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 <異世界489日目>



 おはようございます。今日は皇女の修行1日目です。才能が有るのか無いのかによって日数は微妙に変わるが、それでも5日もあれば最低限の感覚は身につくだろう。とりあえずは、そこまで引き上げれば問題無い。


 起きた皆に挨拶をし、宿の玄関まで移動してリンデ達と合流する。食堂に行き大銅貨10枚を支払って朝食を頼むと、皇女と女性騎士2人がやってきた。3人とも朝はここで食べるつもりらしく、お金を払って注文している。


 朝食後、宿に戻って部屋に送風機と冷房を設置して起動しておく。そのまま皆に後を任せ、俺と皇女は皇都の外に出て修行の開始だ。あの高級宿の庭は小さくて修行のスペースはとれなさそうだったからな。


 ある程度の距離を離れたら、まずは魔力と闘気を感じるところから始める。そこはすぐに身についたので、さっさと次の魔力と闘気の動かし方へと進む。こちらも割と簡単にやってのけたので、ある程度は似た様な事を教えられていたんだろう。


 その後は微弱な身体強化だが、これに関しては難しかったらしく身体強化が途切れる事が多かった。【集中】を使っているので、かなりの集中力を発揮しているにも関わらず途切れてしまう。どうも加減に慣れていない感じだ。


 たまに何にでも全力を出す人というのがいるが、正にああいう感じの人物だったらしい。微弱な力を維持し続けるのが苦痛らしく、なかなか上手くいかず苦戦している。


 正直言って、戦いとは加減だ。どこにどれだけの力を入れるか、戦いの中でも変化していく。そういうものであって、とにかく全力を出せばいいというものでも無い。どうも戦いそのものを勘違いしている気がする。ここで矯正しておいた方がいいな。


 昼になったので皇都に戻り、食堂に昼食を食べに行く。宿の皆には【念話】で伝えたので直ぐに来るだろう。待っていると来たので、大銅貨10枚を支払い昼食を注文する。席に戻り【冷風】を使っていると、皆も使い始めた。


 食事中も進捗を話していたのだが、加減を知らないので上手くいかないと話すと、ウチの女性陣より女性騎士2人の方が納得していた。とにかく全力を出すので有名らしく、抑えても上手くいかないので諦められているそうだ。


 それを知った皇女は愕然としていたが、もともと幼い時に武術を教えてくれた騎士が全力で戦う事の大事さを語っていたらしく、その所為で常に全力を出すのが正しいと思っていたらしい。


 おそらく皇女の身分的に教えたんだろうが、間違った知識を教えるなよな。後で矯正するのが大変だろうが。


 皇女が戦う事なんてまず無いと言っていい。皇女が自ら戦う時は命が掛かっている状況だろうし、だから全力を出せと教えたんだろう。通常の戦いにおいて全力を出し続けたら、直ぐにバテてしまい戦えなくなるぞ。そう言うと驚いていた。


 考えれば分かると思うんだが、稽古の時の事しか考えていなかった様だ。本当の殺し合いともなれば、どれだけ戦えば終わるのかなんて分からない。だからこそ体力を温存するのは基本中の基本である。それぐらい教えてやれよ。


 そう言ったのだが、皇女に注意できる人物が騎士には殆ど居ないらしい。そう女性騎士から言われたら、「そりゃ、そうだ」と返すしかなかった。宰相や公爵はともかく、騎士の身分は高くないからなぁ。仕方ないね。


 昼食後、ちょっと凹んでいる皇女を連れて、皇都の外に出る。再び微弱な身体強化だが、急に心から真剣にやり始めたからか昼までとは違って途切れない。思ったより上手くいくかもしれないな。


 皇女が学んでいたのは剣の振り方とかだけで、身体強化モドキを習っていなかったので苦手意識なども無い。魔法も教えられていない様だが、魔力と闘気を操れるようになれば魔法は難しくないしな。


 夕方まで修行を続けたが、歩く事までは問題なく出来るようになった。ただ、走ると途切れてしまい上手くいかなかったのだが、1日で出来る訳ではないので十分だろう。俺達は皇都へと戻った。


 宿に行き女性騎士と合流したら、契約書を書かせ貴族街への門まで送る。皇女と女性騎士を見送った後、宿に戻った俺は皆を連れて食堂へと移動。大銅貨10枚を支払い夕食を注文したら席に座る。


