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 夕食も終わり、昨日と同じ部屋を借りる。布団を敷いてゆっくりしていると、胡坐の中にダリアが入ってきて甘えてくるので相手をする。フヨウは首に巻きついたままだ。



 「これで三河も多少はマシになるのかねぇ……。ここって結構厄介ない場所だとアタシは思うよ。何と言っても三河山地が邪魔さ。この国っていうか領地、東西で2つに分けた方が絶対に良いよね?」


 「私もそう思います。あの場所で東西に分かれていますが、あそこが壁のように阻んでいますし、それでやりたい放題出来てしまいます。西に紅衆の本拠があれば東が勝手な事を、東に本拠があれば西が勝手な事を」


 「そうね。どちらにしても面倒な土地よ、ここは。いっそ、西三河は尾張と1つにしてしまえば良いんじゃないかしら。そっちの方が分かりやすいし、統治しやすいと思うわ」



 元の世界の愛知県だな。まあ、普通はそう思う。三河山地が邪魔で目が届き難く、統治が難しい場所になっているのは間違い無い。だからこそ西は神殿、東は神社という歪な形になっているんだろうし。



 「こう、東と西で分断されているような場所だと最初から大変だし、何故こんな領地にしてあるんだろうね? 最初から領地を持つ者が苦労をする形にしたとしか思えないよ」


 「誰かは分からないが、最初に領地を得た者が中央に嫌われていた? それもどうかと思うが、気持ちは分かるな。確かに東西に分けても良かったと思う」


 「そんな事より、明日からはどうするの? 屋敷に1度戻るのか、それとも別の場所に行くのか。妙な事に巻き込まれる事は無いと思うけど、また変なのが襲ってきたりしないよね?」


 「変なって三雲とかか? アレとは和解したし問題無いとは思うが……。それよりも、明日はアジロのダンジョンを攻略する。とにかく攻略して少しでも邪気を減らそう。ついでに食べ物」


 「食べ物の回収ですか、確かに必要な事ですね。私達も食べるばかりですから、少しは回収などのお手伝いをしませんと」


 「そうだね。それは良いんだけど、攻略するって事は最奥まで行くんだ? うん、それは良いんだけどさ。今度はいったい何が用意してあるかと考えると、ちょっと怖い気がしないでもないよ」


 「確かにそうだね。前は落ちたら死んじゃうような場所だったけど、次はどういう場所になっているのやら。何かアタシ達に合わせて地形の難易度も上がってないかい? 面倒臭いと思うのはアタシだけかね?」


 「ダナ……攻略してもしなくても、地形は必ず変わります。更に言えば、アルドの神命は下界の浄化なんですよ? ダンジョンを【浄化】しなくてどうするんですか」


 「それはそうなんだけどさぁ……。虫地獄とか泥濘地獄とか、地味にキツイのをもってこられると、どうしても面倒臭いと思ってしまうんだよ。京のダンジョンにもう一回行ってグレイトシープを狩るかい? また出てきそうだけど」


 「気持ちは分からなくもないけど、主様の神命としても下界の浄化としても駄目だね。同じ場所に行くより、様々な場所に行って浄化しないといけないんだ。面倒だという気持ちはよく分かるけど」



 まあ、確かにそうだ。邪気が流入するのは時間が多少掛かる。流石に皆から突っ込まれてダナも渋々諦めた。確かにグレイトシープは美味しいけど、ダナがそこまで言う程だろうか?。


 もしダンジョンに行くのが嫌なら、別に無理してついて来なくてもいいし、温泉地の屋敷でゆっくりしていても良い。疲れてると判断力が鈍るし、あまり良い事じゃないからな。



 「いや、疲れてる訳じゃないし、アタシだってダンジョンに行くさ。ただ、あそこまで美味しいのが居たらどうしてもね。次も期待してしまうだろう? 一度出てきたんだからさ」


 「まあ、言いたい事は分かる。俺達も様々なダンジョンを攻略してきたけど、グレイトシープが出てきたのはアレが初めてだったし。多分だけど、滅多に出てこないレアモンスターなんだと思う」



 胡坐の中のダリアが寝ていたので、【念動】で浮かせて布団へと連れて行き寝かせる。フヨウも寝かせたら、全員から襲われたので返り討ちにして寝かせた。今日は久しぶりに【房中術】のみだったが、かなり激しいバトルになったなぁ。


