1109
作り終わった布団はどんどんと渡していく。そんなに難しい物でもないし1人1組ずつなので、1度で沢山作ってしまえば時間は掛からない。敷布団に掛け布団を作るだけだが、枕をどうするかな? 中身にちょっと困る。
そば殻とか藁とかあるけど、今はどちらも持ってない。シルバーチキンの羽? グレイトシープの毛? ……どっちも枕に使う物じゃないなー。まあ、枕は後回しでいいか。今は土の季節だし藁ぐらい直ぐに手に入るだろ。
皆に出来た物を渡していくが、その間も話し合いは続く。俺達が居なかった間のヤシマの国の出来事を今は話している様だ。藤と千代女以外の皆は一応聞いているだけだな。興味が無いからしょうがない。
「京の近辺は順調に三好が掌握しておるらしい。それと紀伊の畠山も協力したが、細川と一緒に三好に敗れたようじゃ。昔のような力はもう無いと言っていい」
「西国は陶と尼子と毛利で争っておりますな。陶と尼子が特に争っておる様ですが、毛利が漁夫の利を得んと虎視眈々と狙っているらしいという情報は入っております。ただ、その毛利が先に潰されるかもしれません」
「漁夫の利を狙う者など、陶と尼子からしたら目障りであろうからな。場合によっては陶と尼子が一時的に結託しかねんと思うのだが……」
「そうじゃのう。西はそうじゃが、四国と九州も動いておるそうじゃな。確か四国では一条家が追い詰められておるとか、九州では島津が破竹の勢いで進撃しておるとか聞いたの」
おー、島津が動いたのかぁ。鬼島津と言われたアレが動くとは怖ろしいが、今の島津って誰の代なんだろう? あの島津4兄弟の時代なんだろうか? それともその前か……。それによって怖ろしさが変わるな。
四国の話は興味無い。あそこ三好の勢力圏だし、この世界だと海を越えるのは大変だから内部で争い続けるよ。それよりも東、つまり東国の動きはどうなってるんだ?。
「東国に関しては、尾張と三河が安定しましたので周りが狙っているといった感じでしょうか。ただ、周囲の国は一度攻めて負けていますので、迂闊に攻めては来ないようです」
「まあ、そうじゃろうの。それに、北の美濃は越前に逃げた土岐が朝倉を連れて帰ってきたからのう。北方の城をとってそこに居るらしいが、来たのは朝倉教景じゃからな。流石のマムシも勝てなんだのは仕方ない」
朝倉教景って言ったら、朝倉宗滴じゃないか!? そりゃマムシさんでも厳しいだろうよ。加賀から攻めてきた門徒20万を追い返したという人だぞ。人数について俺は怪しいとは思うけどさ、それでも多数を蹴散らしたのは間違い無いだろう。
朝倉教景がまだ生きているんだなぁ……本当にカオスな日本史状態になってるけど、朝倉教景が生きているなら六角は? もしかして六角定頼か? 朝倉と六角の事をちょっと聞いてみよう。
「朝倉と六角ですか? 朝倉教景殿と言えば、加賀から攻めてきた3万をほぼ無傷で追い返した知将ですな。朝倉にこの人ありと言われる程の人ですが、老いには勝てぬようで最近は姿を見ないと言われておりました」
「六角の当主は定頼殿じゃの。あの御仁は非常に頭が良いので、正直に言って敵に回したくはない。ワシ等よりも早く金儲けの大事さに気付いておった御仁での、それゆえ近江は潤っておる。最近は尾張の方が儲かっておるが……」
「とはいえ、近江は2つに分かれておりますから、私はそこまででも無いと思います。近江の紅衆は南を六角家が、北を京極家が持っていて絶えず争っているのです。コウカの者もウンザリしているんですよ」
「まあ、そうであろうな。コウカ者を安値で使う事は昔からあるが、両方がコウカ者を使っておるので知り合い同士で殺し合いだ。ウンザリするのも当然だとしか言えん」
「それでも今の当主である定頼殿になって落ち着いたとは聞きますがな。まあ、代わりに京を含めた山城の国に出されておるようですが」
「話が逸れたのは俺の所為なんだけど、東国の方はどうなってんの?」
「おぉ、すまん。尾張と三河から東は相も変わらずじゃ。今川は小競り合いをしておるのだが、尾張に負けて当主が替わった家が多い。だからか、功を稼がせながら訓練をさせておる感じじゃの」
