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 戦いが終わったからかリンデ達がこっちにやってきた。別にリンデ達とは話す事も特にない訳だが、皇女や宰相や公爵は違うみたいだ。俺としては情報を与えてやっても良い気はしているが、どういう話をしてくるのかね?。



 「アルドさんもお姉様方も、お疲れ様でした。最後のアルドさんの戦いに関しては勝って当たり前でしたけど、お姉様方は難しかったのではありませんか? 青銅の武器でしたし、相手はプレートアーマーでしたから」


 「別にそこまでじゃなかったね、ボコボコにすれば済むし。殺していいなら首を捻るか、それとも頭を地面に叩きつけるかだろうさ。乱戦ならプレ-トアーマーを着ている奴をメイスとして使えばいいんだよ」


 「それは、どうなんだろうね……。いや、言いたい事は分かるし、リンデや私でも出来るけどさ。何と言うか……やっぱり、それってどうなんだろうと思うよ」


 「そうですかね? 戦場にある以上は何でも使えばいいのですよ、それこそ死体でも。戦場に綺麗も汚いも、善も悪もありません。殺さなければ殺される場所ですよ? 大規模な乱戦が起きる所なんて戦場以外に無いでしょう」


 「それはそうなんだけどね。戦場ってそんなに大変なのかい? 私は長くランク12という御輿をやらされていたからね、戦場は知らないんだ」


 「すまない横から割り込んで。それよりもプレートアーマーを両断していたが、本当にあんな事が出来るのかね? 何かの魔道具を使った訳でも無く?」


 「それは無いわね。そもそも私達でも武器があれば同じ事ができるわ。魔鉄製の武器があれば、鉄のプレートアーマーを両断するのは難しくない筈よ。武器強化を使えば済むから」


 「そうだね。鉄製の武器でも出来るけど、1回で確実に武器が駄目になる。それなら生体素材の武器、つまり魔物の素材を使った武器の方が保つだろう。私達にとってはプレートアーマーなんてそんな物さ」


 「だな。重くて動き辛いし視界も悪く、そのうえ役に立たない鎧か。本当に意味が無いな。武器強化を使えば両断出来る以上は、そこまで役に立つとは言えない。アルドは盾を持った方がマシだと言っていた」


 「盾か……我が国でも第2騎士団の者は盾を持つ決まりになっている。第2騎士団は要人警護の騎士団なので、常に守る為には盾が必要だからな。しかし戦いでの盾は、使い熟すのが難しいと聞くが」


 「防御するだけなら簡単なんだけど、いなし、流し、弾くのは難しいだろうね。相手が強ければ強いほど難しくなって大変だと思う。あのランザスとかいう奴なら難しくないんだろうけどさ」


 「アレでも第6騎士団の部隊長なのだがな。第6騎士団は特殊で団長は陛下なのだ。故に命令権は陛下しか持っていない、極めて特殊な騎士団となっている」


 「暗殺をしますし、内偵後の情報から国内の貴族の粛清も行います。皇帝陛下しか命令権を持たないのは当たり前ですね。殿下は暈して伝えようとされましたが、私が伝えましたので知っていますよ?」


 「ガイアルムにもバレているとは……私も公爵としてカイルリアの報告は受けたけど、あの部隊の連中はとことん碌でもない事をやってくれたね。既に処刑は決まっているんだけど、それでも1度流出したものは取り返しがつかない」


 「仕方がありませんな。これも教訓として諦めるしかありますまい。それよりも、木の盾で防げるのは何故ですかな? 石の剣でプレートアーマーを切り裂けたのもそうですが、壊れなかった木の盾もおかしいですからな」


 「あれは神木の盾だから当たり前だよ。神石の剣で鉄のプレートアーマーが切れない理由が無いしね。神代と呼ばれる古の時代にしか無かった物らしいから、当たり前の結果としか思えないけど?」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」


 「エリアが先に言ってしまったが、そういう事だ。たかが鉄如きでどうにかなる様な代物じゃない。希少金属でも歯が立たない物が、僅かながらこの世に現存しているという事だな」


 「「「「「「「「!!!」」」」」」」」


 「まあ、見つからないだろうけどね。仮に現存しているとしても、それが神石や神木だと誰が知る事が出来るって言うんだい? 誰にも分からないさ。神石や神木を正確に知っている者以外はね」



