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 昨日の練習で出来た事が問題無くできたので、今日は走りながら身体強化を維持する練習だ。これが出来るようになれば、移動の際について来れるようになるだろう。後は魔力と闘気の量だけとなる。


 走りながら身体強化の維持をさせるが上手くいかない。走ると疲れるし、息が乱れると集中も乱れる。【集中】を使って出来ていても、解除して出来なくなったら意味が無い。


 なので最初に【集中】を使いながら、ゆっくりと解除する形をとっている。ただ、解除すると維持が思うように出来ず失敗するのを繰り返しているので、今のところは上達の兆しが無い。まあ、気長にやろう。


 繰り返していると昼になったので、綺麗に【浄化】した後で皇都に戻り食堂に行く。昨日と同じく【念話】で呼んだので、後で来る筈だ。席に座って冷たい神水を飲んでいたら来たので、大銅貨10枚を支払い昼食を注文する。


 女性騎士も来て昼食を注文しているが、暇で寝ていたのだろうか? 寝起きみたいな感じがする。皇女もそれが分かったのか、少し怒りながら護衛をしっかりするように釘を刺した。



 「……で、今日の練習はどうだったんだい? 何とか上手くいきそう……な、感じはしないねぇ。駄目なら駄目でハッキリ言ってやるべきだよ? まあ、まだ早いだろうけど」


 「走る最中に維持が切れるんだよ、歩きなら昨日の時点で問題無いんだがな。どうしても息が切れたり疲れたりすると集中が途切れるみたいだ。そこの壁を超えられていない」


 「もうちょっと、と言ったところですかね? 移動だけに関してなら3日ぐらいで終わりますが、このままズルズルと終わらない可能性が少々ありそうですね」


 「そんな事は無い。必ずや午後には出来るようになっているだろう。期待して待っていてくれればいい」


 「そういう事を言うから上手くいかないのよ? もう少し現実を見て、何が足りないか理解しなさいな。今は自分の力を過信する時ではないのだから」


 「自分に暗示を掛けてでも勝たねばならない時があるが、今はそんな死闘の時ではないからな。練習の時に不必要な自信を持つ必要は無い」


 「不必要な自信と言うより、自惚れに近いと思うけどね、私は。出来ないなんて思っては駄目だけど、根拠の無い自信は成長の邪魔にしかならないからね。そこは分けて考えなければいけない」


 「結局は何度も失敗しながら、成功の時の感覚を叩き込み続けるしかないんだけどね。その成功の時の感覚を維持し続けられるようになれば完成かな? 僕はそんな感じだったよ」



 皇女は割とアドバイスを真剣に受け入れていた。妙に真面目なんだよなー、この皇女。政治関係は大丈夫か? って思うくらいには。


 政治は綺麗も汚いもあるからな、真面目だと上手くいかない部分も多いんだが……俺が心配する事じゃないか。


 昼食後、再び皇都の外に出て練習を再開する。歩きながら維持し、ゆっくりと走り出す。走り出してある程度で【集中】をゆっくりと解除する。それの繰り返しをしているんだが、徐々に維持できる時間が伸びている。


 上手くいっているので、今度は最初から【集中】を使わずにやらせてみた。すると、先ほどと変わらない距離を維持する事が出来たので、後は【集中】を使わず自力でやらせる事にした。


 失敗しては歩きから、失敗しては歩きからを繰り返し、夕方前には走りながら維持し続ける事が出来るようになっていた。何とか2日で出来るようになったか……3日以上掛かったらどうしようと思っていたので、地味に嬉しい。


 維持し続けている間は疲れにくいので、皇女は走って楽しんでいる。嬉しそうにしているのだが、もう夕方なのでそろそろ皇都に戻るぞ。門を通り宿の部屋に戻った俺達は、走る事が出来るようになった事を説明した。


 2日で走れるようになるのは十分に早いので皆は褒めているが、女性騎士2人は涼しい部屋で寝ていたので皇女の怒りが爆発寸前だ。騎士も普段の仕事で疲れているんだから寝かせてやっても良いだろう。仕方がないので俺が皇女を説得する事にした。


