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 朝食の後で焼き場などを全て片付けた俺は、さっさと稲葉山城を後にした。来た時と同じ様に裏から出て山を下り、麓で木馬を出して2人を乗せたら、一気に川を下って北部織田家の城まで行く。


 城に近付くと出発する寸前だったので慌てて止め、信康さんと山内さんに事情を説明する。お詫びに兵数と同じ銀貨500枚と、迷惑料の金貨100枚を渡したのだが、微妙な顔をされた。



 「施しを与える気ではないのは分かっておる。とはいえ、何もしていないのに銭を貰ってもな……」


 「裏で土岐の手引きをしていた神殿から奪ってきた金だから、全く気にしなくていいと思うけど? 俺の懐は痛んで無いし」


 「神殿が貯めこんでおった銭ですか……。殿、それならば良いのでは?」


 「うむ。何だろうな……私もこの銭を受け取るのに、何の良心の呵責も無いのは何故であろうか? 神殿の者らが困るとなっても気にもならんな。まあ、兵達も労せず銀貨が貰えるなら喜ぼう」


 「武士に関しては救援が間に合わぬ事も、馳せ参じたら戦が終わっているなどという事も無い訳ではないので、おそらく大丈夫でしょう。功が得られなかったと五月蝿いでしょうが……」


 「それなら兄上の所へ行けと言えば終わるであろうよ。南では北伊勢が攻めてきておるしな。そこで功をあげられる者が、どれほどおるのやら」


 「五月蝿い者ほど大した実力もありませんからな。お~い! すまぬが兵を順番に並べてくれ!」


 「「「「「ハッ!」」」」



 山内さんと側近の武士が兵士1人1人に銀貨を渡して帰しているのを横目に、俺は那古野城へと向けて木馬を走らせる。途中で吉法師が騒ぐので何かと思ったら、那古野城には戻らずツシマへ行きたいと言い出した。


 色々悩んだものの、それもまた経験かと思い、進路を変更してツシマへと行く。木馬の速度は速く、あっと言う間にツシマまでやってきた。中に入ろうとすると、物々しい警備が敷かれており厳しく調べられる。


 木馬をアイテムバッグに仕舞ってツシマの中に入ると、こちらをジロジロ見てくる者が居るが、俺達は気にせず西部さんの屋敷へと進んで行く。おそらくそこに信秀さんが居る筈だ。


 西部さんの屋敷に来ると更に凄い警備が敷かれて居るが、勝家君が居たので事情を話して通してもらう。屋敷の中に入ると藤達も居るようだが、ウチの女性陣は居ない。いったい何処に行ったんだろう?。


 信秀さんの居る部屋に通されると、そこには藤達や林さんに側近の武士達が何やら相談をしていた。俺と吉法師と帰蝶は堂々と部屋に入り、話を始める。



 「いやー、ここまで来るのに大変だったよ。随分と警備が厳しいけど、もしかして追い込まれたりしてる?」


 「追い込まれるも何も、まだ戦は始まってもおらぬ。クワナに北伊勢の武士が集結しておるのだが、奴等は何故か攻めてこんのだ。まるで、此方をここに留めておこうとしておるような気がしてな。今は調べさせておる」


 「うむ、そうなのだが……なぜ子供達が共におるのだ? アルド殿、いったい何をしている? 流石に子供達に戦を経験させるのは早いと思うのだがな」


 「この子達は美濃に向かう際に連れて行けと五月蝿くてな、連れて行って手伝ってもらった。俺が防御で、この子達が攻撃だな。結果として、稲葉山城の大手門の防衛に成功したよ。その後で土岐頼芸を串刺しにしておいたから大丈夫だ」


 「いや、串刺しとは何だと聞きたいところだが、聞くとマズそうなので聞かなかった事にしよう。それよりも吉法師と帰蝶が戦を経験したとはな。初陣には相当早いが、今さらそれを言っても始まらんか」


 「確かに。こちらは先ほども聞いた通り、敵が攻めてこんので動きようが無いな。隙を見せると攻めてくるであろうから、警戒しておくしかない。幸い、アルド殿のチームには温泉地へ戻ってもらったので、向こうが攻め取られる事は無いだろう」


 「成る程、それでウチの女性陣が居なかったのか。それよりも、今後はこの辺りで睨み合いというか、相手が攻めてくるのを待つという事なら、俺は温泉地に戻るけど……どうする?」