 そのダナの一言に何も言えなくなった後、チラチラこちらを見てくるものの俺は完全に無視している。そもそも帝国を助けてやるほど暇人じゃないし、神の金属の事を口走ってはいない。


 神石や神木に関しては俺も作る事が出来ないが、神の金属に関しては作製可能だ。俺が出来る以上、いつか誰かが出来るようになる恐れがある。よって、俺は神の金属に関しては出来うる限り喋らない。


 リンデ達も知っているが、間違いなく命を狙われる情報なので絶対に喋らないだろう。仮に喋っても壊す事も無力化する事も可能なので、そこまで「絶対!」とは言わないけどね。下らない奴に教えてやる必要は無い。



 「そもそも希少金属でさえ歯が立たない竜というのも、この広い世には居ますからね。あれはあくまでも背中だけですが、それでも最高品質のヒヒイロカネでさえ弾かれるというのは驚きました」


 「ああ、アレはねぇ……。今考えてもちょっとおかしい竜だったし、仕方がないと思うわ」


 「岩硬竜の事ですね。当時は私も一緒に居ましたけど、あれは本当に凄かったです。お姉様方の武器が弾かれた後、確かアルドさんが足を切ったんでしたっけ? それで後ろに倒れたので、後は全員で倒しましたね」


 「そんな竜が居るんだね。それよりも岩硬竜ってリンデの槍の素材じゃなかったっけ? あっ!? それで思い出した! 私にも竜の素材の防具を作ってくれても良いんじゃないかい? キューレでさえ王角竜の防具だったじゃないか!」


 「えっ!? ええ、確かにそうですけど……でも、私のは貰い物なんですが」


 「私も貰い物だけど、アーマーベアの革なんだよ? 私だって竜革の防具が欲しいよ、なかなか手に入らないのは分かるけどさ。この後で近くのダンジョンに行こう! 最奥に行けば竜が出るだろうし」


 「別に最奥に行っても確定で竜が出る訳じゃないぞ? オーガとの連戦だったり、アンデッドが四方八方から攻めてきたりする事もある。帝国のダンジョンがどうかは知らないが、どのみち行ってみないと分からないな」



 そんな話をしながら帰り支度を整えていると、いきなり皇女が余計な事を言い出した。こうなる可能性はあったんだが、まさかハッキリと言い出すとは思わなかったな。失敗した……。



 「私も共にダンジョンへ行くぞ! ダンジョンの最奥など、そなたら以外は見た事も無いだろう。ならば帝国の者として、是非とも確かめねばな!」


 「いや、断る。皇女の速度じゃ、俺達についてくる事も出来やしない。俺達は1日で……と言うか、正しくは朝から夕方までで25層から32層程度を攻略するんだ。ついて来れるのか?」


 「体力が保つかどうかか……何も持たず、限りなく軽装で行けばどうだ? それなら何とかついて行けると思うのだが」


 「リンデとリヴィ、どう思う?」


 「おそらく無理だと思います。そもそもダンジョンの攻略は、正しい身体強化が出来る事が前提ですから。私達は教えてもらって使えますけど、それが出来なければ体力が足りず途中で動けなくなるでしょう」


 「私も同じだね。とてもじゃないけど無理さ。無理矢理に詰め込んでも3日~5日、そこまで待つ気は無いしね。それにカイルリア皇女に教えれば、絶対に帝国に流されるよ。帝国兵が強化されるだけさ」


 「そこはどうだろうね。ガイアルム王国には既に教えてるし、あそこの近衛は正しい身体強化を使えるよ。ただ、アンタ達のようには使えないけどね。魔力や闘気に限度があるから」


 「「あ~……」」



 どうやら理解したらしい。正しい身体強化は強力だが、どのみち魔力や闘気を消費する。邪生の心臓なんて物を食べない限り、使い続ける事は難しいんだ。普通は使用、回復、使用、回復を繰り返す様に使うしかない。


 それでも使えない者よりは優秀だし、使い続けていれば魔力も闘気も成長する。決して覚えるのは無駄にはならない。


 そんな事を一部暈しながら伝えた。皇女の返事は予想できるが、どう返答するのやら。



 ▽▽▽▽▽


 1052終了時点


 大白金貨44枚

 白金貨177枚

 大金貨963枚

 金貨1068枚

 大銀貨1078枚

 銀貨1458枚

 大銅貨1998枚

 銅貨462枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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