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 <異世界548日目>



 おはようございます。今日は尾張のダンジョンに牛肉を獲りに行く日です。皆も行くのか、それとも燻製を作るのか。どちらかによって木像を使うかどうかが決まるな。皆と一緒に走って行くのも悪くない。


 朝の日課を終わらせたら、台所に移動して朝食を作る。今日の朝食はうどんだ。小麦粉に塩と神水を混ぜて生地を作り、【熟成】を使ってから寝かせる。


 寸胴鍋に乾燥椎茸の粉末とシルバーチキンの骨で出汁をとっておき、野菜とかす肉と蒲鉾を炒めておく。寝かせておいた生地を麺の形に【分離】したら準備は完了だ。後は皆が起きてくるまで、ゆっくりしていよう。


 ボーッとしていると、最初に起きてきたのは何とクニだった。良い匂いがしてきたので来てしまったらしい。別に構わないが、とりあえず白湯でも出すか。クニは白湯を飲みながら、チラチラと寸胴鍋を見ている。


 無言の時が少し過ぎるとダリアとフヨウが台所に来た。俺は2匹にも白湯を出してやると、2匹は美味しそうに飲んでいる。どうやら昨夜の【極幸】は問題なかった様だな。後遺症というか、おかしな事になってなくて良かった。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」


 「おはようございます」


 「クニは早起きなんだね。その割にはまだ朝食は出来てないみたいだけど……アタシ達を待ってたのかい?」


 「そういう訳でもないんだけど、今日の朝はうどんだからさ。流石に1人分だけ先に作るのもどうかって思ったから、ゆっくりしてただけだよ。皆も起きたし作り始めるとしよう」



 鍋で麺を茹でていき、茹で上がったら出汁を入れた椀の中に麺を入れ、最後に炒めた野菜とかす肉と蒲鉾を乗せれば完成だ。どんどんと作っていき、先に食べていってもらう。


 藤達は未だ起きてこないので先に食べよう。それじゃあ、いただきます。



 「特に文句も無い、普通のうどんだな。とはいえ、不味い訳じゃないからいいか。もうちょっと手を加えると美味しくなりそうだけど、失敗すると不味くなるし……どうするか悩む普通さだな」


 「普通に食べられるなら、変にイジらなくて良いんじゃないかい? 余計な事しておかしな味になっても困るしね。普通に食べられるだけで十分さ」


 「そうですね。あまり濃すぎても、うどんの良さが無くなりそうですから、これで良いのでは? このあっさり感が良さでもあるんですし、濃いのはラーメンで良いでしょう」


 「それで思い出したけど、ダンジョンに行って海藻を採ってくるのを忘れない様にしないと。あれが炭酸ナトリウムの元だ。アレが有れば本物のラーメンの麺が作れる」


 「??? あれがラーメンじゃなかったの? 何か色々ややこしいのね。前に言ってたのは炭酸カリウムじゃなかったかしら?」


 「炭酸カリウムを使った麺も、炭酸ナトリウムを使った麺もあるんだけど、元々は炭酸ナトリウムを使った物がラーメンの麺なんだ。別に炭酸カリウムでも良いし、こだわる必要も無いんだけど、食べてみないと分からないだろ?」


 「それは、そうだね。1度は食べてみないと何も言えないから、食べてみてからしか判断は出来ないよ。多分どっちでも問題ないって事になると思うけど。ラーメンのメインは、あの重厚なスープにあると思うんだ」


 「確かに。あの重厚で濃厚なスープは猛烈な旨味の塊だと思う。その反面、間違いなく体に悪いというのも分かるからな。とはいえ、そんな話をしていると食べたくなるから不思議だ」


 「今日の夜はラーメンかな? 食べ過ぎないようにしないと、また苦しむ事になるね。……藤達が居るなら、敢えて何も言わずに出すべきじゃないかな?」



 朝食を食べ終わる頃になって、ようやく藤達が起きてきたので朝食を作る。カサーラやメトムが手伝おうとしたが、うどんの麺を茹でたりする程度なので大人しく座らせておく。


 出来たうどんを出してやり、藤達が食べている最中に聞くと、どうやら今日は大人しく休んでいるようだ。俺達はダンジョンに行って牛肉を獲ってくる事を言い、料理道具を綺麗に片付けたら屋敷を出発した。