 ダナのレベルは本当に高いところまで来ている。あくまでも闘気だけだし【房中術】だけなんだけど、それでもこの短期間でココまでだ。並々ならぬ努力の筈なんだが、そっち方向にブッ飛び過ぎている。


 方向修正どころか、最初から制御不能だった事を思い出して少し笑ってしまった。部屋と全員を【浄化】して、俺も寝よう。藤達は無理なので、おやすみなさい。



 <異世界526日目>



 おはようございます。今日はアジロのダンジョンを攻略する日です。アジロのダンジョンで美味しい物が出てきたら、なるべく狩りながら進んで行こう。冷凍すれば長持ちするし、妙なところでストレス溜められても困る。


 朝の日課をしていると、どうやらフヨウが起きたらしい。今日は随分早いんだな。神水を入れて出してやると、ゆっくりと吸い上げ始めた。



 「おはよう、フヨウ」 「………」



 フヨウは神水を飲んだ後、スルスルと俺の体を登って首に巻きついた。その後、重みが増したので力を抜いたらしい。つまり、甘えているという事だ。フヨウは独特だが、こういった事でも心境はなんとなく分かる。


 1人と1匹の時間もそんなに長くは続かず、皆が起きてきた。特にダリアは起きてすぐにフヨウを見たからか、俺の足をペシペシしてきた。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ!」 「………」


 「今日はアジロのダンジョン攻略かー。……いつかは無くなる物と言ったら、それまでかねぇ。美味しいのが出てきたら出来るだけ獲って、アルドとフォルに血抜きを頼むとするか。凍らせるのは自分でも出来るしね」


 「そうですよ。私達だって大型のアイテムバッグなんです。沢山入れる事が出来るんですから、自分で確保しておけばいいだけですよ。私も色々集めておきますし」



 部屋を片付け忘れ物がないかを確認した後、部屋を出て庭に行き朝食を作る。グレイトシープの骨付き肉に、プレーンの饅頭、そして乾燥椎茸と野菜のスープだ。今日も朝から20人以上の食事を作ったが、そろそろ俺達も食事にしよう。


 料理をしていた俺、メル、フォル、カサーラ、メトムが席に着いて食べ始めると、こちらに分かるように西部さんが話し始めた。さっきまでは雑談だったが、何か言っておく事があるのかな?。



 「そなた等には関わり無いとは思うのだが、一応報せておこうと思ってな。美濃の北方を朝倉と落とした土岐じゃが、朝倉が越前に帰ってしまい苦しい立場になっておる。マムシは土岐を近江に放逐したが、近江から越前に行って美濃に来ておる」


 「越前で朝倉の協力を得て、美濃に侵攻してきたんですよね。土岐って奴はそんな事ばっかりしてるって前に聞きましたよ」


 「そうじゃ。越前の東と美濃の北方は繋がっておるのでな、美濃と越前は隣国とも言える。だからこそ、攻めてきたのじゃが……」


 「何だか歯切れが悪いですね。いったい何があったんです? 俺達は関係ないのに、そんなに言い難い事なんですか?」


 「そうではなくてな、確定しておらんのじゃが……朝倉教景殿が亡くなったらしいわ。原因はおそらく高齢での出陣じゃろう。半蔵が言うには流行り病で亡くなった可能性が高いそうだ」


 「「「!!!」」」


 「まさか、あの朝倉の要が死ぬとはな……。これは越前だけの問題ではない、畿内にまで飛び火する。細川の命綱がまた1本減った事になるのだが、果たして良い事なのか悪い事なのか……」


 「越後にとっては助かる事ではあるのですが、朝倉教景殿という重しが無くなると、越前の者は迷走しそうですね。あそこは教景殿以外にパッとしない者ばかり。迂闊な動きに注意しなければ」


 「甲斐にはあまり関わり無いでしょうが、あの朝倉教景も年齢と病には勝てませんか……。何か物悲しい気分になってきますね」



 しかし日本の歴史でもそうだが、朝倉宗滴が亡くなった後も越前はそれなりには頑張るんだよな。それなりには。若狭を手に入れたりするし。



 ▽▽▽▽▽


 1123終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨219枚

 大金貨694枚

 金貨596枚

 大銀貨547枚

 銀貨598枚

 大銅貨1377枚

 銅貨469枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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