1196
<異世界561日目>
おはようございます。今日も特に何かする事がある訳ではありません。西の方が騒がしいが、東は落ち着いているようだから、尾張に何かがあるという事も無いだろう。美濃には何かあるかもしれないが、あそこはマムシさんが解決するだろうし。
そろそろ朝の日課が終わるので朝食を作りに行くか。俺は部屋を出て台所に行き朝食作りを始める。今日は手軽に、チャパティを使ったタコスモドキとスープだ。簡単なのでパパっと作り、皆を待つ。
皆を待っていると、見た事も無い奴がチラチラ屋敷を窺っているのを見つけた。何だアレはと思うも、全く知らない奴だ。もしかしてクニに関わりがあるのか? クニは藤達について行かず、勧進の為にウロウロしていたからなぁ。
泊まる時は藤達の部屋で泊まっているが、メトムと本番まではしていない。そこはキッチリしている様だ。それはいいとして、河原者の中で楽器を演奏出来る奴を探したりとか、他にも色々しているらしいとは聞いたが……。
仕方ない、皆が起きてくる前に終わらせるか。俺は隠密の4つの技を使い、屋敷を窺っているヤツの背後に立つ。【衝気】を使って気絶させ、【白痴】と【人形】を使って聞き出すと、まさかのメトム目当てだった。
しかも強姦をした事のあるクズだったので、強力に【忘却】を使い全て忘れさせた。子供からやり直せ、バカが!。
同性愛に何も言わんが、犯罪者に容赦などしない。ただの強姦魔が1人消えただけだが、世の中は僅かでも綺麗になったろう。
屋敷の台所に戻ると、既に皆は起きていて先に食べていた。俺も準備して食べようとしていると、何をしていたのか聞かれたので素直に答える。皆は難しい顔をしていたが、メトムも強いんだし簡単に叩き潰せる。
ああいうのは懲りずに何度もやるから、縄か何かで縛り付けてやればいいし、面倒ならさっさと殺せばいい。そういうアドバイスをしておく。ここは元の世界とは違うんで、容赦なく殺す必要がある。
ただでさえ元の世界でも性犯罪者の再犯率は高いんだ。この時代で、そんな奴を野放しにする方がおかしい。こういう時代はあっさり殺される。そうやって、その都度殺していくしかない。
終わらないモグラ叩きみたいなものだが、これは他の犯罪でも変わらない事だ。どんなに時代が進んでも、犯罪者は必ず一定数居る。何故かは分からないが居なくならないし、それは性犯罪者だけじゃない。
とにかく強姦魔は全て忘れてしまい、赤ん坊の頃に戻っているので気にしなくていい。言葉も何もかもを忘れてしまっている。家族が居るから、そいつ等が何とかするだろう。金を持っている商人の息子らしいしな。
それを聞いた瞬間、皆はどうでも良くなったようだ。金持ちのボンボンが罰を受けた程度の事だしな。赤ん坊まで戻されているが、気にする事でも無い。なお、【忘却】は忘れさせているというより、思い出せなくしているが正しい。
幾ら【念術】でも、記憶を完全に無くす様な事は不可能だ。ただし、念神は可能。逆に言えば念神には出来るので怖いのだが、そこは怖がっていても仕方がない。念神が本気を出せば、何も分からないまま記憶を失っているだろうし。
自覚できない以上は抵抗も出来ない。それは横に置いといて、つまり【忘却】で忘れていた事も、何かがキッカケで戻る可能性はある。あるんだが、あそこまで忘れさせると殆どあり得ないと言っていいだろう。
皆は納得したように頷きながらも、クズが襲ってきた時の対処法を話している。どちらかと言うと確認のようなものだが、特にクニは危険なので注意が必要だ。不意打ちをされると、おそらく防げないだろうし。
「しかし、クニは鍛えてやる訳にもいかんのだろう? そもそも勧進に来ている訳だしな。出雲に帰るのかどうかは知らぬが、力を持てばおかしな輩に絡まれるだけか」
「それもあるが、勧進の為にしなきゃいけない事は多いだろうし、修行をしている暇が無いだろう。生き方が違うんだからしょうがないさ。クニがするのは勧進であって、自分で獣を狩って稼ぐと、それは寄付だからなぁ」
