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0106




 <異世界58日目>



 おはようございます。昨日は夜が無かったので、ゆっくり眠れました。睡眠的には普段通りで問題ないんだが、精神的にはゆっくりできた。とりあえず浄化……2匹が起きたか。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャ」 「グル」



 今日も2匹を浄化しながらワシャワシャしてやると、テンションが上がり飛び跳ねる。このテンションの上がり方は心配になるな。何が原因でこうなるんだろう?。


 2匹にとっては嬉しい時間なのだろうが、飛び跳ねる所為で3人が起きた。



 「「「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」」」


 「おはよう、3人とも」 「ニャゥ」 「グルゥ」


 「昨日はお酒飲んで寝てたみたいだね。夜に1度起きた時に気付いたよ」


 「私もですよ。厠に行った時にボーッとしながら、夜が無かった事に気付いたんです」


 「私はさっき起きるまで、気付いてなかったわ」


 「今日はどうするんだい?」


 「今日は迷宮へ行くよ。前回と同じなら一気に進めるしな」


 「まぁ、そうですね。本当は休みにして、1日中愛してもらいたいのですが……」


 「流石に昨日の事は私達が悪いでしょう」



 そりゃね。3人とも、酒の飲み過ぎで撃沈したんだし。酒の飲み方を口にしてるのに、酒に呑まれたんだから自業自得だよ。隣の食堂への移動中に、そんな事を3人に言っておいた。


 大銅貨6枚を支払い、朝食を食べて部屋に戻る。装備などの準備を整えて迷宮へ出発。入り口で登録証を見せて、迷宮紋から迷宮へと入った。


 1層目は平原だったが南南東に転移紋があったので、どうやら変化はしていないらしい。2層へ進み、北北西へ行くと転移紋があったので3層へ行く。


 結局、海のある7層まで変化は無く辿り着いた。7層で魚や貝を凍らせて収納し、先へと進む。前回帰った13層に辿り着いたので、そこで昼飯にする事にした。



 「前回も魚や貝は美味しかったけど、今回も美味しいねぇ」


 「意外に飽き難いのかもしれませんね」


 「美味しいのだから、それでいいんじゃないかしら?」


 「この昼食の内容で問題が無いようで良かった」



 食事後13層の攻略を始める。いつも通り円を描くように調べていくのだが、魔物がこちらに近付いてくるのが見えている。全員が構えて待つが、デカイなー。身長は3メートルかな?。



 「ダナとシュラで一匹、メルとダリアとカエデで一匹、最後は俺が1人で戦う」


 「「「了解」」」 「ニャ!」 「ガルゥ!」



 流石にサイクロプスは早めに倒して、他のメンバーに加勢する必要があるだろう。俺が近付くと棍棒を大きく振ってきたので、避けながら一気に跳んで矛で首を斬り飛ばす。


 素早く皆の戦いを確認する。片方はシュラが足を斬り飛ばし、ダナが首を落として終わらせていた。もう片方はメルが棍棒を流し、ダリアとカエデが足を噛んでいる。


 アキレス腱を噛み千切った後はメルが延髄を突き刺して終わらせた。皆は十分に戦えるようで安堵する。獲物の浄化と処理をしながら、そんな事を考えていた。


 再び転移紋を探すも中々見つからない。もう一度サイクロプス3体を倒した後にようやく見つかった。方角は真っ直ぐ北だった。転移紋に乗り14層へと移動する。


 14層も森だったが、調べるとここには硬木があるらしい事が分かった。円を描くように調べながら、硬木を伐り倒し丸太にして収納する。5本分手に入ったので満足だ。


 硬木は非常に硬い木で、この世界にも生えているものの、なかなか見つからない珍しい木だ。繊維自体が硬く粘りもあり、高級木材でもある。まさか迷宮にあるとは、ラッキーだった。



