1101
夕食後、宿の部屋に帰ると藤達が俺達の部屋に来たので、折角だからちょっと聞いてみた。流石にある程度は突っ込んで聞いておく必要がある。
「俺達の部屋に来ているのは構わないんだが………藤、カサーラやメトム。つまり、奴隷を持っている事に関して、将軍の側近等から色々言われたりしないのか?」
「そんな事は無いだろう。そもそも買ったのはヤシマではない。更に言えば、料理番として買ったのだからな。父上の側近どもにとやかく言われる筋合いもない」
「だけど、アンタその2人とヤってるだろう? 特にメトムは男だ。将軍の娘であるアンタが男とヤってるとなれば、世継ぎ云々と言い出す奴は居るんじゃないのかい?」
「なっ!? な……な………」
「何故知っている……ですか? 分かりやす過ぎますよ。そもそもメトムと近いですしね。貴女がショタ好きかどうかは如何でもいいですけど、隠すならちゃんと隠しなさい。カサーラにもメトムにも迷惑が掛かります」
「そうね。藤、主人は貴女なのだから、貴女が責任を持たなくてはいけないのよ? この国の場合、将軍の娘に不埒な事をしたとして、2人が処刑されないとも限らないでしょう。しっかり考えておきなさい」
「う……わ、分かった。私も2人に何かあっては困るし、今さら手放す気は無い。私の力で守らねばな」
「うふふふふ、頑張って下さいね」
「///僕も頑張りますよ!」
「あら、メトムは私の事はどうでもいいのかしら? あんなに気持ちよくしてあげてるのに?」
「あ……い、いや、そんな事は決して………」
「シェン、あんまりイジめるのはやめなさい。メトムも答え難いでしょう、その言い方では。からかってるのは分かるけど、傷付く事もあるのよ?」
「はいはい」
5人の関係は上手くいっているらしいが、何だか妙な構図になってるみたいだな。この旅でもそこまで気にしてなかった。仲が良いのはいい事だが、藤は征夷大将軍の娘だからな。流石に色々面倒なのが絡んでくるだろう。
今の内に聞いておかないと、と思ったんだが、タイミングとしても丁度良かったみたいだな。少なくともラオとシェンが味方であれば、余程の事が無い限り大丈夫だとは思う。この国では仙女族と天女族の地位は高いからな。
たとえ他国の仙女族と天女族とはいえ、平民扱いとはいかないだろう。そんな事をディルと話していると酒飲みどもが撃沈していた。カサーラとメトムは飲まないので、2人が藤とシェンを抱えて部屋へと連れていく。
仕方なく、俺は残されたラオを【念動】を使って浮かせ、部屋まで運んでおいた。部屋に戻ってきた俺は、ディルと一緒に寝ている連中を1人1人ちゃんと寝かせ、終わったらディルを満足させて寝かせる。
部屋と体を綺麗に【浄化】したら、藤達も綺麗にしようと確認すると、メトムの上に藤が乗っていた。……アイツは酔っ払って何をやってるんだ、まったく。
さっさと寝るか。それじゃあ、おやすみなさい。
<異世界518日目>
おはようございます。今日はフネミチから東に進んで行くのですが、播磨には入りたいですね。そろそろ朝の日課を始めて、皆を綺麗にしよう。それが終わったら起こして、今日は早めに出発するか。
朝の日課である【浄化】を終わらせ、ついでに昨夜忘れていた銅鏡を使っての吸引と【浄化】も行う。終わったので【覚醒】を使い、ウチのメンバーと藤達を叩き起こした。
朝の挨拶を終わらせた俺達は、部屋の片付けを終わらせ宿の玄関へ。そこで藤達と合流して食堂へと行き、大銅貨11枚を支払って朝食を注文する。出てきたのは雑穀粥だったが、朝には丁度いいか。
朝食後、すぐにフネミチの町を出発し東へと走って行く。途中のアカオカの町の食堂に入り、大銅貨11枚を支払って昼食を食べる。その後、再び東へと走り続け、夕方にはヒメサキの町に到着した。
姫路城が無いので観光する所は無いが、ようやく播磨まで来る事が出来た。ヒメサキの町で大部屋2つを銀貨1枚でとったら、食堂に行き大銅貨11枚を支払って食事にする。近畿に入ったものの、出てくるのは雑穀粥だった。
とはいえ具材は豊富だし、味噌がふんだんに使われている。この時代は富が畿内に集中していたと聞くし、近畿に入ると違いが出てくるなぁ。西部さん達は大丈夫かね? 良銭なんかは持ってる筈だけど……。
