1170
美味しかった夕食も終え、今は宿の部屋で休んでいる。一応親子という事で、同じ部屋に藤が泊まりに行って護衛をしているが、それすら側近連中は良い顔をしなかった。足利家以上の家格の姫って理解してるのか? コイツ等。
俺はずっと【探知】と【空間把握】を絶やしていない。今のところは怪しい奴はいないし、ずっと居る。側近連中に怪しい奴が居るので、ずっと狙われ続けているようなものだ。
2匹の相手をしたり、昨夜が無かった女性陣を撃沈したりしながら過ごし、全員を寝かせたら綺麗に【浄化】しておく。<浄化の三道具>を使い邪気を吸引していると、結構な量の邪気が吸い込まれてきた。
方角で言えば琵琶湖の方だが、あっちに何かあったのか? そうそう、この時代では琵琶湖の事を<近淡海>というらしい。読み方は<ちかつあはうみ>だそうだ。単に淡海とか言われているが、海と区別する為らしい。
邪気も【浄化】したので、そろそろ寝るか。……将軍の警護はどうしたって? 気を張っていれば寝てても目が覚めるよ。それじゃあ、おやすみ。
……夜中に襲ってくるなんて随分無粋な連中だ。とはいえ町だからな、こういう可能性は十分にある。宿に侵入してきたのは全部で5人か。一目散に2階へ向かっている以上は情報を持っているな。間違い無い。
側近の1人が宿の者に文を渡していたし、他の者にも伝えていた。俺に対して悪意と敵意を向けていた3人だ。この一行は側近が10名、御台所の側仕えが3名なんだが、3人減ったところで問題あるまい。
宿に来た5人を【衝気】で気絶させ、【昏睡】を叩き込んで眠らせる。次に、同じ部屋で寝ている怪しい側近3名に【昏睡】を叩き込む。最後にそいつらを【念動】で浮かせ、共に町の外まで連れて行く。
手枷と足枷を嵌めたら側近3人を蹴り起こし、【白痴】を使って襲撃者から聞き出していく。すべて聞き出したら首を刎ね、穴を掘って【浄炎】で燃やしたら灰と骨を【粉砕】する。
その光景を見て側近が恐怖のあまりに喚き出したので、3名ともの腹を蹴り飛ばす。その後、別の襲撃者から情報を聞きだして首を刎ねていく。側近3名は逃げたくてしょうがないらしいが、手枷と足枷は外れない。
4人目でようやく側近3名に命じられた事と、その裏に細川が居る事を知っている奴が現れた。どうやらコイツ等は北近江の連中で、細川と京極に命じられて暗殺に来たらしい。暗殺相手が将軍だとは知らなかったそうだ。
必死に命乞いをしていたが首を刎ね、最後の1人からも聞きだす。名前が遠藤だったが、浅井の家臣に遠藤って家名の奴が居たなぁ。あんまり覚えてないけど。襲撃者は終わったので、次は側近連中だ。
ギャーギャー騒ぐが、気にせず拷問を行って喋らせていく。殺して穴を掘って燃やす度に半狂乱になって喚くが、俺の知った事ではない。結果、やはり細川に通じており、細川に将軍暗殺を命じられたそうだ。
全ての死体の処理を終えた俺は、木狼を出して琵琶湖を横断する。行く先は小谷城だ。そこに細川晴元が居るらしいので、夜中に俺を起こした罪で指をもらいに行く。害されないと高を括っているから、いつまでも舐めた事をしやがる。
暗殺なんぞ企めば、自分も殺されるかもしれないと思わせないと、こういう奴は止まる事が無い。小谷城の麓で木狼を降りて登っていく。史実だと堅固な城で、秀吉に分断されるまでは織田家の攻撃を防げていたらしい。
まあ、どうでもいいのでさっさと侵入し、城の中を調べていく。調べて行くんだが、妙なところに豪勢な服を着た奴が寝ているぞ? これが細川晴元か? ……起こして【白痴】を使ったが、晴元のフリをしている奴だった。
【昏睡】で眠らせ【忘却】で忘れさせたら、再び晴元を探して歩く。隠密の4つの技を使っているのでバレる心配は無いが、面倒臭い奴だよ、まったく。そんな事を考えていると、怪しい部屋があった。
不寝番が部屋の外に居るのだが、部屋の中にも不寝番を置いている。訳が分からんが、ここまでの事をしているのは流石に晴元だろう。そう思い、全員に【昏睡】を叩き込む。部屋に侵入し、【人形】を使ってから晴元らしき奴を起こした。
