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1175




 「管領はしつこいぞ? そなたが殺せるまで、幾らでも刺客を送ってくるであろう。更にはコウカの三雲が居る。悪い事は言わぬ、ヤシマの国から早く出た方が良い」


 「兄上……。その三雲はアルド殿に刺客を送りましたが、その報復として前当主、当主、次期当主を殺され手打ちにしました。2度とアルド殿達に敵対せぬと」


 「………管領の矛とも言われる三雲が、親子三代に渡って殺されたのか……。そして手打ちにせざるを得なかった……と。滅茶苦茶すぎる。まさか畿内がそんな事になっていたとは」


 「そう言われてもね。そもそも三雲とやらの次期当主が突っ掛かってきたのが悪い。戦場で突っ掛かってきたんだ、殺されたって文句は言えまい。戦場なんて殺し、殺される場所だ」


 「まあ、それはそうだな。戦場に出てきたのが悪いと言えば終わる話か。しかし、どうしてそこから親子三代を殺す事に?」


 「次期当主を殺された報復で前当主が来たんで、そいつも殺したんだよ。お前が死ぬまで云々と言ったんで、コウカの三雲の城まで行って当主と重臣8人を殺したら、和睦して下さいと向こうから頭を下げてきた」


 「それはそうであろう。手打ちをせねば三雲一党が皆殺しにされてしまうわ。あの怖れられたコウカの三雲も、不老長寿の方からすれば敵にもならぬ程度なのか」


 「そもそも三雲って奴が使う暗殺術は、アルドが言う身体強化モドキという奴さ。モドキである以上、当然だけど本当の身体強化がある。アタシ達は本物の身体強化が使えるからねぇ……モドキじゃ相手にならないんだよ」


 「あの三雲が相手にならぬ程度でしかないとは……。いや、世の広さを知らぬ愚か者が、敵に回してはいかん方を敵に回しただけか」


 「コウカの話は置いておくとして、管領が何かを言うてくるかもしれんが大丈夫か? 暗殺紛いの事をしたとなれば、公卿や公家を動かして何ぞ企むかもしれんが……」


 「そもそも何だけどさ、俺が指を落とした証は何処にある? 俺が言っているだけだろ? 明確な証は何処にも無いし、細川晴元は誰にやられたか”覚えていない”」


 「という事は、アルドは忘れさせる技を使ったという訳ですね? 念術の一種ですが、世界中を探してもアルドしか使えない技ですから問題ないでしょう。細川とやらは必死に探すでしょうが……」


 「不確かな噂しかないという訳ね。そもそもアルドが証拠を残す訳がないし、証言は証拠にはならないわ。だって人間種は嘘を吐けるんですもの。明確な証拠が無ければ、犯人とは言えないわよね?」


 「「………」」



 清常さんと、清澄さんは唖然としながら俺を見ている。まあ、覚えさせない技があるとは思わなかったんだろう。ここら辺である程度は話しておいた方がいいな。恐怖から敵対されても困る。



 「2人はおそらく力のある俺が好き勝手すると云々と考えているんだろうが、それは違うというかズレた考えだ。そもそも俺達のような不老長寿は神様の加護や祝福を得ている。そうでなければ、そもそも不老長寿にはなれない」


 「そうだね。私も吸血鬼族の真祖であり、生まれた時から不老長寿だけど、神様との繋がりは非常に深くて強いんだよ」


 「つまり、力を持って悪行を行うと、神罰で殺されてしまうんだ。だからこそ、俺は襲ってきた奴に対する反撃を行っているだけなんだよ。それなら神罰は落とされないから。不老長寿が圧倒的な力を持っていても、神様相手には何も出来ずに殺されるだけだ」


 「あ、ああ……。成る程。不老長寿の方とは、そういう生き方をせねばならんという事か。そも神様が加護を与えられている訳だから、それで好き勝手にすれば、神の御名を汚しているのと変わらぬ」


 「うむ。神罰を落とされて死ぬというのも道理よな。神が左様な事を許される筈が無い。逆を言えば、管領は手を出してしまった訳だ。手を出さねば何もされなかったというのに……」