「確かにそうだね。寄付する為に稼ぎに来た訳でもないし、アルドが言ってたように町の中なんかで見世物をやったり、何かをアピールするぐらいじゃないかい?」
「瓦版みたいなものか? それとも道端で情報売りでもするか? まあ話題性のあるものなら上手くいくかもしれないが、多くの人も知れるような情報だと意味は無いなー」
「「「「「「「「「「???」」」」」」」」」」
俺以外の誰も理解できていないので、瓦版や情報を商売にする方法を教える。とはいえ、そんなに難しいものじゃない。瓦版は紙に情報を書いて売るだけだし、情報の売り買いは口頭でやれば済む。
客を集めて紙芝居みたいにやればいい。それこそ戦なんかを格好よく伝えれば盛り上がるだろう。古い時代の戦でもいいし、近しい時代の戦でもいい。なるべく情報を集めて、正確なものを面白く伝えればいいだけだ。これも芝居の方が良いかな?。
「うーん……どうなんでしょう。瓦版? や情報の売り買いはともかく、1人芝居は面白そうですね。やはり人を集めると、それだけ儲けなければいけません。なので正直に言うと、1人の方が気楽です」
「まあ、そこは好きにすればいいんじゃないかしら? それよりも、さっきアルドがチラっと言ってた紙を使う方法。それが良いと思うわ。絵を描いてもらって、それを見せながら芝居をすれば人も集まると思うの」
「そうだね。吟遊詩人は声だけだから場面が想像し辛いところもある。絵で見せてもらえば分かりやすいし、想像もしやすいだろう。案外上手くいくんじゃないかな?」
「吟遊詩人?」
ヤシマの国には似たような職業が無いらしく、何故か藤が説明していた。楽器を演奏しながら古い時代の英雄譚なんかを話して聞かせ、お金を貰う商売だ。ああいう人は、実は情報の売り買いもしている。
何処の国で何があったのか、何処の地方で食糧が余っているかなど、商人から農家までが聞くような情報を持っているのが吟遊詩人でもある。ただし嘘の情報も結構あるので、話半分くらいで聞くのが丁度良い。
しかし<出雲の阿国>が吟遊詩人をやるの? もしやるとしたら、大国主の神話を語るのかな? それはそれで、巫女としては正しい気もする。出雲神社の主宰神は大国主だし、国譲りの話だからなー。
京の都でやるのは色々とマズいか? いや、でも公式に認めている筈だし、多分大丈夫だろう。ヤシマの国では分からないが、そこは同じだと思われる。出雲と揉めているなんて話は聞かないし。
それよりも紙芝居でも吟遊詩人でもいいんだけどさ、絵か楽器を用意しないと駄目でしょうよ。楽器は用意できたのか? 笛だけど、作るのには1季節ほど掛かる? 随分時間が掛かるんだなー。
とはいえ、全て植物で作るんだから、それぐらい掛かるのは仕方ないんだろう。日本の雅楽器に金属製の物は無かった筈。俺も詳しくは知らないが、確か無かったと思う。聞いても分からないから、聞いて確かめはしないけどね。
これ以上、話をダラダラ続けていても仕方がない。藤達に米を採りに行くのか聞くと、昨日の米の選別をしなければいけないと言っていたので、今日は台所で作業の様だ。
俺達は引き続き訓練だな。そう言って、皆と裏庭に移動する。練習を続けているが、たまにはこうして集中的に特訓するのは悪くない。たまにだからこそ集中出来ているし、覚えるのも上手くいっている。
これが毎日だと、ダレてやる気が出ないからな。俺達は不老長寿だし、これぐらいのペースが良いんだろう。そう思いながら指導を続ける。昼になったので台所に戻ると、藤が渋い顔をしていた。
何かあったのか? 米の選別と乾燥をしていただけだろう?。
▽▽▽▽▽
1196終了時点
大白金貨46枚
白金貨219枚
大金貨737枚
金貨656枚
大銀貨524枚
銀貨538枚
大銅貨1539枚
銅貨25枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




