表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1097/1948

1096




 野営地を出発して2時間ちょっと、第三オアシスが目の前にある。ちょっと早すぎないかと思いつつ、皆に話していた通り第三オアシスをスルーする事に決めた。無駄に時間を掛けるのもアレだし、さっさと移動しよう。


 第三オアシスから東へと進み、少し急いで走って行く。身体強化を密に行い、体力の減少を減らしつつ高速で移動する。皆も見よう見まねながら高速移動の方法を試している。その結果もあり、夜明けまでに砂漠を抜ける事が出来た。


 直ぐにカマクラを作り、無理矢理にでも仮眠をさせる。今度は逆転した生活を元に戻さなきゃいけない。あまり長い時間は眠れないが、少しでも体を休めておかないといけない。なので、当然【昏睡】を使う。


 それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界512日目>



 おはようございます。たぶん皆はかなり眠たいと思いますが、今日だけ辛抱してもらいましょう。俺もちょっと大変だが耐えられない程じゃない。二度寝しない為にも外に出て朝食を作ろう。


 サーサを炊きながらボーッとしている。若干眠たいが、それは仕方ない。サーサが炊けたらスマッシュボーアの肉を味付けしながら焼き、肉巻きおにぎりを量産する。他にも塩おにぎりも作っておき、そこに味噌汁を添えれば完成だ。


 具は多少残っていた海産物を使いきり、凍らせていた味噌を使っている。味噌もそろそろ廃棄した方が良いだろうか? 去年買った物だしなぁ……とはいえ、凍らせているので腐ったりはしないんだが。


 とにかく皆を【覚醒】で起こそう。出来る限り寝かせてやりたかったので、ギリギリまで使ってなかったんだ。少しすると、カマクラからのそのそと皆が出てきた。疲れが取れてないのだろう、ゾンビみたいに出てきたな。


 【浄化】しているので綺麗だが、酷い顔をしている。疲れが取れてないのが丸分かりだ。そのうちハイになるだろうから、元気になるとは思うが……。



 「あーー、眠いっ! 美味しいけど眠い。コレ、スマッシュボーアの肉だね? どうりでガツンと来ると思ったよ。デスボーアなら更にガツンと来るけど、アレは元気な時じゃないと食べるのは大変だからねぇ……」


 「眠いですねー。美味しいけど、美味しさを完全に味わえません。眠気が邪魔をしている感じです。今日だけとはいえ、耐えられるんでしょうか。結構、無理矢理に砂漠を越えてきましたけど……」



 他のメンバーは口も開きたくないのか、黙々とおにぎりを味噌汁で流し込んでいる。シュラの言う通り、眠気で味があまり分からないんだろう。とにかくお腹を満たしているだけだ。まあ、しょうがない。突っ切るのを決めたのは俺だしな。誰にも文句は言えない。


 朝食後、カマクラ等を壊して先へと進む。ゼンの町まで進み、中に入って野菜などを買う。実はラオとシェンの事で何か言われるか調べる為でもあるのだが、町の人からは何も言われない。まして兵士が来たりもしないが、大丈夫という事か?。


 食料店に行き、野菜を銀貨2枚分買ったりするも、咎められる事も何も無い。どうやらラオの事もシェンの事も何ら問題は無いようだ。やれやれ、緊張して損したな。気楽に居よう。


 他には買う物も無かったので町を出て、更に東に走って行く。イリェンの町まで来たので中に入り昼食を食べて行こう。食堂を探すとすぐに見つかったので中に入り、大銅貨11枚を支払って昼食を頼む。


 席に座って待っていると、近くの客が大きな声で話していた。



 「そう言やあ、セキタウの新しい王様ってどうなったんだ? 確か前の王様が英雄様を追放しちまったっていうんで大騒ぎして、王子様が王様を倒したんだよな?」


 「そうそう。結局、英雄様は帰ってきてないし、仙女様も天女様もどっか行っちまったってんで頭を抱えてるそうだ。薬がまったく手に入らなくなっちまったんだとさ」


 「馬鹿だなぁって思うけど、馬鹿な王様なんて今までも沢山居たし今さらか。それよりも、北東にあるレンタウの国が騎馬民族に乗っ取られたって本当か?」


 「ああ。馬に乗った毛皮の蛮族。バンテイ族に乗っ取られたらしい。アイツ等は少しずつ勢力を取り戻してたが、ここ最近凄い族長が生まれたみたいだ。また昔みたいにやられるんじゃねえかって怯えてる奴も多い」