 「今回は将軍の護衛であって狙いは俺じゃなかったんだが、その前に俺に刺客を送ってきていたからな。その時の事も含めて報復しておいた。ああいう奴は自分が傷付かない限り理解しないから、派手に傷付けてやったんだよ」


 「両手の親指と小指、並びに両足の指が無くなったがな。ただ、間違いなく意図的に殺していないな、アルドは。そこまでするなら殺した方が早い筈だが、それはやっていない」


 「非常に不自由なまま生かされるって、結構な地獄だろ? 当然ワザとやったんだよ。更に刺客を送ってくるなら、また報復するだけだ。今度は片足を無くしたりするかもな」


 「そこまでやっても、意図的に殺さないと。まあ、今までにやってきた事を考えれば、長く苦しめた方がいいね。案外、今ごろ恨み過ぎて邪生になってたりして……」


 「仮にそれでも問題ないのでは? 私達には何の影響もありませんし、指が殆ど無い者が邪生になっても恐くはありませんしね」


 「そんな事より、お腹が空いたよ。そろそろ何か食べたいんだけど?」



 エリアの一言で、俺は清常さんに台所を借りる事を伝えて移動する。土鍋で米と押し麦を半々にして炊き、シルバーバッファローとレッドカウのチーズ・イン・ハンバーグにする。これで両方の肉も無くなったか。


 スープは野菜と貝を煮込んだものに香辛料を少し入れて完成だ。皆も台所に集まっているので、さっさと配膳して食べるか。それじゃあ、いただきます。



 「うん。シルバーバッファローとレッドカウも合うねぇ。中からチーズが出てくるのが堪らないよ。でも問題は肉が無くなった事さ。これからダンジョンに行くんだけど、構造が変わって無い事を祈ろう」


 「そうですね。流石にダンジョンの地形は祈るしかありません。どう足掻いても私達には何も出来ない事です。まあ、祈ったところで、どうにかなるとも思えませんが」


 「まあ、そうよね。美味しいお肉が出てくるか、美味しい野菜でも生えていれば良いんだけど……。あっ、キノコでもいいわね」


 「とにかく、気合いを入れて探してこないといけないね。麦も結構食べたから減っているらしいし、ついでにダンジョン内で探してみよう。もしかしたら、ダンジョン内の麦の方が美味しいかもしれないし」


 「あ~、案外そういう物もあるのかもしれないね。今まで見つかっても、小麦じゃないから採らなかったし、その小麦だって採った事は殆ど無いんだけどさ。そこまで考えて無かったよ」


 「京の都に着いたのが昼を過ぎた辺りでしたから、早く食べて向かった方が良いですね。構造が変わっていると、美味しい物がある層まで辿り着けないかもしれませんので」


 「確かにそうだね。アルドも食料の残りは多くないって言ってたし、早めに行かないと夕食が寂しくなるかもしれない。そこは重要なところだからね、頑張って攻略しないと」



 皆が早く食事を終えようと猛烈に食べ始めた。そこまで急がなくても……って2匹はもう終わらせたのか? そんなに急いでも仕方ないんだからさ、少しは落ちつこうよ。


 結局、俺まで急がされたので、早く食べる羽目になった。食事は楽しんで食べたいんだがなぁ。皆の気持ちも分からなくはないので、早めに食べて出発する事にした。食休みは無しだが、言い出せるような雰囲気じゃないな。


 歩きながらダンジョンに向かうと、公卿や公家っぽい人が歩いていた。どうやらダンジョンから帰ってきた感じだが、竿と魚篭を持っているところを見ると釣りでもやってたのかね?。


 趣味としては悪くないと思うが、食料集めと思われるので家人にやらせるんじゃなかったか? 公卿や公家としてみっともないと思われるとか何とか……。ここはヤシマの国だし、気にしたら負けなんだろう。


 藤達は平氏の屋敷で寝るらしいから放ってきたけど、寝る前に盛ってないだろうな? 気付かれたら面倒な事になるんだから、下らない事は止めてくれよ?。



 ▽▽▽▽▽


 1175終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨219枚

 大金貨747枚

 金貨656枚

 大銀貨539枚

 銀貨541枚

 大銅貨1539枚

 銅貨25枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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