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 エリアに大型のアイテムバッグを渡し、中身を詰め替えさせる。余ったアイテムバッグを自分のアイテムバッグに収納しようとしたら「要らないなら売ってくれ!」と横から声をかけられた。


 もちろん声を掛けてきたのは皇女だが、中型のアイテムバッグを売ったりはしない。1度は拒否したのだが引かないので、仕方なく小型のアイテムバッグを売る事にした。とりあえず皇女にアイテムバッグを渡し、お金は後で払うように言う。


 脱出紋で外に出ると既に夕日が沈みかけていた為、慌てて俺達は皇都へと戻る。走って移動したので何とか間に合ったものの、思っているよりもギリギリの時間だった。


 宿に戻ると女性騎士2人がずっと待っていたらしく、もう少し遅かったら騒ぎになっていたかもしれない。そう言われて危なかったと思ったが、ダンジョンの30層越えは時間が掛かるのも仕方ないんだがなぁ……。


 言ってもしょうがないので黙っておくが、どうせ後で皇女が話すだろう。あの女性騎士2人に話すかは知らないが。


 皇女は女性騎士2人に預けたし、俺達は食堂に行くか。皆と一緒にゾロゾロと移動し、中に入って大銅貨10枚を支払い夕食を注文する。席に座って一息吐くと、神水を飲みながらゆっくりと待つ。今日は本当に疲れたな。



 「今日は疲れたねぇ……30層を超えるダンジョンなんて久々だから、ここまで大変だって事を忘れてたよ。アルドが1層1層勾玉で浄化してたから、明日にはダンジョンが変化してるだろうけどさ」


 「あの大変さは私達にしか分かりませんからね。ダンジョン内の邪気が減れば簡単になりますから、1番大変なのが私達です。納得できないような、仕方ないような……」


 「仕方ないと思って諦めるしかないわね。私達しか攻略できない以上は、私達が攻略して簡単にするしかないもの。その分だけ邪気が減ってくれれば良いんだけど」


 「難しいだろうと思う。浄化する為には浄化魔法を普及させる必要があるけど、それは1年程度じゃ無理な事さ。何十年と掛けて普及させていくしかないよ。神殿の力が削げるなら悪くはないと思う」


 「どこかの時点で神殿内部の改革が起きると思うが、それはそれで悪くはないか。どのみち神殿を今のままにしておく訳にもいかないからな。遠からず、また浄神様の怒りでアルドが操られるかもしれん」


 「ああ……それはね。仮にそうなったとしたら、次はどんな神罰なんだろう? 不謹慎だけど、ちょっと気になるよね。実際にはアルドを利用した神罰だから若干違うけどさ」



 リューとエリアは当時居なかったので、浄神が俺を利用して世界最古の神殿を潰した事実を知らない。【止音】を使っているので話しても他人には聞こえないので、フォルが教えているようだ。ついでにキューレにも教えている。



 「そんな事があったんですか……とはいえ、神様が激怒されるのは分かりますね。神殿があれだけ腐っているのを見ると、神様がお怒りだという事が何故神殿の者達には分からないのか、そこが理解できません」


 「今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫だと思ってるんじゃないかな? 多分。実際には考えるという事すらしていないんだろうけどね。危機感のある奴も居るみたいだけど、大半は気にしていないみたいだし」


 「我がマールでもそんな雰囲気ですね。今思えば相当マズいというのが分かりますが、堂々としているのであれが普通なのかと思っていました。やはり堕落していたのですね」


 「神殿とて暮らしている者がおり、孤児院もある。そんな事を言っていましたが、実際には私腹を肥やしているだけです。神様の前に私達がアレ等を裁かねばなりません」


 「ラグナンドでは世界最古の神殿が崩壊してから、急速に神殿の信用は落ちているみたいだよ。まあ、当たり前と言えば当たり前と言えるんだけど。あのあばら家を見れば誰でもヤバいって分かるからね」


