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1117




 米を出したり倉を建てたりしていると、いつの間にか昼になっていたので、焼き場を作り昼食作りを始める。といっても簡単な物で済ませる為に、御飯をクリムゾンクラブの肉と塩を入れて一緒に炊く。


 クリムゾンクラブの肉は先に塩茹でしたものを入れているので、生臭くはならない。当たり前の1手間だ。後は野菜の味噌汁とシルバーチキンの唐揚げで、味噌汁はメルに、唐揚げはフォルに任せている。


 いつも通りに御飯を炊いていると、先ほどからダリアとフヨウが近くに来てジッと土鍋を見ている。お座りしながら五月蝿くしないのはいいんだが、見つめていても早くはならないぞ?。


 岡崎城の武士達は戦の準備に忙しいようだが、俺達には関係無いのでゆっくりと過ごしている。戦の前の慌ただしい城の中なんて、前の世界じゃ絶対に見られないからなぁ。大河や時代劇はそれっぽいだけだし。


 ちなみに藤達や虎達に、晴信達もゆっくりとしている。彼女らも自分達の戦ではないので、お手並み拝見といった心境だろう。藤はまた戦に参加して、武功を稼ぐのかな?。



 「当然だ。私は1人の武士として、自分の力がどこまで通用するか試したいのだ。その為なら戦場で躯を晒してもよい。武士として生まれ育てられながら戦1つ自分で差配できぬなど、屈辱でしかない」


 「足利家の姫ともなれば、他の者がしゃしゃり出てきて勝手をしそうですね。そして成功すれば己の功に、失敗すれば足利家の所為に……というところですか」


 「そういう愚か者はどこにでも居ますが、足利家だと羽虫の如く集ってくる……と。まともな戦は出来なさそうですね」



 虎と晴信は何とも言えない顔をしている。戦すら家臣が好き勝手にして収拾がつかないのでは、勝てる戦にも勝てない。それが分かったんだろう、自分なら御免だという表情を隠しもしない。


 まあ、気持ちはよく分かる。地球の足利義輝も戦に勝った記録があったか忘れたが、殆ど負けていた筈だ。アレも家臣が勝手にして負けたのなら、同情の余地は十二分にある。戦が上手いか下手か以前の問題だ。


 後世で戦に弱いと言われる人も、家臣や味方に足を引っ張られまくった結果なのかもしれない。だとしたら本人の力量以前の問題で、生まれ落ちた家の状況で決まってしまう場合もある。


 そんな事を話していると昼食が出来たので、食事を始めよう。しかし、これだけ大人数の食事を作っていると食材の減りが早いな。アジロのダンジョンに行って補充しておいた方がいいかもしれない。


 そんな事を話すと、皆と手分けして食べ物を集める事になった。再びじゃんけんをする事になったのだが、今度はダナとディルがガッツポーズをしている。これで残りはメルとリューと吸血鬼姉妹だ。


 昼食を食べた後、藤達は城の庭で訓練をするそうなので放っておき、俺達はアジロのダンジョンへと食材探しに行く。身体強化で一気に走っていき、あっと言う間に着いたので迷宮紋の前に並ぶ。


 俺達の番が来たので中に入ると、1層は荒地だった。おそらくだが南西だと思われるので少し移動すると、【空間把握】で転移門を見つけた。昼から来ているので、人の流れが分かり辛い。転移紋で2層へ進む。


 2層も荒地で南西へ、3層も荒地で南西へと進んだ。4層へと移動すると、風が吹く赤い土の荒野だった。ガンマンが出てくる古い映画に出てきそうな光景で、マカロニウエスタンな感じと言えば伝わるだろうか?。


 そんな中を南に移動していく。それなりに人が居て、ホーンブルやレッドブルと戦っている為、木馬に乗る事が出来ない。アレで一気に移動したいのだが、邪魔な奴等が多いなぁ……。御蔭で皆一緒に移動できてるけどさー。


 4~6層を突破し7層に進むと、一転して熱帯雨林のような森になった。この層は厄介で、何と言ってもジメジメしていて蒸し暑い。ただし、この層には果物が多そうだ。何故なら目の前にバナナが見えている。


 1つ千切って皮を剥いてみると、黒い種が無数に見えるバナナだった。俺が元の世界で食べていたのは種無しバナナだからなぁ。野生のバナナは黒い種があるのが普通だと、子供の頃に動画で見たのを思い出したよ。


