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1133




 次郎君と蒼は伝えるべき事を伝えたので帰って行った。美濃に行くのは明日なので、今日は自由に過ごして問題無い。俺はアイテムバッグに入れていた濁酒を出してシュラに預けたら、ダンジョンに米を採りに行く事を言い出発する。


 まだ朝早いので、十分な時間はある。おそらく昼前には米を集め終わると思うが、構造が変わっていると分からない。その場合は木馬を使って一気に進んでしまおう。ダンジョン前に着いたので、迷宮紋から中へと入る。


 1層は草原だったが、前も草原だった事を思い出す。ついでに人の流れが東に向いているのも変わらない。つまり前に来た時と同じだと思っていいだろう。俺は東へと走り、転移紋から2層へと進む。


 1~3層は草原で東。4~6層は疎らな林で南東。7~9層は森で、椎茸と松茸を回収。椎茸は【乾燥】、松茸は【冷却】で冷凍し収納する。南から進んで次の地形の層へ。10~12層は麻と葦の草原で南西。


 13層からが沼地で米を回収していく。13~15層で米を十分に回収したら、西から次の地形の層へ進む。16~18層は洞窟で北西へ。前回は洞窟で諦めたが、今回は突破して先へと進む事にした。


 19層に着くと山だった。しかし、どうやら唯の山ではないらしい。初めてだが切り立った崖などがある山の地形だ。その切り立った崖の上に転移紋がある場合は、相当迂回したりしなければいけないだろう。厄介な地形が出てきたもんだ。


 そのうえ、この層では多くの魔物が空を飛んでいる。大体は鳥の魔物なんだが、虫系の魔物もおり非常に厄介なのが分かる。ダリアを抱え、フヨウを首に巻いて、隠密の4つの技を使って一気に進む。


 19~21層を北へ進み、22層へ。2匹は俺が高速移動をするので楽しそうだが、俺は面倒なだけだった。予想したように切り立った崖の上に転移紋があったが、無理矢理【念動】でショートカットするぐらいは許してほしい。


 22層は森で、あからさまにデカイ反応が幾つもある。隠密の4つの技は維持したままだが、これらも万能じゃない。「シュー、シュー」音がして嫌な予感がする。そう思った矢先に現れたのは、大きなコブラだった。


 仮称ブラックコブラと名付けたが、こんな魔物は見た事が無いので、もしかしたらダンジョンモンスターだけの存在かもしれない。素早く接近して首を落としたが、此方を見つけていたような……? 温度を感知していたのかな?。


 この層は早めに突破した方が良いな。血抜きなどの処理をしてさっさと進む。それにしてもデカイな、全長6メートルほどで、胴の太さが20センチほどもあるぞ。肉は食べてみないと分からないが……。


 22~24層を北東へと進み、25層へと進んだ。その間にブラックコブラを4匹倒して収納している。到着した25層は円形に50メートルほど陸地があり、それ以外は全て海だった。ここって、もしかして最奥か?。


 しまったな、脱出紋も無いぞ。いったいここで何が……。そう思っていた俺の目の前に、巨大な魚が姿を現した。そいつは突然口からレーザービームのように水を放出してくる。慌てて横っ飛びで回避するものの、地面が凄まじいほど抉れて飛び散った。


 俺は素早く【火弾】の魔法を23個同時展開して反撃するが、相手は海に潜って逃げていく。それにしてもデカイ魚だな。どう考えても100メートル以上あったぞ。思わず<バハムート>かとツッコミを入れそうになったわ。


 それにしても、あんな巨大な魚をどうやって倒せって言うんだよ。相手は水を吸い込んだんだろう、またも浮き上がってきたので、口を開いた所に【火弾】を連射してやった。すると、相手は嫌がり空中へと逃げる。



 「お前、飛べるんかーい!」 「ニャア!?」 「………」



 思わずツッコミを入れてしまったが、悠々と魚が空を飛んでいる光景は実にファンタジーだな。そんな事を考えながらも、どうやって倒すかを必死に考えてもいる。ただ、敵が巨大過ぎて戦う方法が無い。大きさって暴力だよ、ホント。


 飛んでいる仮称バハムートは水のブレスを吐いてくるものの、レーザービームみたいなものではなく、小さく連続して撃ってくる。それが地面に当たる度に、地面を大きく抉っていく。これ、地面が無くなったらゲームオーバーだよな?。


