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 昼食も終わる頃に、別の女性騎士が2人来た。元々居た女性騎士2人は何やら事情があって城に残ったそうだ。この女性騎士2人も第2皇女の知っている顔らしい。城に行ってるからな、何かしら密命を帯びている可能性はある。警戒しておくか。


 俺達は昼食も終わったので宿に戻ろうと思ったのだが、何故か第2皇女がついてくる事になった。訳が分からないが、まだ話したい事が山ほどあるらしい。俺達には欠片も無いんだが、ここで断るともっと面倒臭い事になりかねない。


 仕方なく宿に案内しリンデ達に後を任せようとしたら、全員が俺達の部屋に来ようとしている。おかしい……お前等は何故こっちに来るんだ。そっちの部屋で存分に話せよ。


 諦めて部屋に入れ、送風機と冷房を設置して起動する。キンキンに冷やした神水を入れてから、部屋の熱気を【冷風】を使って外に出す。ようやく一息吐いたので冷やした神水を飲んでいると、皇女が唖然としていた。



 「何故こんなに涼しいのだ!? これが魔道具だという事は分かるが、風が起こるだけか? 何故これで……。いや、それもあるがこっちもだ! この水が入ったのはいったい……」



 何故か女性騎士がやたら警戒しているが、それは単なる送風機だ。風が出てくるだけで武器になるような物でもないから落ち着け。後ガチャガチャ五月蝿いんで、あんまり派手に動かないでくれ。



 「送風機に冷房、こんな魔道具がこの世にあったのか……。ガイアルムのダンジョンは良い所なのだな。皇都の近くにもダンジョンはあるが、あそこは素材ダンジョンなうえ、あまり良い物が手に入らないのだ」


 「戦争の時に大きな球状の気配が見える魔道具がありましたけど、アレは帝国のダンジョンで手に入れた物ではないのですか? 当時はそれなりに優秀な物だと思いましたけど」


 「アレは辺境伯から買い取った物なのだが、まさか戦争に持ち出すとは思わなかったうえ奪われるなど考えてもいなかった。その事も諜報関係がボロボロになった原因の1つだ。<凄腕の斥候>だけが原因でもないのだが、やはり主要な要因である事に間違いはない」


 「あの魔道具かい? あれはアタシ達が洞窟に突入して叩き潰して手に入れたものさ。アルドがこっちの位置を把握しているっていうから、どんな凄腕が居るのかと思いきや魔道具だからね。拍子抜けしたよ」


 「そうか……。ん? 何故、自分の位置が把握されていると分かるのだ? それは相手の事が分かっていな……まさか!」


 「そうですよ。まあ、アルドだけでなく私達も使えますけどね。気配を探る技を持っている相手に対して、あの魔道具を使っても意味は無いのですよ。把握されていると分かれば、やりようは幾らでもあるものです」


 「何という事だ。最初から、そちらの手の平の上だったのか。通りで今までに無いような一方的な負け方をする筈だ。碌でもない奴等が多数消えてくれたのはありがたいが、代わりに受けたダメージも大きかった」


 「大きいと言えば、バロッサとの争いも大きな痛手を被ったとか聞いたけど大丈夫なのかしら? バロッサの方は10年以上に渡って戦争が出来ないほど大きく負けたらしいけど」


 「そうだ。バロッサの兵は死を覚悟して向かって来たので大きな被害を出してしまったのだが、どうやら民兵を前面に押し出して、逃げようとした者を後ろから殺していたらしい。その非道の所為で被害が広がったと聞いている」


 「ふむ。帝国の言い分だから迂闊に信用出来ないが、バロッサならやりかねないね。重税を課して無理矢理にでも戦争が出来る状態に引き上げようとしているみたいだし。よほど攻められるのが怖いらしい」


 「我が国が信用出来ないとは言ってくれるが、致し方ないのかもしれんな」



 アルメアが帝国は迂闊に信用出来ないと言った辺りから、女性騎士が睨んでいたが皇女が腕を振って止めた。その後、俺達の事を聞いてきたので普通に教えてやった、全員が不老長寿だと。



 「ガイアルム王国に居た”協力者”は全て潰されたので情報が入って来なくなったらしいが、まさか9人全員が不老長寿とは……。そのような相手であれば勝てる筈も無いか。そもそも喧嘩を売る事が間違いだ」


