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1075




 屋敷に侵入して進んで行く。貴族の家とは違って、ここに居るのは全て非合法な物を密売している連中だ。なので片っ端から始末し、終わったらアイテムバッグに収納していく。左手のヒュドラーの毒ナイフが役に立ちまくりだ。


 とにかく少しでも傷つければ後は放っておけるので助かる。屋敷に居る者達を手当たり次第に、でも静かに殺しながら進んで行き1階を終わらせた。どうも幹部連中というか、上の立場の奴は2階に居る様だ。


 2階に上がり【探知】と【空間把握】で調べると、右側に2人と1人、左側に3人と1人居る。まずは左側へと行き、手前の部屋で寝ている3人に【昏睡】を使った。その後、1人ずつ部屋の外へと出して【忘却】と【白痴】を使い聞き込む。


 幾つか分かったのだが、スラムの集積地には様々な物が置いてあるらしい。その中には呪いの品もあるようだ。何を考えているんだか……。残りの1人も【昏睡】を使ってから部屋に入り【止音】と【白痴】を使って聞き出した。


 今日は運良く幹部とボスは全員居て、2階の右側でボスが寝ているらしい。コイツから得られた新しい情報はそれぐらいだった。終わったので2階の右側に行き2人に【昏睡】を使う。また1人ずつ部屋の外に出すのだが、コイツは食堂に居た商人じゃないか。


 一応【忘却】と【白痴】を使って聞くも、大した情報は持っていなかった。金が儲けたかっただけで、後は悪事になるべく関わらなかった様だ。それは2人とも変わらなかった。まあ、だからといって許す気など無いので首を落として収納したが。


 最後に残る1人に【昏睡】を使った後、部屋に侵入して【止音】と【白痴】を使ってから起こす。この組織のボスは40代くらいの男だった。



 「お前がこの組織のボスだという事は分かっている。俺の質問に答えてもらうが、何故各地で非合法な物を密売させている? 多くの商人が捕まって押収されれば損だろう。にも関わらず何故続ける」


 「簡単な事だ。俺は商人だが、商人が嫌いなんだよ。だから馬鹿が失敗すればするほど俺は嬉しい。俺の親父と同じように、騙されて、失敗して、路頭に迷って、家族を置いて死ぬ。そんな惨めな最後になると、嬉しくてしょうがない」


 「………復讐か? それとも自己満足か?」


 「さてな。復讐するべき奴には既に復讐したが、それで満たされる事は無かった。二つ名が付く商人になりかけた事もあるが途中で止めたしな。何か納得がいかないまま、今までと同じ事を繰り返しているだけだ」


 「復讐したけど満たされる事は無く、空虚になった時に残っていたのは復讐する為の組織か。そして、今さら組織を止める事も出来ないと」


 「そういう事だ。腐っている連中なんて大抵似た様なものだろう? それに末路も同じ筈だ。アンタが何処の誰か知らないが、屋敷の中が静か過ぎる。俺以外の全員が既に始末されたんだろう」


 「お前の予想通りだ。言い残す事はあるか?」


 「無い。さっさと殺ってくれ」


 「分かった。じゃあな」



 俺はアダマンタイトのサバイバルナイフで一気に首を落とし、死んだと同時にアイテムバッグに収納する。過去に何があろうが復讐のためだろうが、そういう奴が辿る末路を辿ってもらわないと被害者が浮かばれないからな。


 あのボスは過去に被害者だったかもしれないが、今は立派な加害者だ。復讐は果たされてるんだから、それで十分だろう。屋敷の中にあった貨幣は全てアイテムバッグに収納して脱出する。次に向かうはスラムだ。


 さっさと脱出し、スラムへと走った俺は情報通りの場所に集積地を見つける。集積地の前には護衛が2人と、その横の小屋に2人居た。小屋の方は寝ているようだが、おそらく見張りの仲間だろう。小屋の中の2人に【昏睡】を使って深く眠らせる。


 次に見張りの2人に【衝気】を使った後、さっさと首を刎ねて殺した。2人の死体を収納した後、小屋の中の2人も始末して収納したら倉庫の様な建物の中に入る。


 中には大きな木箱などが乱雑に置かれていたが、【空間把握】で調べると中身は麦類なのでスルーする。奥に進むと地下に下りるハシゴを見つけたので、それを使って地下に下りて進んで行く。


