表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1100/1948

1099




 <異世界515日目>



 おはようございます。今日はヤシマの国に上陸する日です。まさか犯罪者と言うか、交易船の船乗りが置いていかれるとは思わなかったな。今までにも、問題のある奴を捨てていく事はあったんだろうか?。


 交易船にとってはそれでいいのかもしれないが、ここはトウソンの国の領土でも無いんだけど……。交易船の奴等はいったい何を考えているのか、もしくは何も考えていないんだろうか。まるでゴミを捨てて行くかの如く、要らない人員を置き去りにするなんてな。


 まあ、強姦を行ったっぽいので交易船としては置いて行くのが当たり前なんだろうか。でもなー、船長も同じ様な犯罪者みたいだし、それを考えると何とも言えない。殺した奴等もそんな事言ってたし。


 全粒粉を練りながら生地を作り、出来上がったら竜の脂で揚げる。昨日手に入れておいた貝を使い、魚醤で味付けしたすまし汁を横で作っている。全員【清潔】が使えるので、手がベタベタになっても問題無い。


 下らない事を考えながら料理をしていると皆が起きてきたので、藤達のカマクラの入り口を壊して開けてやる。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」


 「「「「「おはよう」」」」」 「カー」


 「今日は……何だか雲行きが悪いねえ。雨が降るかは微妙なところさ。まあ、仮に降ったとしてもヤシマの国には行けるだろうけど、あの速さだと雨が顔に当たったら痛そうだね」


 「仕方ありませんよ。あの速さだから一日で着くんです。もし着かなければ海の上で一晩過ごす羽目になりますが、間違いなく海の魔物に舟を壊されますよ」


 「たとえ壊されなくても転覆するのは間違いなしね。それに、舟の上では眠れそうにないわ。ゆらゆら揺れているだろうし、狭くて寝転がるのも無理だもの」


 「まあ、一日で着くんだから、そこは考えなくてもいいさ。問題があるとすれば、昨日の犯罪者を捨てた交易船かな? 私達が近くを通ると何かしてくる可能性は無い訳じゃないしね」


 「どうだろう? 向こうが何かをする前に通り過ぎそうだし、魔法を撃ってきたとしても着弾させるのは無理だと思うが……。アレだけ高速で動く物に当てられるのか?」


 「仮にラッキーで当たりそうになっても、アルドが迎撃して終わると思うけどね。僕達が乗ってるんだし、全力で守ってくれるよ」


 「そうですが、私達も何か出来る事はあると思います。水魔法で相殺できませんか? 【水壁】の魔法を使えばいいと思うのですが……」


 「うんうん。何回食べても美味しいね。竜の脂って何でこんなに美味しいんだろう? 世界の神秘でも詰まってるのかな?」


 「「「「「「「………」」」」」」」



 無駄な心配を重ねても意味は無いし、何か起こったら、その時にどうにかすれば良いだけだ。今はゆっくりと食事をして英気を養えばいい。俺はそう言って大人しく食べるように言う。皆もそんな事は分かっているので食事に集中し始めた。


 朝食後、舟を浜に出したら焼き場などを壊す。最後にトイレに行きたい者達を行かせたらカマクラを壊し、準備は万端だ。さてヤシマの国に出発しようか!。


 舟に乗り込み【念動】で海へと出したら、【魔術】を使って一気に無人島から離れる。真っ直ぐヤシマの国に向かって進むも、相変わらず暇な時間が続く。皆は魔法の練習を海に向かってしているが、適当にするのは止めなさい。


 せめてしっかりと集中してやってくれればいいが、暇潰しで適当にやっているから全く上達しないやり方になっている。暇なのは痛いほど分かるし俺もそうだが、練習はちゃんとやってほしいもんだ。


 そうやって舟を走らせていると、交易船と思われる船を前方に発見した。キャラック船やガレオン船のような見た目の船かと思っていたら、古い時代の中国の船みたいだ。前と後ろが反り返った形をしていて、帆が1つだけの船。


 昔の元寇を描いた絵に、あんな船が描いてあったような……。随分レトロな船だなーと思う反面、キャラック船とかガレオン船って大航海時代の船かと思い直す。この世界の時代じゃ、まだ作られなくて当然だ。


