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 <異世界513日目>



 おはようございます。昨日眠る前にボーッと考えていたのですが、前回フィキ山を突破するのに1日掛かったのを思い出しました。途中で野営なんて今の季節では出来ないので危なかった……。


 今回のヤシマの国への旅は相当早いのだが、おそらく前回で慣れたのと、リューやエリアもそうだが藤達も身体強化に慣れた部分が大きい。俺達が速度を出してもついて来れるので、前回より早いのは当然だと言える。


 考え事をする前に、カマクラを出て朝食を作ろう。入り口を壊して外に出て閉じた俺は、まず朝食を何にするか考える。真っ直ぐにひたすら進んできたので、新鮮な肉類が不足してるんだよな。


 近くに食える魔物が居ないかと思うんだが、フィキ山からもそれなりに離れたからなぁ……。【探知】や【空間把握】を使用しても、近くに食える魔物は見当たらない。いや、ゴブリンやコボルトは居るが、食う気にはならない。


 さて、困ったと思っていると、南の大河に鰐を見つけた。そう言えば、南の大河は鰐の魔物がいる所為で舟が使えないとか聞いたんだっけ? アレも確か食える筈だと思った俺は、大河へと素早く移動し【念動】で鰐を引き上げる。


 こちらを威嚇してくるが、気にせず神石の直刀で首を落とし血抜きをする。3匹ぐらいの血抜きが完了したら俺は引き上げた。最初は他の鰐も威嚇してきたが無視して血抜きなどをしていたので、気付いたら周りから居なくなっていた。


 焼き場に戻った俺は【分離】で皮を剥がし、肉を見て確認した後【浄化】して焼いてみる。神石のフライパンで焼きながら塩を振り、焼けたら食べてみたが滋味のある鶏肉みたいな味だった。問題なく食べられる事は分かっていたが、意外に美味しいな。


 骨を取り出して神水に旨味だけを【抽出】して捨てる。ある程度行ったら神石の土鍋にサーサを入れて、旨味の詰まった出汁と小さく切った肉と共に炊いていく。


 魚醤と神水と甜菜糖で調味液を作り、一口大に切った鰐の肉を浸ける。【浸透】を使って浸け終わったら、竜の脂で揚げていく。後は生野菜のサラダで朝食とする。飲み物は神水で良いだろう。


 料理に集中していると、気付いたらダリアとフヨウが近くに居た。どうしたんだと思ったら、どうやらフヨウがカマクラの入り口を溶かして出てきた様だ。さすがスライム。そう思える壊し方をしたんだな。


 2匹の水皿に神水を入れてやり飲ませているとガウラも起きたらしい。そっとカマクラを壊しガウラを出してやると、水皿に神水を入れてやった。大人しく飲んでいる3匹を足元に置きながら、早く作らないと五月蝿いなと予想する。


 御飯を炊いている以上は早める事など出来ないので待ってもらうしかない。そんな事を考えていると、女性陣や藤達も匂いで目が覚めた様だ。疲れていただろうし、もうちょっとゆっくり寝てても良かったと思うがな。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ」 「………」 「カー」


 「「「おはよう」」」


 「朝食の良い匂いで目が覚めたけど、これは何だろうね? 鳥とはちょっと違うみたいだし、かと言って猪や鹿じゃない。何だか嗅いだ事の無い匂いな気もするんだけど……」


 「何でしょうね? 確かに微妙に鳥とは違いますね。でも美味しそうな匂いに変わりはありませんから、分からないものは分からないで良いのでは? 食べて美味しければ何でもいいですよ」


 「まあ、そうなのだけれど……。でも本当に嗅いだ事の無い匂いね? アルド、これは何の匂いなのかしら」


 「南の大河に生息してる鰐だよ。新鮮な肉が無くて悩んでたらさ、南の大河に鰐が居るのを思い出して3匹ほど獲ってきたんだ。骨から旨味を出して肉と一緒に炊いてるんだよ」


 「サーサの炊きこみかい? それは楽しみだね。あたしは味の付いてるサーサも大好きだよ」



 物凄い笑顔でさっさと椅子に座ったエリアに皆は呆れているものの、料理が出来るまでは大人しく座って待つ事にしたらしい。ご飯が炊き終わったのでテーブルの上に置き、話しながら揚げていた唐揚げも大皿に乗せて置く。