 地下に下りて直ぐの部屋から調べるが、木箱の中には非合法な薬物が詰め込まれていた。そういった危険物は押収していきながら各部屋を調べていくと、中には何処かから盗んできたであろう美術品もあった。


 ああいうのは足が付くので絶対に持って行ったりしないが、金ピカの像という趣味の悪さも相まって持っていく気には絶対にならない。そんなプチ鑑賞会のような事もしつつ最奥の部屋に来ると、明らかに中から呪いを感じる。


 組織としても厳重に封印して無かった事にしたかったんだろう。中に入らずとも外からでも呪い塗れなのが分かるし、外から部屋の扉を見ているだけで怖気が走るぐらいだ。よくもまあ、ここまでの物を無駄に集めたもんだ。


 俺は全力で部屋の外から【浄化】し、【集中】まで使って完璧に【浄化】した。扉とその近くまで真っ白になっているが気にしてはいけない。俺は中に入り、元呪具だった物を1つ1つ調べていく。


 その結果、2つおかしい物を発見した。まず1つ目は、山羊の角の様な杭だ。細い物で真っ直ぐなので、見た目的には分かり難いが山羊角に見える。先から何かが滴っているが、嫌な予感しかしない。


 そして2つ目は短剣だ。剣身は30センチほどなので短剣と言えるギリギリの長さだろう。ただ、持ち手の所に獅子の頭、山羊の体、尻尾が蛇の存在が描かれている。……これはキマイラか?。


 更に反対側、つまり裏面には山羊の頭を持つ女性の裸が描かれている。これはキマイラで間違い無い。


 短剣の剣身はピンク色をしているので、これはつまり、そういう短剣なんだろう。……となると、さっきの杭はなんだ? 繋がりが有るのか無いのかわからないが、山羊角……サテュロスか?。


 キマイラとサテュロス。どっちにしても嫌な予感しかしない物を……って、だから呪具なのか! そもそも呪われた物だったのをすっかり忘れてた。これらは実験した後で封印決定だな。魔物で実験するのも可哀想だが仕方ない。


 他には人形とか、どう考えても触れちゃいけないタイプの物しかないので、後で燃やして埋めておくか。呪具を全て回収して脱出だ。再びハシゴを使って上にあがり、さっさと集積地を出る。


 町からも出た俺は、一定距離を離れたら穴を掘る。掘り終わったら死体を放り込み、【浄炎】で次々と焼いていく。特にどうこうと思う事も無いが、ボスの死体も放り込んで焼く。それが終わったら【粉砕】して埋める。


 近くにもう1つ穴を掘り、その中に呪具だった物と麻薬を入れて【浄炎】で焼く。十分に温度を上げて焼いたら、こちらも丁寧に【粉砕】してから埋めた。呪いも無くしたので砕いて埋めても呪神に怒られないとは思う。多分だけど。


 その後、町に戻った俺は、宿の部屋へと戻りベッドに潜る。やっと全部終わったので寝られる。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界499日目>



 おはようございます。今日は帝国最後のダンジョンを攻略するのですが、昨日の予定外の物の実験も済んでいません。どちらかと言うと実験を先にしたいんだけど、ダンジョンに行く道すがらやるしかないか。


 皆が起きる前に、昨日手に入れた貨幣を数えておこう。白金貨が28枚、大金貨が13枚、金貨が212枚、大銀貨が11枚、銀貨が412枚。大銅貨とかは無かったが、別の場所にあったんだろうか? 見当たらなかったけどなぁ……。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャー」


 「アルドが眠そうにしてるって事は、昨日の夜に襲ってきたんだね? ああいう馬鹿なのは居なくならないけど、何を考えてるのか理解出来ないよ。絶対どこかで失敗するって分かるだろうに」


 「ダナ。分からないからやるんですよ。それよりも貨幣が置いてあるって事は数えてたんですね……って、白金貨が妙に多いですね? 非合法な物を売っていた連中だったんですか?」



 朝からする話でもないけど、皆には説明しておかないとな。



 ▽▽▽▽▽


 1075終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨208枚

 大金貨998枚

 金貨1332枚

 大銀貨1137枚

 銀貨1883枚

 大銅貨1821枚

 銅貨438枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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