 「アタシ達も見た事があるけど、アレはねえ……当時でも罰当たりだと思ったくらいだし、何でアレを放置するのか理解出来なかったよ」


 「国はまだしも、神殿が何故あんな事を許しているのか訳が分かりませんでしたしね。結局、最後まで分かりませんでしたけど、今となっては知りたくもありません」


 「分かるよ。父上も何度も撤去を申し入れしていたし、祖父もしてきたそうだ。それでも頑なに、あばら家を撤去しなかった。完全に自業自得さ。きっと、自分達の物だとでも思ってたんだろう」



 大して意味の無い話をしながらの夕食も終わり、宿の部屋に戻る際にリンデ達も連れて来た。理由はリヴィの新しい防具だ。送風機と冷房を出して設置と起動を行って準備を整えたら、隠密の4つの技で宿を出る。


 皇都の外に出たら岩硬竜を出し、解体をしていく。皮を革にするところまで行ったら、宿の部屋に戻って防具作りを始める。リヴィの体に革を当てながら【変形】させ、多少の余裕を持たせながらもフィットさせた。


 体のラインがハッキリと出るものの、さっさと作り上げてリヴィに渡す。自分で着れなければ意味が無いが、基本的な部分は何も変わらないので違いも無い。素材くらいしか変わらないので、着方が分からないなんて事は無いか。


 更に帽子、半篭手、剣帯、脛当を岩硬竜の素材で作ったが、まだ余ってるな。キューレの分も作るか。帽子、半篭手、脛当を作ったら最早使えないレベルの物しか残らなかったので終了とする。


 白いオーガの素材を使ってキューレの指貫グローブを作ったら、ザラとエイルズの帽子と剣帯と脛当を白い革で作った。2人は胴丸以外、白い革シリーズだ。……それはそれで統一されているから良いか。胴丸が映えているし。


 ウチの女性陣もそうだが、帽子は被ったり被らなかったりしている。もともと日差し除けの為に作ったようなものだから、日差しが強くなければ使わないのは当たり前だけど、使用率は低い。


 余った白い皮は内張りに布を使いながら、いつも通りブラにして渡していく。色々思うところはあるんだろうが、密着して支えてくれるこのブラは優秀で、使わないという選択肢は無いらしい。


 俺がジャストフィットするように作るうえ、真っ白な見た目のモンスターの皮だ。不気味に思ってもしょうがない。しかもこの皮はピッタリとフィットしようとするから、そういう意味でも不気味なんだそうだ。



 「私達の武器を竜の素材で作り直して貰う事って出来ますか? 少々余っている様なので……」


 「あっ、それいいね。この超魔鉄っていうのも凄いけど竜の素材はもっと凄いだろうし、余ってて使いどころが無いって言ってたから大丈夫だと思うよ?」


 「まあ、余ってるからいいけどな。まずは2人の管槍と金砕棒を出してくれ」



 ザラとエイルズは確かに超魔鉄製の武器がメインだったので、王角竜と岩硬竜の素材で管槍と金砕棒を作り直して渡しておく。他に欲しい物があるかと聞くと、ザラは脇差を、エイルズはファルシオンを欲しがった。


 どうも補助武器がダガーだと少し心許ないみたいだ。暴食竜とブラッドウッドの素材で脇差とファルシオンを作り2人に渡して終了だ。俺はもう1度隠密の4つの技を使い皇都の外に出て、穴を掘って不必要な物を捨てる。


 捨てた物を【粉砕】して粉になったら埋める。これで誰にも利用出来ないゴミになったので、安心して宿へと戻った。正直に言って悪用されたくない素材ばっかりだからな。扱いは慎重にしないといけない。


 完全なゴミにしておかないと、おかしな奴等というか暗殺者に利用されると面倒な事になる。宿の部屋に戻ると既にリンデ達は部屋に戻ったらしく、ダリアもベッドで寝ていた。今日は疲れたんだろう。


 女性陣を【房中術】と【鋭覚】で満足させて寝かせた俺は、部屋と体を綺麗に【浄化】してさっさと寝る。ダンジョン30層は本当に疲れたからな。


 今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1058終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨177枚

 大金貨963枚

 金貨1071枚

 大銀貨1078枚

 銀貨1458枚

 大銅貨1908枚

 銅貨462枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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