 全員にサラダと竜の脂で作ったソースも行き渡ったので食べよう。



 「ん! コレは美味しいな。鶏の様だが味が濃い。旨味も強くあって米がそれを吸い込んでいる。鰐というのがよく分からんが、こんなに美味しいならば私も獲ってみるか」


 「止めなさい。アレはアルド殿だから出来る事です。鰐というのは大きい口を持ち、噛み付いたら外れず、川に引きずり込まれて殺される。<大河の暴虐>と言われ、怖れられている魔物なのですよ?」


 「確か、普段は大河の中に生息していて、獲物が近付くと大河の中から襲ってくる筈。私達だと相手の位置は分かりますが、どうやって川から引きずり出すんです?」



 そういえば普通の奴は引きずり出す手段が無いのか。俺の場合は【念動】で引きずり出したから関係ないけどさ。そもそも南の大河って綺麗だから、大きくて強い竿なら釣れそうな気もするけどな。


 まあ、パワーが無いと引き上げられないか。それに竿が耐えられるかも分からない。


 下らない事を考えてないで食事に集中しよう。せっかくの美味しい食事を前に、何をやってんだろうね、俺は。


 朝食後、皆がゆっくりしている間に後片付けを行う。トイレに行きたい者は今の内に行かせ、出発の準備を整えさせる。出発間際になってからトイレに行く奴とか居るんだよな。全員から「先に行っとけ!」って思われる奴。


 ここまで急いで来たのもあって、皆は疲れが取れていない。今日からは急ぐ必要が無い事を話したものの、ここまで来たら一気にヤシマの国まで行こうとなった。


 出発し、王都ウェロンで大銅貨11枚を支払ってゆっくりと昼食をとる。昼にココまで来れていたら十分過ぎる。ここから東が港町シャイランなので、そこで一泊するしかない為、今日は早く眠れそうだ。


 昼食後、王都を出発し港町にあっさりと着いた。こういう時に何かあるかと思ったが、そうそう下らない事は起きなかったらしい。安堵しながらシャイランに入り、宿へと行って部屋を確保する。


 銀貨1枚を支払い部屋を確保した俺達は、大部屋で話し合いをしていた。実は交易船が少し前に出発したらしいのだ。だからまだ無人島までは辿り着いていないと思う。ただし、明日出発したら無人島で一緒という可能性は否定できない。


 それで皆と相談している訳だ。色々話し合ったが、結論としては港に行ってからとなった。船乗りなんかに聞けば、おおよそで掛かる時間とかが分かるかもしれない。とにかく俺達が乗る舟も含めて交渉だ。


 そう思って港に来たんだが、船大工もこの時季には舟を作らないし余っている舟も無いらしい。仕方なく宿に戻り、俺だけ町の外に出たら木を伐って舟を作る。ちょっと大きめの小早にし、横幅を大きくした。


 後はコレを穴を掘って隠しておき、明日の朝に港に持って行けばいい。舟は完成し、俺は夕方前には町に戻った。宿の部屋へと戻り皆に声を掛けて食堂に行く。大銅貨11枚を支払って夕食を食べたら、宿の部屋に戻ってゆっくりしよう。


 送風機や冷房が必要無いので楽ではあるが、段々と季節が変わっているのがハッキリと分かるようになってきた。女性陣が酒を飲んでいるが、いつもの事なので風情も季節感も全くない。


 干し肉やチーズを出してやったら好きなように飲んでいる。俺とディルは退避し、2匹にはミードを出してやった。疲れが残っていたのか意外に早く撃沈した皆を寝かせ、ディルもキメて寝かせたら綺麗に【浄化】する。


 部屋と肉体を綺麗にしたら、次は藤達だが無理だった。なので銅鏡を使い吸引しながら【浄化】する。吸い込めないほど綺麗にしたら、後は寝るだけだ。俺も疲れてるし、さっさと寝よう。


 今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1097終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨208枚

 大金貨598枚

 金貨458枚

 大銀貨434枚

 銀貨472枚

 大銅貨1360枚

 銅貨408枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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