食事を終えて宿に戻った俺達は、思い思いに過ごしている。昨日の反省からか酒は飲んでいないようだが、その代わりに魔法の練習をして暇を潰しているらしい。……猛獣の目になってますよ、お嬢さん達?。
ダリアとフヨウが寝たら直ぐに襲いかかってきたので、【法悦】【極幸】【至天】でキメてやった。強めにやったからか、久しぶりに見せられない顔をしている。そんな皆を綺麗にしたら寝かせ、部屋も【浄化】しておく。
藤達の部屋を確認すると、4人から攻められている藤が居た。向こうは放っておいて、銅鏡を取り出して邪気を吸引しながら【浄化】する。終わったので、さっさと寝よう。今日も一日お疲れ様でした。
<異世界519日目>
おはようございます。それにしても、ヤシマの国の移動に時間が掛かっている気がする。たぶん山や森や沼の所為だとは思うんだが、予想外だったな。それでも近畿まで来たんだからもうちょっとだ。頑張ろう。
日課を終わらせてから皆を起こし、朝の挨拶をして片付け始めた。部屋を片付けて玄関で藤達と合流したら、食堂に行き大銅貨11枚を支払って朝食を注文する。席に座って待っていると、町民が入って来て金を払った後、席に座り大きな声で話し始めた。
「おい、聞いたか? 京の都にいる三好って武士に負けた管領様は、近江に逃亡したらしいぞ。六角様って方に援軍を求めたんじゃねえかって、兄貴が仕えてる武士が言ってたらしい」
「ふーん……六角様っていやぁ、近江の紅衆の方じゃなかったか? 確か、何度も将軍様に助力している方だが、管領様に力を貸すのかねえ。将軍様は京の都に居られる筈だろ?」
「そうらしいな。三好って武士が管領様の代わりに仕えてるらしいし、将軍様は認めてらっしゃるそうだ。何でも管領様は昔、将軍様を裏切った事があるらしくて、信用してねえんだと」
「そりゃ、裏切り者は信用しねえだろ」
そりゃ、なあ。裏切り者を信じる阿呆はいない。藤も頻りに「うんうん」と頷いているし、当たり前と言ったら当たり前だ。そもそも日本の歴史でも裏切ってるし、自分の力で将軍を好き勝手に選べるとでも思ったのかね?。
流石に様々な者が入り乱れる以上は、そうそう上手くはいかないと思うし、朝廷から冷たい目で見られると思うけどな。当時の細川晴元が何を考えたのか知らないが、朝廷でさえ好き勝手に出来ると思ってたのかもしれないな。
それぐらいに好き勝手してるからな、細川京兆家は。天皇陛下の<即位の礼>なんて要らないと言ったのも、細川家のヤツだし。碌でもない奴しか居ないのかと言いたくなる。
朝食後、ヒメサキの町を出た俺達は東に向かって出発する。今日中に京の都に着けるだろうが、昼ぐらいになるか、それとも昼過ぎになるかというところか。まあ、頑張って走って行くかね。
それなりに早く走ったからだろうか、昼前には京の都に着く事が出来た。相変わらずボロボロの町並みだが、それは全く変わっていないらしい。それでも死に掛けで横たわってた人は居なくなってるな。
そんな事を考えながら外側を歩き、京の都の内側へと進んで行く。途中、武衛陣があったので藤が門番に話すと、門番は急いで中に報せに行った。藤の顔を知っていたんだろうか、それとも疑わずに報せに行ったのか。
どっちでもいいけど、もう1人の門番は胡散臭そうにこっちを見ている。向こうは三好の手の者か? 歴史漫画とかみたいに、どうせ足利家の近くに何人も潜ませてるんだろう。間者だらけと思った方が行動しやすい。
……門番が誰か連れて戻ってきた。
▽▽▽▽▽
1101終了時点
大白金貨44枚
白金貨208枚
大金貨598枚
金貨458枚
大銀貨434枚
銀貨468枚
大銅貨1192枚
銅貨408枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の浄化盾
アダマンタイトのサバイバルナイフ
氷擲竜の棒手裏剣
アダマンタイトの十手
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