 「硬木で何か作るのかい?」


 「売るという事は無いでしょうしね」


 「売るぐらいなら、わざわざ伐ったりしないわね」


 「まぁ、何を作るかは決めてないんだ。作らなくても、今までの物を硬木で作り直しても良いしね」



 転移紋が見つかるまでに、ソードグリズリー4頭とフォレストベア3頭を討伐する事になった。やっと見つける事が出来たが、今回は真西だった。厭らしい配置にしてやがる。


 光が止み目を開けると山だった。15層は山岳地帯らしい。とはいえ、やる事は変わらないので転移紋を探す。東か南だと思うが、騙されたら腹が立つので丁寧に調べていく。


 サイクロプスを2体、レッドパンサーを4頭倒してようやく見つける事が出来た。真東に転移紋があったので、さっさと16層へ移動する。


 遂に目的地の16層へやってきた。ここで探すのは2つ。それは呪剣と呪斧だ。40数年前に捨てたらしいが、迷宮に吸収される事は無いので残っているだろう。


 ここからは転移紋ではなく、呪物の探索になる。呪力を調べれば良いので簡単なのだが、方角が北西と北東だ。ムカつくが、まずは北東へ行く。


 ソードグリズリーとウィンドディアーを倒して辿り着いた先には、呪われた剣を持つケンタウロスが居た。こちらを把握しているのか全力で走って来たが、最速で首を落とす。


 呪いがかなり厄介なので、使わせる気は一切無かった。この剣の呪いは、斬った相手に邪気を際限なく吸収させるという呪いだ。つまり、とんでもない邪生を生み出す剣なんだ。


 こんな危ない兵器みたいな物を何で作ったのやら。呪神に聞かなきゃ分からないが、下界を滅ぼしたかったのだろうか? それとも邪気を集めて浄化させようとしたんだろうか?。



 「しっかし、持ってるのがケンタウロスとはな」


 「アタシも久しぶりに見たね。昔15層辺りで戦った記憶があるけど」


 「聖王国の迷宮ですね? あれは厳しかったのを覚えています」


 「そんな深くへ潜れるのは、ほんの一握りだけね。私も近くまでは行けたけど」



 次は北西だ。呪斧の方の呪いは、持ち主を傷つけた相手を狂戦士にする呪いだ。俺が自分を浄化しながら倒すのが1番良い。俺なら呪いそのものを受けずに済むからな。


 まぁ、誰かが受けても浄化すれば良いだけなので、誰でも良いと言えば誰でも良いんだが……。サイクロプスを3体倒して更に進んで行く。


 進んだ先に居る呪斧を持った者は、ミノタウロスだった。ミノタウロスが呪いの斧を持つのか……何とも言えないな。地球じゃないんだし、気にしなくても良いか。


 こちらも最速で首を落として始末した。呪いが襲ってきたが、全て浄化し続けたら収まった。どうやら一定量の呪いを与える物だったらしい。



 「思っているより呪力が濃いな」


 「背筋が凍るかと思いましたよ」


 「凄く怖かったわね」


 「あの黒い霧が呪いなんだろうけど、気持ち悪くて吐き気もしたね」


 「何と言いますか、嫌な物を全部詰め込んだ感じだと言えば良いんでしょうか……」


 「呪神は、呪力が世界に撒き散らされないように抑えてくれているそうだから、感謝して祈っておいたら良いんじゃないか?」


 「「「そうする!」」」



 獲物も呪斧も収納して真南へと行く。予想通り真南に転移紋があったので先へと進み、17層に降り立った。17層は久しぶりの海だったので、魚や貝を確保していく。


 十分に確保できたので調べ始めると直ぐに見つかった。南西の転移紋に近付いた時、ここから更に西に強烈な呪力と邪気を感知した。これは浄化した方が良いな。



 「皆、ここから西に強力な呪力と邪気がある。俺はそれを浄化しに行くが、どうする?」


 「アルドが行くなら当然ついて行くさ」


 「私もついて行きますよ」


 「当たり前の事ね」


 「邪気はともかく呪力も強力だ。どんな呪いか分からない以上は注意してくれ」


 「「「了解!」」」 「ニャー!」 「ガルッ!」



 俺達はゆっくりと西に進み、目的の奴を見つけた。ソイツは狂ったように迷宮の魔物を殺戮し、死体を弄んでいる。ソイツが持つ長さ60センチ程の真っ黒なメイスが呪物だ。


 ソイツは見た事もない真っ黒なゴブリンだった。目や鼻の穴や口ぐらいしか見えず、それ以外が真っ黒に塗り潰されている。シルエットでゴブリンだと分かるぐらいでしかない。


 ソイツはこっちに気付いたのか、奇声を上げながら凄い速さで走ってきた。俺以外の全員が異常さに呑まれてしまっていて動けない。



 ▽▽▽▽▽


 0106終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨10枚

 金貨46枚

 大銀貨35枚

 銀貨13枚

 大銅貨18枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 オリハルコンの短剣

 風鹿の角の十手

 二角の角の戦斧

 二角の革の帽子

 剣熊と銅亀の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 剣熊の革の指貫グローブ

 剣熊の革の剣帯

 剣熊の骨の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 剣熊と銅亀のブーツ

 大型のアイテムバッグ


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