「今川は北と東に手を出しておりますが、小競り合いに終始しております。甲斐の武田は信濃の攻略中で、諏訪家を味方に付けて戦っておるようです。こちらはそれなりに上手くいっておるようで、だから殿と縁組を言い出したのでしょう」
諏訪ねぇ……武田に裏切られる可能性が高いけど大丈夫か? と言っても、裏切ったのは武田晴信こと信玄だけど。そういえば<越後の龍>はどうしているんだろう? まだ生まれてなかったりして。
「越後ですか……? えっと、確か……ああ!! 思い出しましたし、報告を忘れておりました。申し訳ございません!」
「いや、忘れておったなら仕方あるまい。それよりも越後に関わりありそうじゃが、報告とはなんじゃ?」
「はっ! 越後は長尾家の当主である、長尾景虎殿が出奔致したそうでございます。現在、景虎殿は尾張に居られます」
「なんで尾張に長尾の当主が居るんじゃ!? どう考えても、おかしかろうが! いや、そもそも当主が出奔って何があった!? 長尾と言えば越後の白衆筆頭じゃろうが!」
「それが……家臣があまりに言う事を聞かず、それが嫌になって出奔というか家出をしたと……」
「子供か!! 阿呆の家臣なんぞ、言う事を聞かんで当たり前じゃろう! そんな者はとっとと首を落とせ!!」
「まったくであるな。何ゆえ長尾は首を落とさんのだ? 見せしめは必要だぞ。それをせねば阿呆は永遠に舐めてくるからな。下らぬ事をすれば首が落ちる、そこまでせねば愚か者は理解せぬ」
「越後は気に入らねば下剋上をする国ですから、そう簡単にはいかぬのかもしれません。私もそこまで越後の事には詳しくありませんので……」
「そうだな。半蔵に怒鳴ったところで意味は無いし、そこまで揉めてるなら放っておけばいいと思いますよ。どのみち越後内で揉め続けるでしょう」
まさか謙信の家出が今起きてるなんてビックリだよ。本来は家出じゃなくて出家なんだけどさ。
アレも家臣を慌てさせて結束させる為とか、家出じゃなくて寺を見て回る為だったとか色々言われてるけど、当主が急に国を出たって事実は変わらないんだよな。
普通はありえないと言える事なんだが、越後に戻ってからも地位を簒奪されず普通に当主として戻ってる以上は、裏で何かあったんだろうとは思う。それが何なのかは歴史の裏側なんだろうけど。
とりあえず色々話して疲れたのか、大久保と本多との決闘は西部さんが手紙を書いて指示する事に決まった。広忠は婚姻に関しては気にしていないらしい。上の立場だと家同士の婚姻になるからか、利があればという事みたいだ。
広忠が思っているよりもドライな事に驚くが、戦国時代の結婚観なんてこんなものか。
もうすぐ昼なので台所に行き、皆に手伝って貰ってうどんを作る。カサーラとメトムに麺を、シルバーチキンの出汁をとった後で煮込むのをメルとフォルに任せ、俺はスノーベアの肉を角煮にする。今日は肉うどんだ。
スノーベアの角煮はすぐに終わったので皿にあげ、スープもそこまで時間がかからず出来たようだ。なので俺達は麺打ちを手伝いさっさと終わらせた。麺を1人分ずつに分け茹でたら、水気を切ってスープの中に投入する。
後は小さく切った角煮を大量に乗せて完成だ。角煮自体は沢山作ってあるので全員分ある。だから焦らなくても大丈夫だ2匹とも! 十分あるから!。
自分達の分が無くなるんじゃないかと「ニャーニャー」五月蝿いんだよ。フヨウは足に絡んでくるし……これは心配してるんじゃなくて早くしろって言ってるのか? ああ、そうだったのか。どのみち少し待ちなさい。
西部さん達の分を持って行かせ、俺達の分を作っていく。……やっと出来たけど、面倒なんで台所で食べようか。それじゃあ、いただきます。
▽▽▽▽▽
1109終了時点
大白金貨44枚
白金貨208枚
大金貨598枚
金貨457枚
大銀貨431枚
銀貨463枚
大銅貨1181枚
銅貨408枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の浄化盾
アダマンタイトのサバイバルナイフ
氷擲竜の棒手裏剣
アダマンタイトの十手
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




