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<異世界527日目>
おはようございます。今日は信秀さんの所へ行く必要がありますが、それ以降は何も用事はありません。まずは行って、色々話を聞いてからだな。さて、朝の日課を終わらせるか。
朝の日課である【浄化】をやっている最中に思い出したが、昨夜寝る前に銅鏡を使うのを忘れていた。なので杵と錫杖を出して一緒に使ってみよう。杵を左肩にかけ、右肩に錫杖をかけて銅鏡を使う。
凄い吸い込みであるにも関わらず、杵と錫杖の御蔭で全力で吸い込んでも問題無い。錫杖を仕舞ってみると……ギリギリかな? じゃあ杵を仕舞って錫杖を出そう。……こっちもギリギリかー。
持って運ぶなら銅鏡と錫杖だな。この2つの組み合わせなら、見た目はそこまでおかしくはない。よしよし、武器は渡したし、俺はこれで行こう。左手に銅鏡を持って、右手に錫杖を持つ。……怪しいな。
銅鏡はダンジョンの中だけにして、普段は錫杖だけ持って勾玉にしよう。そんな事を考えていると、神様達がまた余計な物を作りそうだが仕方ない。どうやって利用するかを考えた方が建設的だ。
「おはよう。ダリア、フヨウ」
「ニャ」 「………」
2匹が起きてきたので神水を入れてやると、美味しそうに飲み始めた。俺はそれを見ながらゆっくりとしていると、皆も起きたようだ。
「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」
「おはよう、皆」 「ニャア」 「………」
「今日はナコヤの城まで行かなきゃいけないんだけど、果たして尾張の物作りの話だけかねぇ。美濃とか近江の問題までアタシ達のところに持ってこられても、迷惑なだけなんだけど」
「流石にそこまではしないのでは? 精々相談ぐらいではないですかね。あの男だと後の事も考えて、私達を怒らせるような事はしないでしょう。そういう機微は分かるようですし」
「元々紅衆の家臣の家臣の家柄だもの。相応に苦労をしてきているし、見てきてもいるでしょう。恐いのは子供かしらね? 子供は自分の家が紅衆の家だと思い込むかもしれないわ」
「元々は白衆の1家でしかなかったんだけど、様々な事があって今の家柄だからね。本来は斯波という家の筈なんだけど、足利が滅亡を認めた以上は過去にあったというだけか」
「流石に忘れられる事はないだろうけど、過去に栄華を誇った家というだけになるね。歴史の中に埋もれて終わりか……まあ、こんな事は沢山あったんだろうけど」
ダラダラと話をしていても仕方がないので台所に行き料理を始める。今日の朝は乾燥椎茸と貝の炊きこみ御飯と、野菜と海産物の味噌煮込みだ。朝からちょっと重いかもしれないが、肉じゃないので大丈夫だろう。
御飯の炊きあがりに合わせて、寸胴鍋で味噌煮込みを作っていく。骨などは全て取ってあるし、十分に【浄化】してから煮込んでいるので臭くはない。朝からなかなかのボリュームだが、大丈夫なのは決まった。足元が五月蝿い。
出来上がったので配膳し、いただきます。
「うん。朝から鍋物ってどうなの? って思ったけど、なかなか良いね。思ってるよりも軽いのに、味が濃くて美味しい。味噌が良い感じに纏めてくれてるからかねぇ」
「野菜の味もしっかり出ているからじゃないですか? 魚の味って思っているよりも軽いので、野菜も合わさって丁度良いのでしょうね」
「美味しければ何でも良いじゃない。難しい事なんて考えずに食べればいいんだよ」
「エリアの言う通りね。しっかり味わって頂きましょう」
朝食後、準備を整えて屋敷を出る。ナコヤまで走っていき、城の門番に伝えると中に通された。去年の門番とは違っていたので怯えられはしなかったが、最初は不審者を見る目だったな。もう1人の奴が中に行ってくれたので良かったが。
1室に通されると、何人かの武士と共に会議でもしてたんだろう。一旦止まってこちらを見てくる。中にはあからさまに敵意を向けてくるガキが居るが、馬鹿には興味が無い。俺達は無視して案内された場所に座る。
「すまぬな、来てもらって助かる。昨日、秀貞と勝家を使いに出したが、まさか運良く居てくれるとは思わなんだ。御蔭で早めに相談できそうだ」