 【浄化】してから食べてみると、普通に甘くて美味しかったので皆にも薦める。皆も俺が食べているので問題無いと思ったのだろう、直ぐに皮を剥いて食べ始めた。ただ、黒い種が食べ難くて邪魔みたいだ。



 「まあ、でも耐えられないほど食べ難い訳でもないしねぇ。これぐらいなら、特にどうこうとは思わないよ。それに甘くて美味しいし」


 「ですね。種は適当に吐き出せばいいですし、食べる部分が柔らかいので楽です。後、お手軽で食べやすいですね」


 「この層は暑いが、バナナの木は基本的には暑い環境でないと育たない筈だ。この層が暑い事にも理由はあるんだろう。意図的にそういう環境を作り出しているのかな?」


 「嫌がらせではなく、こういう環境でしか手に入らない物を作っているという事ね。となると、こういう物を育てさせる為……いや、そうじゃないわね。ヤシマの国の水の季節は寒いし」


 「単にダンジョンに入らせる為に、ヤシマの国では手に入らない珍しい物をエサにしているだけだと思うよ。そうすれば入ってくるだろうしね。実際、気配はちょこちょこあるから間違ってはいない筈さ」



 確かに割と気配は多い。他にも果物があるんだろう、マンゴーなんかもあるのかね? まあ、俺達は先に進もう……と思ったら、俺達以外の皆は果物狩りをするらしいので、ここで分かれる。


 俺達は南東の転移紋から次へと進む。7~9層を進んだ俺達は10層へと移動する。今度はどんな地形かと思ったら、まさかの草原だったが暑い。なんか香辛料とか採れそうな暑さだな。そう思いながらも木馬を出して跨る。


 ダナもディルも乗ったので、隠密の4つの技を使って一気に走っていく。あっと言う間に東の転移紋に着き、次の層へと移動した。11層と12層もさっさと移動し、13層へと着くと海だった。


 素早く移動をして先へと進む。13~15層を進み、次の16層は荒地。16~18層を進み、次の19層は湿地帯。19~21層を進み、次の22層は草原だった。ようやく戦いやすく、美味しい魔物が現れる層だ。


 この層にはデスボーアとクレイジーバッファロー、そしてシルバーボアとイビルラビットが居る。おそらくだが美味しい奴等だと思われるので狩っていこう。デスボーアは美味しいのだが、他がちょっと分からない。


 デスボーアは当たり前だが変わらないので、石をぶつけて怒らせて突っ込ませ、さっさと首を落とす。クレイジーバッファローは、とにかく自分か相手が死ぬまで突進を止めないらしい。随分と危険な奴だなぁ。


 まあ、突っ込んで来るモンスターなんてオチは一緒である。避けて首を落とすという簡単なお仕事だ。シルバーボアは体長4メートルだが、胴が直径25センチを超える大きさだ。ずんぐりむっくりだなぁと思っていたら動きが速い。


 速いけど、所詮は蛇なんだよなー。首を上げて威嚇してきた瞬間に首を斬れば終わる。相変わらず血が噴出して胴体が暴れているが、蛇系の魔物は大体こんなものだ。【念動】で持ち上げて処理をしたら、アイテムバッグに収納する。


 最後のイビルラビットだが、コイツは黒い癖に【光魔法】の【閃光】を使ってきやがる。それで目を眩ませた後、首に噛み付いてくるという危険な兎だった。まあ、俺の場合は目が眩んでも【空間把握】があるので意味は無いのだが。


 飛び掛ってきた時に、カウンターで首を斬って終わりだ。ただ、普通の兎と同じぐらいの大きさな為、意外に俊敏で普通に戦うと厄介だろう。これも血抜きして、【浄化】と【冷却】をしてから収納する。


 流石にそろそろ夕方かもしれないので、ある程度の肉も手に入ったし脱出紋で帰る事にした。外に出ると皆は待っていてくれたらしく文句を言われたが、帰ってから聞く事にして移動する。


 岡崎城が見えてきたが、何故か煙が出てる? ………何かあったのか!? 顔を見合わせた俺達は急いで岡崎城の門へと近付き、門番に一言話して中に入る。屋敷の端から火が出ていたらしいが、既に消した後だったようだ。


 ちょうど広忠と半蔵が居るから、何があったか聞いてみるか。



 ▽▽▽▽▽


 1117終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨208枚

 大金貨582枚

 金貨457枚

 大銀貨431枚

 銀貨461枚

 大銅貨1181枚

 銅貨378枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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