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 報告も終わり、依頼達成の証明書を貰った。報酬は俺から皆に金貨5枚ずつを渡す事で決着した。俺としてはそんな事よりも実験できる事の方が重要なので、金額は割とどうでもいい。


 ウチの女性陣8人とリンデ達5人なんだが、こっちをやたらに見てくるのでカイリにも渡した。全部で金貨70枚だが大した出費ではない。最近お金が溜まり過ぎているので、どこかで派手に使わないといけないし。……どうしようかな?。


 それは横に置いておいて、部屋を辞した俺達はライブルの案内で王軍の建物へと歩いて行く。貴族街と平民街にそれぞれあるのだが、俺達が行くのは当然平民街の方だ。王都の北に王軍の建物はある。


 その中に犯罪者などが収容されているのだが、そいつ等で実験するには上の方の許可が無いと無理だし、上の人物が直接来てくれないと交渉も出来ない。まあ、当たり前ではある。


 王軍の建物に着いたが、ライブルと共にどんどん奥へと入って行き、王軍の団長が居る執務室へとやってきた。ライブルは何度も来た事があるので場所を知っているし、知り合いなんだそうだ。


 部屋に入った俺達はライブルに任せ、交渉が終わると王軍の兵士に独房へと案内してもらう。王軍が何を言おうと王太子の命令書には逆らえないんだが、どうもそれだけじゃないらしい。


 あの団長はよほど犯罪者の姉弟が気に入らないのか、むしろ自分も実験を見に行きたいと言っていたくらいだ。被害者の死体の損壊具合など、腹に据えかねるものがあったのだろう。


 案内された独房には姉と弟が隣同士に入れられていた。一瞬大丈夫かと思ったが、鍵を開けられるほどの技術も力も無いらしい。4畳半ぐらいしかない部屋に閉じ込められていたからか、機嫌が悪いようだ。



 「何だ? どうせアタイは処刑だろう? さっさとしなよ。いつまで無駄飯食わせてる気だい? それとも、ここの兵士は玉無しどもばかりかい!」


 「止めてくれよ姉貴! 苦しめられてから、殺されるかもしれねえんだぞ! 姉貴は良くても俺は嫌なんだから、大人しくしててくれ!」


 「何だとテメー! お前だって嬉しそうにガキを殴ってたじゃないか! 今さらイイ子のフリしてんじゃねーよ!」



 独房の中には当たり散らす姉と、こっちを見て媚びる目をする弟が居た。コイツ等どっちもどっちだ。物凄く分かりやすいクズどもなので、良心の呵責無しに実験出来るのはありがたい。俺にも多少はあるんだよ? 良心は。


 弟の方の独房を開けてもらい中に入ると、俺を人質にでもとろうと思ったのだろう、急に襲ってきたので攻撃を避けて壁に叩き付けてやった。ドゴッ! といい音がしたのでビックリしたのか、姉の方が騒ぐが無視する。


 痛みに呻く弟に素早く山羊角の杭を僅かに刺すと、効果は直ぐに出た。耐え難いほどなのだろう、お尻を引いた状態で必死に堪えているみたいだ。俺はその状態の弟を無視し、近くに居た看守に鍵を閉めさせる。本当に全く動けないみたいだ。


 姉の方も入ってくる俺を襲おうとしたが、拳を逸らして壁に叩きつける。直ぐにキマイラの短剣を抜いて、こちらを振り向いた姉の腕を浅く切った。こちらも終わったので素早く独房から退避し、看守に鍵を掛けさせて完了。後は観察するだけだ。


 姉弟は苦しんでいる様だが、その内容は違う。弟の方は蹲った状態で腰を引き、股間に血が集まる状況に必死に耐えている。


 姉の方は段々と汗を掻き、必死に股座を押さえて疼きを我慢している様だ。やっぱり人間種でも効果はあったか。


 この姉弟は熊人族だが、獣人に効くという事は他の人間種にも効くだろう。それにしても劇的な効果だ……これは十分に罰になる。ただし手足を押さえてないと解消されて意味は無さそうだけど。


 とりあえず実験は1日でいいだろう。明日もう1度来るか。その時の状況で【浄化】するか決めればいい。


 俺は看守の女性に一応の確認だけはしておいてほしい事を伝え、王軍の建物を後にした。それにしても驚くほどの効果だったな、あそこまで効くとは。流石はキマイラとサテュロスだ。ちょっと怖い効果だが使えるのは間違い無い。