「相談事? 林さんからは物作りの話。勝家君からは美濃の阿呆の話しか聞いてないけど?」
「うむ。実際にその2つの話だけなのだが……。まずは物作りの方の話をするか」
それから信秀さんに炭焼きの話やトコナメの塩の話をされた。更に乾燥させた木材も売っており、結構な儲けになっているようだ。流石にこの場で銭作りの話は出来ないので話題には上がっていない。
俺も出来るだけのアドバイスはしておいたので、おそらく上手く続いていくだろう。それよりも、物作りの話をしている最中に敵意を向けてくるのが何人か居たな。強いものではないので、どちらかというと嫉妬に近いのだろう。
「いや、良かったわ。このまま続いていけば尾張の富は更に増えていくであろう。ますます強き国となっていくのが分かる。武具に弓矢に兵糧、戦をするにも銭は掛かるからな」
「まあ、貧しい側が勝つなんて事は滅多にありませんからね。ヤシマの国であろうとも、その辺りは変わりませんよ。どこの国でも、強い者は銭を稼ぐのも上手いものです」
「うむ、まったくだ。だからこそ、近江や越前は有名なのだからな。とはいえ越前は……微妙な気分になってくる。斯波の御家から越前を奪ったのは、今の越前の紅衆である朝倉だ。織田家の恨みでは無いとはいえ……」
「そういう面倒なのは捨てればいいのでは? 敵なら倒す、敵でないなら付き合う。それぐらいでいいでしょう。今の紅衆は織田家なんですから」
「そうだな。……っと話がズレてしまった。実はな、土岐の愚か者が再度越前に兵を出せと言ったようだ。ワシは土岐の救援を断ったのだがな、そうしたら越前にまた文を送ったらしいわ」
「懲りない奴だ。いつまで他人の力を当てにするのやら。1度やり始めると、延々と誰かを利用し続けるしかないって分からないんでしょうね。もう上にあがる事は出来ないっていうのに」
「その通りだ。自らの力を持たぬ者は転がり落ちたら終わってしまう。今の足利と変わらぬ立場だ。今の上様の所為ではないが、最早足利とて死に体でしかない。それと土岐は変わらぬ」
「しかし、越前と美濃で争うだけなら問題無いのでは? 朝倉教景という人物が居ない以上は、越前と美濃の潰し合いにしかならないでしょう」
「それはそうなのだがな……。厄介な事に近江を巻き込もうとしておるのだ、土岐と管領は」
「阿呆2人組が余計な事を始めた訳ですか。流石のマムシさんも近江と越前を相手にしたら勝てないでしょうね。美濃は北と西から攻められる。2正面から攻められたら、兵の数で勝てません」
「うむ、そうなのだがな……。マムシめ、北近江の京極を焚き付けておるようだ。留守の南近江を奪ってしまえばいいとな。その1手で六角も簡単には動けなくなった」
「流石は美濃のマムシ、的確に弱い所を攻めてるなぁ。その手法は見事だけど、絶対に六角に恨まれるぞ。京極が負けたらどうするつもりだ?」
「マムシとて分かっておらぬ訳ではあるまい。逆を言えば、それ程までに苦しいという事よ。まあ、越前と近江が攻めてくるなら、慌てるのも仕方あるまい。そんな事をしておるからか、土岐の家臣も1部は離れ始めた。森という者がワシの下に来たぐらいだ」
土岐に仕えた森って、森可成か? それとも父親の森可行かな? ヤシマの国だからちょっと分からない。どのみち有名な森蘭丸の系譜である事に間違いは無い。鬼武蔵はまぁ……横に置いとこう。
「家臣が離れるって事の本当の意味を理解してるんでしょうかね? 何か理解していない気がするんですけど……」
「理解しておらんだろうな。そもそも土岐の家臣で森と言えば、代々土岐氏に仕えた家だぞ? それ程の家の者が主君を見限るという事の意味を、まったく理解しておるまい。本来ならば、影響が大きい故に止めねばならん筈だ」
「離れる者が増えていきそうですね……。そして止める者が居なくなり、更に余計な事をしそう」
「そうなのだ。それで困っておる」
そんな事を俺に言われてもな……気持ちは分かるけど。
▽▽▽▽▽
1126終了時点
大白金貨46枚
白金貨219枚
大金貨694枚
金貨596枚
大銀貨547枚
銀貨598枚
大銅貨1377枚
銅貨469枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