 仕方がないので落ちている石を拾い、【圧縮】したら【怪力無双】で全力投擲した。目玉に直撃したからか、水面に落ちて暴れている。津波とまでは言わないが、それでも大きな波が来るので止めてほしい。


 怒ったのか大量の水のブレスを撃ってくるが、回避しながら【浄化】したその時だった。仮称バハムートはそれを嫌がり、海の中へと逃げた。もしかして浄化魔法なんかが弱点なのか? そう思い【探知】で追跡し【浄化】の権能を使ってやる。


 効果は覿面で、海の中で暴れながら反応が少しずつ小さくなっている。どうやら仮称バハムートの体の大きさは邪気で出来ていたらしく、【浄化】してやれば倒せるみたいだ。これも妙なボスだなぁ。


 そう思いながらも【浄化】を続けると、普通の鯵ぐらいのサイズまで小さくなった。どうやらこれ以上のサイズダウンは無いらしい。泳ぐ速度は凄く速くなったが、俺の敵では無い。海から出てきた瞬間、神石の直刀で切り捨ててやった。


 真っ二つにされた仮称バハムートは体を邪気に変化させたが、量が少ないので最後はショボく終わってしまう。何だか悲しい。


 円形の陸地の真ん中に脱出紋が出てきたが、その下にまたもや埋まっているものがある。ただそれだけではなくて、陸地の上にも何か大きな物が鎮座しているぞ? ここからでも分かるが、牛の置物というか、木で出来た等身大の牛だ。


 何でこんな物がと思ったが、確かバハムートが出てくる話って、バハムートの上に牛が乗っていて、その牛の上に石盤があって、その石盤の上に天使が乗っているんじゃなかったか? 牛の名前は忘れたが。


 ……ああ、成る程。これも魔力を流せば動くらしい。つまり2つ目の乗り物という事だ。馬と違うのは、その凶悪な角で敵を串刺しに出来そうなところか。2人……いや、詰めれば3人乗れそうだな。


 木牛を回収した後、脱出紋の下を掘っていく。下にあるのが中型のアイテムバッグだという事は分かっているのだが、当然だが何が入っているかは分からない。……やっと掘り出せたな。こういう面倒なのは止めてほしいもんだ。


 中を確認すると、神石製の土鍋が3つ、神石製の鍋が2つに小鍋が2つ、神木の蒸篭が2つ、それと神木製の茶碗や椀などの雑貨が沢山入っていた。神様達は何をやっているんだろうか? 神石のスプーンとか、逆に使い難いわ!。


 元々持っていた要らない雑貨を穴を掘って捨て、【破砕】し【粉砕】して埋める。銅鏡と杵と錫杖を取り出して邪気を完全に【浄化】したので、さっさと帰ろう。そういえば昼食も食べてないな。ダリアもフヨウもゴメン。


 銅鏡と杵をアイテムバッグに収納して外に出ると、既に夕方だ。昼食も食べずに集中していたからか、今になって急にお腹が空いてきた。ダリアもフヨウもお腹が空いているようなので、さっさと帰ろう。


 錫杖を使いながら勾玉で吸引し、【浄化】をしながら帰る。たとえ勾玉と言えど十二分な効果はあるので、邪気を広範囲にわたって綺麗にする事は可能だ。銅鏡の範囲が広すぎるだけで、勾玉の範囲が狭い訳じゃない。


 温泉地の屋敷に着いた俺は、門が閉じられていたのでジャンプして中に入る。そのまま家の中に入るものの誰も居ない。おそらくツシマかアツタに夕食でも食べに行ったんだろう。そう思い台所で料理を開始する。


 面倒だったので、全粒粉と神水と塩を練り生地を作ったら丸めていく。土鍋に入れた神水にデスボーアの骨で出汁をとったら、乾燥椎茸を【粉砕】して入れてから水団と野菜を入れる。そこへシルバーチキンの肉も入れたら煮込んでいく。


 途中で冷凍松茸も投入し、更に煮込んでいくと完成。「早く食わせろ」と五月蝿いので、2匹用の神木の餌皿に入れてやる。直ぐに食べようとしたが、熱かったのかビックリして跳び上がった。


 怒るダリアを宥めていると、どうやら皆が帰ってきたらしい。



 ▽▽▽▽▽


 1133終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨219枚

 大金貨694枚

 金貨596枚

 大銀貨546枚

 銀貨598枚

 大銅貨1377枚

 銅貨469枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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