 昼の皇女が気になっていたのか、代表してダナから質問をされた。



 「皇女の方はどうだったんだい? 昼に聞いた時は上手くならなさそうな感じだったけど」


 「昼からはそうでもなかったな。走ると身体強化が途切れるが、まだ1日目だから下手だとは言えない。少なくとも、歩いている間は微弱な身体強化を維持できているんだから特に問題は無いだろう」


 「まあ、移動出来るだけで良いですからね。私達みたいに、最初から戦闘で使えるほどの身体強化を求めている訳じゃありませんし」


 「それよりも本当に連れて行くの? 守れない可能性もあるわよ?」


 「それを言い始めたらリンデの時も同じだ。俺は帝国という国を助ける気は無いが、個人までどうこうと言うのはなぁ……。何でもかんでも嫌い始めたら終わりだろ? <坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い>とは言うけどさ」


 「「「「「「「「???」」」」」」」」


 「元の世界のことわざだ。坊主というのは、この世界でいう神官で、袈裟というのは坊主が着ている服の事だよ。神官が嫌いなら神官服まで嫌いになるって意味だ。ただ、服は服なんだから憎むのはおかしいだろ?」


 「確かにそうだね。服はあくまでも服でしかない。神官服が悪事を働いた訳でもないんだから、神官服を恨むのは筋違いさ」


 「そういう事だ。話は逸れたが、危険というならリンデの時に既に危険だっただろう? 今さら帝国の皇女だから……とは言えないんじゃないかと思うんだよ」


 「まあ、仕方ないし諦めるしかないかー。意外に素直そうだし、余計な事はしなさそうだから大丈夫じゃない?」



 そんなフォルの一言で締めくくられた夕食の後、宿の部屋に戻って送風機と冷房を設置してもらい起動した。ゆっくりしていると、昨日と同じくダリアが寄って来て足をペシペシ叩き始めた。


 またミードかと思ったがそうではなく、どうやら神水が欲しいらしい。冷やした神水を水皿に入れてやると美味しそうに飲み始めたので、単に喉が渇いていたんだろう。皆も今日は酒を飲まない様だし、ゆっくりするか。


 そう思いダリアと遊んでいると、意外だがもうウトウトし始めている。冷やした神水で体が冷えたからだろうか? まあ眠たいのなら寝かせてやるべきだ。そう思いベッドへと連れて行く。


 ベッドに寝かせると直ぐに目を閉じて眠り始めた。今日は1日起きていた様だし昼寝もしなかったらしい。寝息が聞こえてきたので本当に眠かったんだろう、このまま寝かせておけば良い。


 もう少し待つかと思っていた皆に連れて行かれたので、【房中術】と【鋭覚】と【精気】で相手をし大満足させておいた。皆をベッドに寝かせ部屋と体を綺麗に【浄化】したら、おやすみなさい。



 <異世界490日目>



 おはようございます。今日は皇女の修行2日目です。上手く行けば今日中に身体強化を教え終わるでしょうが、どのみち皇女の魔力と闘気ではダンジョンの最奥まで保たないでしょう。


 休憩を多くとるか、背負っていくか。どちらかしか無いだろうが、中で黒い魔物を【浄化】して食べさせれば良い。効果と黙っておく理由を言えば必ず黙るだろう。誰も殺されたくはないからな。


 起きた皆と朝の挨拶をし、玄関でリンデ達と合流したら食堂へ行く。大銅貨10枚を支払って朝食を注文していたら皇女と女性騎士が入って来た。俺が席に座ると、皇女も隣のテーブル席に座る。


 昨日の事もあって今日は朝からやる気らしいが、空回りしなきゃいいけどな。そんな話をしながらの朝食を終え、一旦宿へと戻り送風機と冷房を設置していく。


 宿から皇都の外へと移動して修行を開始するのだが、まずは昨日のおさらいからだ。魔力と闘気を感じ、動かして、微弱な身体強化を行う。


 ……うん、問題無いな。



 ▽▽▽▽▽


 1054終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨177枚

 大金貨963枚

 金貨1071枚

 大銀貨1078枚

 銀貨1458枚

 大銅貨1948枚

 銅貨462枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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