 「その昔、大帝国を作った奴みたいにか? 冗談でも勘弁してくれ。俺らの御先祖様がどんな目に遭わされたと思ってんだ。あんな蛮族どもに支配されるなら殺された方がマシだぞ」


 「とは言ってもなぁ。国はバラバラになっちまってるし、力を合わせねえと蛮族どもには勝てねえって思うんだが、愚かな王様とか居るし如何にもならねえんじゃねえか?」


 「くそお、本当に権力持ってる奴は碌な事をしねえ。だから昔も蛮族どもにやられたんだっていうのに! 俺の家には祖先の日記が残ってて、どんな目に遭わされたか分かるんだぞ」


 「俺の家もそうだ。御先祖様が残してくれた大切な書物だが、先祖が苦しんだところは読みたくねえ。でも読んで対策たてとかねえと困るし………はぁ」



 騎馬民族ねえ。モンゴル帝国再びって感じなのかは分からないが、この世界では騎馬民族の帝国が復活しそうだな。元の世界では復活する事は無かったが、この世界は同じじゃないからな。こういうパターンもあるんだろう。


 俺にとってはどうでもいいし、大陸は分裂したままの方が都合が良い。特にヤシマの国にとって非常に都合が宜しい。この世界では元寇の様な戦いが3度もあったらしいから、出来得る限り分裂していてほしいもんだ。


 昼食後、町を出た俺達は更に東へと進んで行く。グワンバ村からフィキ山へと進み、一気に駆け抜けていく。今は実りの季節である土の季節なので、全力の身体強化で駆け抜けたが魔物がビックリするほど多いな。


 これは水の季節に越えようとするのが正解だ。俺達の速さでも進路を塞いで邪魔をしようとする奴が居たぐらいだし。そんなゴブリンやコボルトは、【念動】で飛ばしてやったが。


 無理矢理ではあったもののフィキ山を越える事が出来たので、少し山から離れた所に焼き場やカマクラを作る。椅子とテーブルも作ったら、俺は南に流れる大河に水を汲みに行く。それなりに神水が減ってるんだよな。


 隠密の4つの技を使い南の大河に近付いたら、【浄化】しながら水を汲んでいく。汲み終わったら【浄化】の権能を使い神水にしてアイテムバッグに仕舞う。皆の所に帰ると、疲れが表に出てきたのだろう、椅子にだらしなく座っていた


 全粒粉を練って生地を作ったら、中にチーズを入れた饅頭を作る。スープは白い干し肉を使った野菜たっぷりのスープにした。白い干し肉が余っていたのを忘れていたのだが、凍らせておいてので腐ってはいなかった。


 他は捨てようかと思ったのだが、捨てるぐらいならとフヨウが欲しがったので残りを全てあげた。残っている味噌は塩分が危険なので穴を掘って捨てる。これはしょうがない。


 饅頭を蒸し上げたら皆の皿に乗せ、どんどんと食べていってもらった。チーズと生地の味は意外にも合っているらしく、柔らかいスープの味が眠たい今に丁度合っているそうだ。良かったね。


 食事後、皆は直ぐにのそのそとカマクラの中に入って行ったので、俺も入って入り口を閉じた。皆はそこまで沢山食べてないが、もう眠気には勝てないのだろう。座りながらも寝かかっている。


 暑くはないので大丈夫だが、せめて革を敷いてから寝てくれ。俺は慌てて皆の分の革を敷いたが、その後すぐに皆は爆睡に入った。本当に寝るのが早いが、そこまで厳しかったとは思わなかった。


 まあ、急いだのが負担になっているのだろうが、もう急ぐ事もない。トウソンの国まで来てるんだから、後は東の端まで行き舟を買うだけだ。それに乗ってヤシマの国入りだな。売ってくれる人が居れば良いが……。


 無ければ小早を作るしかないが、人数が人数なので大きめに作らないといけない。船の上ですし詰めは嫌だからなぁ……そういえば交易の船ってもう出発してるんだろうか? 向こうに行ったら聞いてみるか。


 皆の体を綺麗にしたら、銅鏡を使って邪気を吸引し【浄化】する。これで全て終了だ。それじゃあ、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1096終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨208枚

 大金貨598枚

 金貨458枚

 大銀貨434枚

 銀貨473枚

 大銅貨1382枚

 銅貨408枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