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0119




 この町の規模なら半日なくても浄化は終わるので、ゆっくり2匹と歩き回りながら浄化していく。ダリアとカエデの遊びを見ながら見回って居ると、子供達が寄って来た。



 「わー、猫ちゃん!」 「猫?」 「何か、大きい」


 「ニャー」 「グル」



 2匹は子供達と遊んでやっているが、場合によっては襲っているように見えなくもない。とはいえ子供の楽しそうな声がする以上は、襲われてるとは思わないだろうが。


 遠隔浄化をしながらゆっくり進むと、子供達もついて来る。この町には公園のような所は無いらしいので、そのままウロウロしながら浄化する。


 途中で食料店に寄って、銀貨2枚分の硬いパンや野菜などを買う。大銀貨1枚を支払い銀貨3枚を受け取って、町の浄化に戻る。


 この町の浄化が完了する頃には子供達は居なくなっていた。子供達メインで行動する訳にもいかないので仕方ない。偶には遊び相手が増えたのが良かったのか、2匹の機嫌は良い。


 宿の部屋に戻ると5人は酒を飲んで寝ていた。……女性陣が全員酒を飲んで寝ている絵面は、控えめに言っても酷い。もうちょっと……こう、どうにかならないものか。


 既に夕方近いので5人を起こして1階の食堂へ行く。食堂で銀貨1枚を支払い、お釣りの大銅貨12枚を受け取る。食事の後、再び5人は酒を飲み始めた。もう放っておくか。


 俺はダリアやカエデと遊びながら過ごしていたが、音が消えたと思ったら5人はそのまま眠ってしまったらしい。ベッドが奪われているので布団を出すと、2匹が俺の横にきた。


 どうやら一緒に寝たいらしい。久しぶりにゆっくり寝るか。全て浄化して、お休みなさい。



 <異世界64日目>



 おはようございます。今日はここから西へ行き、魔眼族の里に行きます。里には夕方までには辿り着くそうだ。普通の早さで夕方までなので、俺達だともっと早いだろう。


 いつも通り色々な浄化をしていると、2匹が起きたようだ。2匹は起きて直ぐに近寄ってきて、体を擦り付けてきた。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャー」 「ガゥ」



 今日は体を擦り付けたい日らしい。何が面白いのか分からないが、2匹は頻りに体を擦り付けてくる。もしかして痒いのか? 流石にそれは無いか……。


 2匹を撫でたり浄化したりしていると、テンションが上がり飛び跳ね始めたので3人が起きたみたいだ。



 「「「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」」」


 「おはよう、3人とも」 「ニャン」 「グルゥ」



 どうやらビキニアーマーズはまだ寝てるようだな。それにしても……ビキニアーマーに防御力はあるんだろうか? 何でアレを着けてるんだろう? 普通の鎧を着ければ良いのに。



 「どうしたんだい、アルド?」


 「いや、何でビキニアーマーを装備するのかって思ってさ」


 「ああ、アレは象徴のような物ですよ」


 「象徴?」


 「何でも、昔あの鎧を着た女戦士が活躍したそうです。私が生まれる前の話ですから、あんな鎧が在ったんでしょうね」


 「確か、それ以降は戦いに身を置く女性の象徴になったのよ。防御力は碌に無いから象徴でしかないけれど」


 「その女戦士は、棍棒とあの鎧だけだったらしいよ。今思えば凄い蛮勇だと思うけど、当時は大絶賛されたんだろうね」


 「特に歴史上、初めて戦闘で何度も活躍した女性ですからね。何でも、竜すら棍棒で殴り殺したと言われています」



 どこのヘーラクレースだよ。凄いムキムキの女性をイメージしたわ。それにしても象徴だと言うだけであんな鎧を装備するのか? 危険過ぎないか? 体をちゃんと守れよ。


 流石に昔はあの装備で良かったのかもしれないが、今は色んな装備があるんだから、ちゃんとした物を装備した方が良い。しかし、シュラが生まれる前って……とんでもないな。



 「そういえば女戦士は、最後に魔物の毒で亡くなるんですよね」


 「そうそう。それで自分の遺体から毒が出ないように火葬にしろって言って亡くなるんだよ」


 「残された人達は泣きながら火を焚くのよね。有名な最後のシーンは、何度聞いても悲しいわ」



 だから、どこのヘーラクレースだよ。最後まで似てるじゃないか。この世界のヘーラクレースはどうやら女性らしい。生きながら焼かれてなくて良かった。そこまで一緒はちょっと……。



