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1202




 仕方ないので少しずつ起こしていき、奴隷売買に関わっている奴は全員【忘却】で赤ん坊まで戻してやった。ついでに山羊角の杭やキマイラの短剣を刺しておいたので、記憶を取り戻しても問題ない。


 例え記憶を取り戻せても、既に性欲に汚染されているだろう。しかし、奴隷売買に関わっている女性が多いな。顔の良い少年を神殿に置いては、情事に耽っているらしい。少年相手だろうが、強姦は強姦だぞ。


 本当に神殿の連中は碌な事をしないが、被害を受けていた少年までもが、やがて同じ事をやり始めるんだから救いようがない。まあ、山羊角の杭を刺しているから末路は決まっているんだがな。


 やはり子供の頃に狂わされると、ずっと狂ったままになるんだろう。負の連鎖というヤツだ。金も回収したし、クズどもの末路も決まったので、今日はこの辺りで帰ろう。急いでも仕方ないし、時間をかけて奪っていくしかないな。


 温泉地の屋敷に帰ってきた俺は自分を【浄化】し、さっさと部屋に戻って布団に入る。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界565日目>



 おはようございます。今日は予備のきぐるみ作りでもしようと思います。それぐらいしか、する事が無いとも言うけどね。そろそろ起きて、朝の日課という名の【浄化】を始めるか。


 日課を終わらせた後、台所に行って朝食作りを始める。そういえば金牙と銀牙を1度も食べてないな。朝は饅頭のつもりだったんだが、角煮まんにするか。俺は金牙と銀牙の肉を取り出して角煮にしていく。


 その横で小麦と米の全粒粉と、塩と神水を混ぜて練っているのだが、良い匂いがするからか子供2人が起きてきた。昨夜は早く寝たからな、早く起きるのも当然か。



 「おはよう。吉法師、帰蝶」


 「「おはようございます」」



 俺は2人に神水の白湯を出してやり、ゆっくりとさせる。その間に角煮を饅頭の生地で包んでいくのだが、それを見ていた2人が興味津々だったので手伝わせた。2人とも楽しそうに饅頭作りをしているな。


 そんな事をしていると皆が起きてきた。素早く走ってきたダリアがペシペシ叩いてくるし、スルスルと素早く移動してきたフヨウが首に巻きついてくる。その状態で皆と朝の挨拶を始めた。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」


 「「???」」



 子供2人が妙な顔をしているので聞くと、キスの意味が分からなかったそうだ。懇切丁寧にダナとシュラが説明し、横からメルとアルメアが補足している。それ以外のメンバーは我関せずとスルーしているけど。


 そうしていると吉法師と帰蝶なりに理解したのか、急にチュッチュし始めたので放っておく。お互いに好きならしいので、放っておくのが1番だろう。どうしてダナとシュラが「良い事した!」という顔をしているのかは、よく分からないが。


 その後、平手さんも勝家君も起きてきたので饅頭を蒸し始める。待っている間に乾燥椎茸を使った野菜のスープを作り、さっさと椀に盛って出していく。饅頭が蒸しあがったので1人に1つずつ出し、2回目をセットしてから食事を始める。



 「今日は若様と姫様には弾正様の屋敷に移って頂かねばならぬが、それも時が決まっておる訳ではないので、我等もゆっくりとさせてもらうか。急いでも仕方ないうえ、そこまで急ぐ必要も無いからな」


 「なら、きぐるみを作るまで待っててくれ。平手さんにも勝家君にもきぐるみは渡したが、子供達2人は毛皮しか持ってないからな。それじゃあ寒いだろう。予備を作ろうと思っていたから、丁度いい」


 「すまぬが頼めるか。若様も姫様も寒そうにしておられてな。とはいえ、守役である以上は離れる事も出来ぬ。熊の毛皮も安い物ではないし、簡単には出回らん。出回っても、すぐに何処かの武士に買われて無くなるのだ」



 食事時にする話ではないので愚痴は終わりにし、色々と話をする。そんな中、吉法師と帰蝶が身体強化に食いついた。使っている間は寒さや暑さに強くなると聞き、やる気が漲っている。……そんなにか?。


