、どちらにも勝つ可能性があり、何とも言えない部分はある。


 甲斐は貧しいからなー。そういう意味では負ける可能性は十分にあるし、長丁場を戦うのは特に厳しいだろう。


 武田晴信がどうなるか……。



 ▽▽▽▽▽


 1208終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨234枚

 大金貨893枚

 金貨933枚

 大銀貨943枚

 銀貨1128枚

 大銅貨2154枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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