 「そもそも戦争の時は私までしか居なかったのだから、私達6人で戦争の時と同じ事は可能……と言うか、今の方が出来る事は多いな。あの当時は大きな事が出来る様な知識も技術も無かった」


 「僕は戦争後からだからね。色々あったけど、結果としては良かったと思うよ。僕と一緒にアルドに捕まった当時の隊長は、今は出身の孤児院に居るよ。右足の指は全て落とされたけど、結果として更正できたんだと思う」


 「右足の指を……ですか? ああ、神殿の裏組織の者だったんですね。誘拐した後に捕まって、右足の指を落とされたと。成る程、あの侯爵の差し金ですか。皇帝陛下の名を利用して裏で勝手な事をしていましたからね」


 「何処の国もそうだけど、碌な事しない奴がいるね。子供たちを虐げる事を平気でするって神経を疑うよ。まともな奴じゃないね。あたしは元盗賊だけど、盗賊でも殆どしないよそんな事は。盗賊なんて虐げられたか捨てられた者ばかりだし」


 「流石に自分達がされた事を、関係の無い誰かにやったりはしないか。それをするとクズに成り下がるからな。逆に言えば、盗賊でもしないような事をしているんだが……そいつ等に自覚は無いんだろう」


 「だからこそ皇帝陛下の命で処刑されたのだ。陛下に近しい所に居ながら、帝国貴族にあるまじき事をして品格を下げたのだ。裏で始末されなかっただけでも侯爵家には感謝してもらいたいものなのだがな」



 何故お前が怒ってるんだと思ったら、件の侯爵家は処刑後もネチネチ嫌味を言ってきたので、現在は役職無しの左遷状態らしい。そもそも好き勝手しておいて、発覚した後も文句を言って来るとか理解不能だな。


 それって普通はどう考えても皇帝を舐めているとしか思えないんだが、帝国では許されるのかね? 国としての根幹が揺らぐと思うのだが……。



 「まったくもってその通りなのだが、件の侯爵家は元々帝国になる前の3小国、その1国の王家なのだ。その所為で派閥の力が強く、陛下も処断が難しい。今回は表に出たからこそ処罰できたのだが、また好き勝手を始めかねん」


 「何というか、帝国崩壊フラグが立ってないか? 嫌な予感しかしないんだが、大丈夫なのか帝国は。内部で纏めきれてないからこうなるんだと思うし、もう1国の派閥はどうしたんだよ?」


 「奴等は100年以上に渡って日和見だ。利があるなら上は誰でもいいと考えている奴等で、毒にも薬にもならん害悪でしかない。その癖、利は寄越せと五月蝿い奴等でな。正直に言えば邪魔で仕方がない連中だ」


 「なら始末すればいいだろう。皆殺しにしてしまえば逆らうまい。まともな感性をしていれば、これ以上はマズいと分かる筈だ。分からない奴を生かしておく価値は無い。今やらないと永遠に続くぞ? この国が崩壊するまで」


 「それは……」


 「厳しいですけど、現実ですね。とはいえ、帝国の形態では難しいのでしょう。言葉は悪いですが、帝国は元々寄せ集めです。誰かが絶対的な頂点にならない限り延々と続きますよ、こういう問題は」


 「そうだね。私もリンデの意見に賛成さ。どこかで処断するか日和見をするかの選択肢はあったんだろう。その当時の皇帝が日和ってしまった所為で、今も苦しみが続いていると考えれば分かりやすいと思う」


 「将来の子孫に丸投げされても困るんですよね。我が国でも似た様な事があり、その所為で未だにバロッサに悩まされています。その前の隣国の時から変わっていませんが、どこかで潰すチャンスはあった筈なんですよ」


 「それが今でも尾を引いているという事か……。御祖先の事を悪く言うつもりはないが、決断をされなかったが為に必要の無い苦労をしていると思うと悲しくなるな。まあ、今も決断出来ていない事に変わりはないのだが」



 決断出来ない血筋だったりして……。



 ▽▽▽▽▽


 1040終了時点


 大白金貨20枚

 白金貨114枚

 大金貨851枚

 金貨968枚

 大銀貨975枚

 銀貨1167枚

 大銅貨1644枚

 銅貨251枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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