 「それにしても、エゲツない効果だったね。アレ、絶対に正気を失ってるよ? 何より2人とも始めたら多分止められないだろうさ、効き目も怖ろし過ぎる。明日行って効果が治まってなかったら、完全に拷問用だよ」


 「拷問か放置か、どちらにしても怖ろしいとしか言い様がありません。治らなかった場合、あのオークも今ごろとんでもない事になってるでしょうね。治まらない訳ですから……」


 「ちょっと可哀想な事をしたわね。夜の楽しみは正気あってこそよ。正気を失うなんて楽しむ事も出来ないし、ただの拷問でしかないわ。あの2人はどうでもいいけど、オーク3体は可哀想ね」


 「正気の雌が繁殖の為に利用してるかもしれないよ。苗床ならぬ種床オークにされてたりして……」


 「「「「「「「………」」」」」」」



 皆も想像したんだろう、微妙な表情になっている。オークがするのは繁殖なのである意味では正しいのだろうが、それってどうなの? という想いは皆にあるのだろう。


 ちなみに俺が想像したのは、仰向けに寝かされた雄オークの上に、雌オークが次々跨っては搾りとっていく感じだ。そんな光景が頭に浮かんだんだが、おそらくそこまで間違っていないと思う。


 この世界では魔物の元は動物なので、多少の感情はあれど魔物も動物である。どこかのラノベのように会話したりする事など出来ない。なので交尾というか繁殖という想像になる。



 「ま、まあ種床オークは放っておいて、少し早いけどお昼にしようか。気分を変える為にもさ」


 「そうですね。そうしましょうか!」



 俺達はラーファンさんの宿の隣の食堂に行き、大銅貨10枚を支払って早めに昼食を頼んだ。雑談しながら待っていると、突然悲鳴のような声が聞こえてきた。聞こえるという事は近いのだろうが、小さかったので食堂の中ではない。


 【空間把握】で確認すると、子供が馬車に撥ねられたらしく大怪我を負っていた。意識が無くグッタリしている様なので、食堂を飛び出し治療を行う。


 子供は体力が無いのだが、そんな事は言っていられないので、強引に【生命活性】と【黄泉帰り】を使い治していく。


 高速で治療しているが、周りの野次馬が鬱陶しい。「子供に何してる!」とか「コイツはいったい何だ!」とか、治療に邪魔な事ばかり言っていて集中を乱しやがる。そう思ってイラついていたら、皆が来て野次馬を遠ざけてくれた。


 その後は一気に治療が進み、子供は直ぐに目を開けた。やれやれ、頭を強く打ってたんで危なかったが、もう大丈夫だろう。【空間把握】で体の中まで調べても異常は見当たらない。


 子供は目を開けたが動く事が出来ないので、近くに居る母親に技を使って治療したが副作用で体力を消耗している事、明日の朝までは安静にしておいた方がいいことを伝える。


 母親は感謝しながらもお礼に困っていたので、お礼は必要無いと言うと深く頭を下げてきた。なので、俺はそれよりも子供を早く家に連れて帰るように言い、食堂へと戻る。


 食堂に戻ると、ちょうど店員が俺達のテーブルに昼食を置くところだったので、タイミングよく食事を始める事が出来た。皆が食堂を出る前に、戻ってくる事を言っておいてくれたらしい。


 それにしても子供にぶつかった馬車はどこの物だ? 1度止まったものの直ぐに走り去っていったぞ。どう見ても貴族の馬車だったが、そもそも王都内で出していい速度でもなかったし何を考えているのやら。


 どこの馬車かは知らないが、家紋のような物は側面に描いてあった。おそらく盾の中に貨幣を描いているんだろうが、俺達は家紋なんて知らないしな。明日リンデと会った時に聞いてみるか。


 そんな事を話しながら昼食を食べていたのだが、慌しかった所為で美味しく思えなかったな。さっさと食べて傭兵ギルドに行こう。


 王太子の依頼達成の証明書を出してこないといけない。



 ▽▽▽▽▽


 1086終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨208枚

 大金貨998枚

 金貨1262枚

 大銀貨1137枚

 銀貨1882枚

 大銅貨1741枚

 銅貨408枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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