【白痴】で聞くと間違いなく細川晴元だったので、両手の親指と小指、両足の指全てを切り落とし、【生命活性】と【黄泉帰り】で治す。といっても、傷が治っただけで指は治っていない。
とりあえず暗殺の責は取らせたので、【昏睡】を使ってさっさと眠らせ、俺は小谷城を脱出して麓へ下りていく。木狼を出して乗ったら、一気に琵琶湖を渡って対岸に戻る。そのままサカシタまで戻り、やっと宿まで戻れた。
ったく余計な手間をかけさせやがって。もう1度綺麗に【浄化】した後で、布団に入り目を瞑る。それじゃあ、おやすみなさい。
<異世界543日目>
おはようございます。今日はサカシタを出発して、一気に北へと進んでいきます。今日中にクツキまで行ければ良いんだが、たぶん無理だろうなー。朽木谷って結構遠かったと思うんだよ。
ヤシマの国は日本と比べて国土が2倍だから、馬に乗っているといっても時間はかかる。もう1日かければ大丈夫だろうが、流石に今日中は無理だ。とりあえず起きて朝の日課を行うか。
「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」
「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」
「何かアルドは眠そうだね。もしかしなくても暗殺者が来たんだろうけど、大丈夫だったかい? 面倒な事をされたり、場合によっては毒を使ってくるだろうから心配だよ」
「そもそも遠くから気絶させたからなぁ、攻撃を受けてもいないよ。怪しかった側近3人も一緒に町の外に出して、【白痴】を使って尋問と拷問をして吐かせたんだけど、管領の細川晴元とつながって暗殺者を嗾けてきてたんで、始末して捨てた」
「やはり管領という奴が……っと、誰か来ますね」
外から声を掛けて来たのは側近で、宿を出るという話だった。なので直ぐに準備を終えて宿を出る。食堂に行き銀貨2枚を払って早く出させ、食事を終えたら直ぐにサカシタを出た。
木馬と木牛を出して乗せると、昨日よりも3人減ったので楽になった馬と共に進む。どうやら側近が3名いない事を早く聞きたかったらしい。
「それでワシの側近達なのだが、いったい何があったのだ? 娘はそなたが殺したのだろう、おそらく管領とつながっていたから始末された。そう言うだけでな。いや、娘も詳しく知らぬのだから仕方ないのだが……」
「昨夜、暗殺者が5人来てな。全て気絶させ、ついでに敵意と悪意を向けていた奴等も捕縛して、町の外に連れて出たんだよ。理由は宿の者に文を預けていたのと、暗殺者は脇目も振らずに2階へ上がっていったからだ」
「あ~……成る程ね。将軍が2階に居るって情報が漏れてる訳だ。宿の者に文を渡した奴が怪しいってなるのは当然さ」
「暗殺者を拷問にかけながら聞くと、そいつらに将軍の寝所を教えてもらい暗殺に来た事。裏に管領が居る事を喋ったので、側近3人にも拷問をして吐かせた。その後、首を刎ねてから処理して終わりだ。灰と骨の粉になって、どっかに埋まってるよ」
「「「「「「「………」」」」」」」
「しかし、あの男は碌な事をせんな。ただ、アルド殿が何もせなんだとは思えぬのだが、報復は無しか?」
「そんな訳ないだろ? わざわざ小谷城まで行って、細川晴元の両手の親指と小指に、両足の指を全て切り落としてやったさ。そういえば、今日の朝食はどうやって食べたんだろうな?」
「「「「「「「………」」」」」」」
ウチのメンバーと藤のメンバー以外の顔が引き攣っている。どうやら将軍でさえも「ざまぁ!」とは思えないらしい。まあ、ワザと生かしたのは完全に悪意からだ。殺してやるほど、俺は優しくない。
そんな話をしながら、俺達は北へと進んで行く。
▽▽▽▽▽
1170終了時点
大白金貨46枚
白金貨219枚
大金貨747枚
金貨655枚
大銀貨539枚
銀貨541枚
大銅貨1539枚
銅貨25枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