 カニガワのダンジョンに着き、迷宮紋から中に入ると地形に変化は無いようだ。なので4層の海まで進み、大量の海藻をゲットしてから進む。多くの者に【水歩】を見られたが、悪意や敵意は向けられていない。


 その後は一気に進んで行き、13層~15層で米をゲットしたら16層の牛の草原へと移動する。皆も欲しい牛系の魔物を……と思ったら、早速ヘビーブルを狩りに行ったよ。アイツ、数は多くないんだけどなー。


 俺はシルバーバッファローを倒して処理したら、アイテムバッグに収納していく。レッドカウも収納しながら先へと進んで行くと、ダリアとフヨウが何かに反応した。今は18層だが、いったい何に反応したんだろう?。


 そう思って反応する方角を確認したら何かが落ちていた。いったい何だと思ったら、石板が落ちている……? 拾って引っ繰り返すと、そこには魔法陣が描かれていた。


 ………どうやら書かれているのは【錬成魔法】の【分解】らしい。こんなの初めて聞いたんだけど? 神様、新しい魔法ですか? 分解って流石にヤバいと思うんだが、何を考えてるんだ神様達は。


 俺はそこら辺の草を千切り【分解】を使ってみて理解した。この魔法、高位魔法の中位に匹敵するくらい制御が難しく、かつ結構な魔力を消費する。何の為にこんな魔法を作ったんだ。使える奴は殆どいないし、使い熟せる奴はもっと居ないぞ。


 俺は石板を下敷きにして、紙に【分解】の魔法陣を書いていく。まだ1回しか使ってないのでコツなんか分からない。それでも書き写せたので、石板を【分解】した。サラサラと最小の粒子になっていく石板。怖ろし過ぎる魔法だ。


 俺は何事も無かったかの様に。19層への転移紋に乗って先へと進む。そんな必要も無いのにだ。19層は砂漠の地形だが、身体強化をすれば耐えられない訳じゃない。そう思っていると、邪気と呪い塗れの奴を発見した。


 向こうもこちらを見つけたらしく、突っ込んで来るが<浄化の三道具>で一気に【浄化】してやった。どうして砂漠の地形なのに、出てきたのは虎なんだろうな? そのうえ木像の虎が残ったし。これで移動手段はコンプリートかな?。


 皆には、はぐれたら一旦外に出ると言ってあるので、さっさと脱出紋から外に出よう。木像の虎を回収して脱出紋から出ると、近くに皆が集まっていた。どうやら少しお怒りらしい。



 「急に居なくなったけど、大丈夫だったのかい? ……それとも、アタシ達を放置して遊んでたんじゃないよね?」


 「ちょっと驚くべき事があって思考を放棄してたら、19層に進んでたんだよ。そこで、また邪気と呪い塗れの奴が出てきたんで、【浄化】して木像を手に入れて帰ってきたんだ」


 「驚くべき事……ですか? 御主人様がそこまで驚かれるという事は、この様な所で聞くべきではありませんね。屋敷に戻ってからの方が良いでしょう。まずは移動しましょうか?」


 「そうだね。唯でさえ目立ってるみたいだし、会話を聞こうとしている奴等も多いみたいだ。アルドが【止音】を使ってるだろうから、大丈夫だと思うけど……」



 そう話しながらも、俺達はダンジョン前から移動する。分かりやすいバカが後ろから尾けてくるが、俺達は一気に身体強化をして走り去った。いちいち面倒な阿呆の相手なんてしたくもないので、さっさと屋敷に戻る。


 門を跳び越えてから開け、皆を入れたら閉じる。ようやく話せるようになったので何があったか話すと、新魔法の話で凄い興奮して詰め寄ってきた。やはり皆も気になるらしい。


 でもなー、アレは確実に高位魔法の中位に匹敵するぞ? 皆の魔力なら使えるが、メルがアンクを使っても制御は無理じゃないかな?。



 ▽▽▽▽▽


 1183終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨219枚

 大金貨737枚

 金貨656枚

 大銀貨529枚

 銀貨541枚

 大銅貨1539枚

 銅貨25枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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