 そんな明船っぽい船の横をあっさりと通過し、俺達は先を進んで行く。交易船から大きな声が聞こえたが、俺達には何を言っているのか分からなかったので無視した。ちゃんと聞こえていても無視したとは思うけど。


 そのまま昨日と同じ様に干し肉やチーズ、竜のかす肉や野菜のスープを昼食に食べながら変わらない景色を進んだ。船の上の料理がレベルアップしているが、料理もまた皆の暇潰しみたいなものだ。


 そうこうしていると、ようやくハタの町が見えてきた。ヤシマの国が見えると皆のテンションが上がったが、藤だけは安堵する様な表情をしている。おそらく、帰ってきたという思いが溢れてきたんだろう。


 それが分かったラオとシェンはそっとしておく事にした様だ。俺はハタの町の港に舟を着け、上陸するとまたもや警戒された。荒らしに来た奴等だと思われたらしいが、去年会った人が俺達は大陸の者だと言って警戒しに出てきた連中を散らしてくれた。


 なので、舟での移動中に交易船を追い抜かしたので、後2~3日でやってくるだろうと教えておいた。どうも去年と違って港まで警戒の舟が出てこなかったのは、そろそろ交易船が来る季節だったからだそうだ。


 去年と同じく乗ってきた舟は漁師にくれてやると、去年と同じく殴り合いの喧嘩を始めた。俺達はそれを放っておき、ハタの町の宿に行く。宿の従業員に話し、大部屋と中部屋を大銅貨12枚でとったら少し休む。


 囲炉裏が付いている部屋だが、季節的にも使う事は無い。薪や炭を従業員が売りにも来なかったしな。夕食の時間までゆっくりと寝るといい。そう言って、俺はボーッとする事に決めた。せっかくなので紅茶でも淹れるか。


 神石の鍋を取り出してお湯を沸かしたら、中に茶葉を淹れて煮出す。コップに入れて飲んでいると、ダリアとフヨウも欲しがったので水皿に入れてやる。2匹もゆっくり飲んでいる様だ。


 やっとヤシマの国に来れたが、西部さん達は今どんな状況なんだろうな? 苦労をしているとは思うが、死んでないと良いが……。戦国時代なんてあっさり殺される時代だし、今さらながらちょっと心配になってきたな。


 そんな事をつらつら考えていると夕方になったので、皆と一緒に食堂に行く。中に入り大銅貨11枚を支払って夕食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。意外に早く出てきたので食べていると、地元の人も入ってきた様だ。


 俺達を見てビックリしたものの、すぐに気を取り直して食事を注文していた。いつもの店に知らない外国人が居たら、そりゃビックリするか。


 夕食後、宿に戻った俺達は、各々勝手に寛いでいた。明日は東へと進んで行くのだが、どこまで行けるかは分からない。出来れば1日か2日で本州に上陸したいが、流石に1日では難しいか。


 そんな事を考えていたら、ダリアとフヨウが寝たのか皆に襲われた。全員を返り討ちにして敷いていた布団に寝かせていると、タイミングを見計らっていたのかラオが部屋に来た。どうやらミードが欲しいみたいだ。


 俺が瓶に入れて渡すと喜んでいるので、何故ラオだけこっちの部屋に来たのか聞くと、藤とシェンは撃沈してしまったので寝酒が欲しかったそうだ。仙女族のラオは元々闘気の扱いには長けている。


 その関係で【房中術】も5人の中で1番上手いのだそうだ。なので、ここ最近は自分が最後に残ってしまうらしい。まあ、俺の知った事ではないし、ラオも不満は無いらしいので良かった。


 そんな話の後、寝酒を持ってラオは自分達の部屋に戻っていった。部屋と体を【浄化】したら、銅鏡で周囲の邪気を吸い込んで【浄化】する。藤達の部屋はラオがまだ起きているので、綺麗には出来ない為これで終わりだ。


 さて、布団に寝転がってそろそろ寝るか。それじゃあ、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1099終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨208枚

 大金貨598枚

 金貨458枚

 大銀貨434枚

 銀貨472枚

 大銅貨1326枚

 銅貨408枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