 俺達の部屋で怒りを爆発されても困るので、せめて城に戻ってからにしてくれと思いながらも、怒りの炎を鎮火させる事に成功した。とりあえず部屋を片付けて食堂に夕食を食べに行く。もちろん女性騎士2人を起こしてからだ。


 大銅貨10枚を支払い夕食を注文したら席に座って待つ。相変わらず隣のテーブル席に座っているが、定位置みたいになってるな。そんな事を考えていたらゾロゾロと傭兵が入って来て、テーブル席に座っては大声で喋り始めた。



 「今日もまた真っ黒なダンジョンモンスターに喰われた奴等が居るらしいな。知らない奴等には注意をしておかないと、明日も喰われる奴等が出てきちまうぞ。俺達もこうやって広めるけどよ」


 「お前のは広めてるんじゃなくて、単に声がデカイだけだろ。それは横に置いとくとしてだ、また真っ黒なオーガなのは間違いない。昨日もそんな話を聞いたが、今日も何とか逃げた奴が戻ってきてギルドで話したそうだ」


 「へー。俺が聞いたのは13層に出てくるって事だけなんだが、他に何か言ってたのか? 新人どもじゃ13層なんて無理だから、おそらくベテランどもが喰われたんだろうけどな」


 「それはそうなんだが、思っているよりもマズいかもしれん。今日喰われたチームは14層で襲われてるんだ。つまり、真っ黒なオーガは13層と14層に居る。しかも14層のオーガは黒い斧を持っていたらしい」


 「黒い斧って何か怖いな。どんなのか知らねえけど、どう考えても嫌な予感しかしないぜ。もしかしてダンジョンに入るのが禁止されたりしないだろうな」


 「流石に禁止はないだろ。13層以降に行くのが自己責任になるぐらいじゃないか? ダンジョンで手に入る物がなくちゃ困るんだからさ。それにしても13層ぐらいで良かったぜ、コレが浅い層だったら……」


 「新人どもが虐殺されてたな。俺達もベテランって言われても仕方ないくらいには長いけどよ、無理して13層ぐらいだもんなぁ……まあ、俺達2人だから仕方ないけどさ」


 「2人だと行ける場所に限度があるからしょうがない。それでも他の奴等よりは儲かってるから良いんだけどよ。あんまり人数多いと1人頭の儲けは減るし、それで解散する奴等も沢山見てきたからなぁ」


 「新人を抜け出した奴等も夢を持つのは自由だが、もうちょっと落ち着いて稼げばいいと思うんだがな。夢を追うなとは言わないが、せめて地に足をつけて行動しろとは思うんだよ」



 13層と14層ね。都合が良いと言うか、何と言うか……。皇女に食わせる昼食は決まったな。皆を見るとニヤニヤしているので、皆も同じ事を考えたらしい。リンデ達でさえ同じ表情をしている事に思わず笑いそうになったが、何とか堪えた。


 夕食後、皇女達を貴族街の門まで送った後、宿の部屋へと戻る。部屋の送風機と冷房をセットして起動し、キンキンに冷やした神水を入れる。部屋の湿度を少し落としておけば快適になるだろう。昼間は人が多かったからな。


 ダリアは昼寝をせずに起きていたらしいが、まだまだ元気一杯みたいなので俺と遊んでいる。捕まえたり、逃げられたりしながら遊んでいると喉が渇いた様なので、水皿に神水を入れて冷やしてやる。


 ゆっくりと飲みながら火照った体をクールダウンさせている様だ。飲み終わった後でブラッシングをしてやると、ウトウトと舟を漕ぎ始めたのでベッドへと連れて行き寝かせてやる。割と寝つきが良いのは、会った当初から変わらないな。


 ダリアの寝顔を見ながらそんな事を考えていると連れて行かれたので、【極幸】【至天】【法悦】のコンボでさっさとキメる。皆を寝かせてからリンデ達の部屋を確認すると、綺麗にするのは無理だったので、自分達の部屋と体を綺麗に【浄化】した。


 それじゃあ、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1055終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨177枚

 大金貨963枚

 金貨1071枚

 大銀貨1078枚

 銀貨1458枚

 大銅貨1928枚

 銅貨462枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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