 「おはようございます。アタシ等も鎧は悩むんですが、結局そのままなんですよ」


 「おはようございます。戦闘では動けない方が問題ですので。それと革鎧は心許ないので、話し合いだけでいつも終わるんです」


 「私達の革鎧は頑強ですが、これは素材が素材ですからね」


 「同じ素材は手に入らないんじゃないかしら」


 「無理だろうね。あれ程の王角竜は見た事が無いしねぇ」


 「「えっ!? 王角竜!?」」


 「ああ。アタシ達の鎧は、アルドが王角竜の革と角から作ってくれたのさ」


 「とんでもないですね。でもアタシ等じゃ無理ですよ」


 「その前はソードグリズリーとカッパータートルの革鎧でしたよ?」


 「それも私達には無理です、シュライア様……」


 「最初は買ってきたオークの革鎧で。その後は革鎧に鉄を被覆した物だったな」


 「そういえば、そうだったね。それが半季節ぐらい前かね?」


 「そろそろ出発しませんか? 間に合わなくなりますよ?」



 その一言で慌てて皆が準備を始めた。1階に行き銀貨1枚を支払って大銅貨12枚を受け取る。食事後、慌しく出発する事になった。結構珍しいな、皆が話し込むなんて。


 ウエストアルムから更に西へと進んで行く。道中は昨日と変わらず身体強化の訓練で、ビキニアーマーズの2人が疲労している。肉体の疲労と言うより精神の疲労だな。


 集中力がないと使えないが、集中し過ぎても使えない。身体強化と肉体を動かす事の両方を、同時に別々に行う必要がある。まぁ、慣れれば出来るようになるから頑張れよ。


 3人も訓練を行いながら進んで行く。闘気の扱いは結構良くなってきているが、それでもダリアとカエデの方が上なんだよな……。2匹の技術は思っているより高いからなぁ……。


 途中の道端で昼休憩にして竜の肉を焼く。硬いパンを柔らかくしておき半分に切ったら、間に野菜と竜の肉を挟みサンドイッチにして昼食にする。2匹は竜の肉と野菜だ。


 ビキニアーマーズが竜の肉を食べて騒いでいる。気持ちは分かるが、落ち着いて食え。2匹に竜の肉をおかわりしてやったら丁度なくなった。美味い物もいつか無くなるもんだ。


 だから、その落胆した顔を止めなさい。2匹が食い辛いだろう……。昼食が終わったら再び出発する。魔眼族の里へは半分以上来ているので、夕方までには確実に着くそうだ。


 夕方よりもかなり早く、魔眼族の里に到着した。まずは宿へ行って部屋をとらないといけない。ちなみに、吸血鬼の里にも宿屋はあるらしい。


 この辺りにも商人は来るそうなので、宿を作ったそうだ。この辺りの森は薬草や薬用キノコが多い為、意外にも商人が行き来する事はよくあるらしい。


 宿に行き大部屋と2人用の部屋を大銅貨7枚でとり、里長の家へと行く。里長は強硬派を宥めていた人物であり、ダナの兄弟の曾孫に当たる人物なんだそうだ。



 「里長ーっ! ディアーナ様をお連れしましたよ!」



 デッカイ声だが、家の中からバタバタ音が聞こえるな。開けたドアと頭がぶつかるコントは要らないぞ。



 「おおっ! ディアーナ様ですかな!? おかえりなさいませ。里長のマルガンで御座います」


 「ああ。アンタが兄弟の曾孫かい? 面影が有るような無いような……。それだけの時が経っちまってるんだねぇ………」


 ダナは何とも言えない顔をしているな。喜んで良いのか分からない感じか? いや、曾孫ともなればもう赤の他人か。兄弟との繋がりを感じないんだろうな。



 ▽▽▽▽▽


 0119終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨14枚

 金貨50枚

 大銀貨37枚

 銀貨15枚

 大銅貨27枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 真っ黒な金砕棒

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 オリハルコンの苦無

 アダマンタイトの十手

 王角竜の分銅鎖

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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