 「向こうがクワナに兵を集結させておるのは間違いないのだが、ツシマからでは微妙に離れておるのでな。向こうの動きがすぐに分かる訳ではないのだ。そろそろ昼になるよう「殿ーーーっ!」な時には……」


 「殿! クワナに集結しておる北伊勢の者どもが、動き始めましてございます!」


 「そうか! すぐに舟に乗り込め! 佐治の指示に従えと伝えておけ、海戦ぞ!」


 「「「「「ハハッ!」」」」



 藤達も慌しく出て行ったので俺も出て行こうとすると、何故か吉法師と帰蝶がついてくる。何で? と思うが仕方ない。諦めてツシマの外に出たら木牛を出し、吉法師と帰蝶を乗せる。2人にはしっかり捕まっているように言い、木牛で走り出す。


 舟に乗って出発していく者達に陸からついていき、川を下っていく人達についていく。途中で尾張中央神殿のあった場所に差し掛かったが、既にそこには誰も住んでいなかった。金は全部俺が奪ったからなぁ、維持できなくなったんだろう。


 途中から俺達は水の上を走っているが、気にしてはいけない。そのまま進んで行くと、クワナの近くに集結したままであり、尾張勢が誘い込まれたのが分かった。動くフリをして、自分達の都合のいい戦場に誘い込んだワケだ。


 向こうは戦列を組んで待ち構えていたので、俺は真っ先に突撃し、木牛の突進で舟を弾き飛ばす。そのまま突き抜けてUターンし、別の舟を角で引っ掛けて放り投げるなど、やりたい放題にしていく。後ろの2人は嬉しそうね。


 なお、吉法師は<爆音の角笛>で舟の敵兵を攻撃していたりする。水の上を走り回りながら好き勝手にやりたい放題する俺達に、北伊勢の連中の足並みは完全に崩れた。そこに信秀さんと佐治家の舟が突っ込んでくる。


 元々不利だった状況から、どちらが勝つか分からない乱戦に持ち込んでやった。後はどちらの自力が上かというだけだが………。次々と北伊勢の武士が討ち取られている。内容は悲惨で、首が千切れたり腹に穴が空いたりして死んでいく。


 理由としては簡単であり、やったのは藤達だ。大島さんも強そうな弓で敵の武士を次々と討っているので、そこだけで相当の武功を手に入れたんじゃないかな? 北伊勢の普通の兵は既に海に飛び込んで逃げてるし。


 信秀さんも逃げる雑兵は討たなくていいって言っているので、殆ど戦は終わりだろう。後は敵の舟を押収して戦利品として持って帰るくらいか。海戦では戦果が分かり難いので、勝つと一律で全員に褒美が渡される。


 もともと舟が無ければ海戦には参加出来ないので、海戦は陸戦に比べて武士の比率が多い。ここまでの勝利という事は相当の武士を倒せた筈だが……。思っていたよりも武士が多くなかった気がするな。舟も少ないし。


 ………まさか! 俺は直ぐにその場を離れて温泉地へと走る。木牛に必死に捕まっている吉法師と帰蝶には悪いが、それどころじゃない。温泉地に近付くと、予想通り北伊勢の連中が居た。


 皆が港から攻撃しているので、簡単には上陸出来なくて困っているようだ。俺達はそこに突撃していく。木牛で小早を吹き飛ばし、武士は<爆音の角笛>で気絶させられている。一旦港に上がり、木馬と木狼を置いて皆に乗るように言う。


 皆も直ぐに分かったのか2つの乗り物に乗り、水の上を走り回りながら魔法で攻撃していく。その光景に後ろのお子様達が大興奮だ。ちゃんと戦いなさい、まだ戦は終わってませんよ?。


 結局、敵兵は海に飛び込んで逃げていったが大丈夫かね? 武士の方は沈んで溺れるか、斬り殺されて死んだか、俺達の捕虜にされた。向こうの戦場と違い、捕虜として助ける余裕はあったからな。とりあえず【念動】で引っ張っていく。


 港に入り、木牛を降りてアイテムバッグに仕舞う。皆も戻ってきたので木馬と木狼も仕舞い、これからごうも……尋問の開始だ。いったいコイツらは何を喋ってくれるんだろうか? 楽しみではある。



 ▽▽▽▽▽


 1147終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨219枚

 大金貨745枚

 金貨658枚

 大銀貨546枚

 銀貨235枚

 大銅貨1560枚

 銅貨525枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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