 勝家君は気持ちが分かるのか納得しているようだが、平手さんはよく分からないという顔をしているな。まあ、身体強化を覚える事そのものは、何も悪い事じゃない。自分の身も守りやすくなるだろうし。


 2回目の饅頭も食べ終わり、朝食を終えた俺は後片付けをして出発する。いつも通り13層~15層の米をゲットし、19層へと踏み込んでアーマーベアを乱獲していく。ソードグリズリーも居るのだが、きぐるみには使いにくい。


 全部で10頭倒したら脱出紋で外に出て、解体所のような所に売りに行くのだが、何気に初めてだ。到着したら死体を取り出し、肉と内臓を売っていく。周りの連中が怪訝な表情をしているが、俺は気にしない。


 腸から油がとれると教えたからか、腸は買取をしていた。何でも領民相手にかす肉を安く売っているらしい。「自分達も食べる物が増えた」と喜んでいて、嫌には思っていないようだ。イメージが悪いかと思っていたんだが、そんな事は無くて良かった。


 肉と内臓を10頭分で大銀貨3枚だったが、気にせずに売って帰る。温泉地に戻り屋敷に着いたら、中に入り台所へ。裏庭へ出たら、吉法師と帰蝶が身体強化の練習中だった。それを横目で見て確認しながら、きぐるみを作製していこう。


 1つ1つ丁寧に作っていき、最後の2つは練習を止めさせて、2人の体に合わせた大きさで作る。今は練習中なので邪魔になるだろうから、後で着るといい。そう言って台所に置いておく。


 ちょうど昼前だったので麦飯を炊き始め、シルバーバッファローと野菜の味噌炒めにする。スープは野菜と蒸し蒲鉾のすまし汁だ。メルとフォルに手伝って貰って作り、出来上がる前に外の皆を呼ぶ。


 入ってきた皆を綺麗に【浄化】したら、配膳して食べ始める。子供2人は疲れているにも関わらず、旺盛な食欲をしているようだ。



 「それで、吉法師と帰蝶の身体強化はどうだったんだ? 特に問題は無さそうな感じだったが?」


 「問題は無いね。子供の内に食べさせたからかは分からないけど、2人とも魔力と闘気を扱うセンスは十分にあるよ。そのうえ、コントロールが上手い。この2人は似た者夫婦になるんじゃないかね?」


 「まあ、言いたい事は分かります。お互いに感覚が鋭いのか、私達の魔力と闘気の扱い方を感じ取っていましたね。お手本が目の前にあるのですから当たり前ですが、何処かの者より遥かに早いですよ」


 「………」



 勝家君が横を向いて、視線をあさっての方向に向けている。彼は自分の魔力や闘気を使う事ばかり考えて、お手本を学ぼうとはしなかったからな。後で何度も話して聞かせたが、2人の子供は本質をさっさと理解したらしい。


 分からないから手本の通りにする。それが正解だ。まずは正しい方法を教える必要があるが、勝手な事を始められると修正に困るんだよ。やっぱり覇王とその妻には何かがあるんだろうか? いや、関係ないな。


 今はきぐるみを着て美味しそうに昼食を食べているし、本人が成りたいなら好きにすればいいが、無理に覇王の道を歩む必要も無いと思う。まだ4歳の子供だし、日本と同じ歴史を辿ってもいない。そんな事を2人の子供を見ながら考えていた。


 昼食後、子供達と平手さんに勝家君は、西部さんの屋敷に出発していった。と言っても、すぐ近くなので危ない事も無い。さて、午後から何をしようかな? そう思っていたら、誰か来たな。門まで出るか。


 門を開けると、草臥れた服を着た武士っぽい奴等が居たんだが、そいつ等の代表は食べる物を恵んでくれと言い出した。意味が分からないが、まあいいかと思って中に入れる。


 4人組なのだが男は1人しか居ない。ただ、その男は身のこなしも大した事が無く、一行の中で1番弱い。1番後ろに居る女が1番強いのだが、その女がリーダーシップをとっていない事も気になる。


 さて、コイツ等はいったい何なのやら? どうにでも出来る程度の実力だし、少し遊んでやるか。



 ▽▽▽▽▽


 1202終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨219枚

 大金貨737枚

 金貨656枚

 大銀貨525枚

 銀貨538枚

 大銅貨1539枚

 銅貨25枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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