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1011




 皆と朝の挨拶をし、部屋を片付けてから宿の玄関へと出る。少し待っているとリンデ達も出てきたので、揃って昨日と同じ食堂へと行く。大銅貨10枚を支払って朝食を注文したら、席に座ってゆっくりとしよう。


 何故か昨日と違い妙な視線を感じない。昨日の変な視線はいったい何だったのか余計に分からなくなったが、昨夜と同じくその疑問は放り投げる事にした。意味の分からない事は考えても無駄だ。


 運ばれてきた朝食を食べて店を出たら、そのまま町の門を出て歩いて行く。ある程度離れたら一気に走り出し、王都を目指して本格的な移動を開始する。


 ハリパの村、領都エルンド、ナームの村、ノースアルム、そして王都ガイアルムに到着した。門の前の列に並んでいると、また横の方に連れて行かれる商人がいる。懲りないなと思うが、やらされている場合もあるので何とも言えない。


 いつまでも無くならないなと思うが、元の世界でも違法な物を持ち込む者は居たので、ああいう輩が居なくなる事は永遠に無いのだろう。その後は列がスムーズに動き始め、比較的早く中に入る事が出来た。


 俺達は一直線にラーファンさんの宿に行き大部屋をとろうと思ったのだが、今回は大部屋に泊まっている客が居るので無理だった。5人部屋が2つあったので大銅貨12枚を支払って2部屋とる。


 リンデ達は4人部屋をとったらしく、空いていて良かったと言っている。大部屋が埋まっているのは珍しいのだが、こういう日もあるだろう。部屋がとれた俺達は、昼には少し早いものの食堂へと行く。


 大銅貨10枚を支払って昼食を注文したら、席に座って話をしながら待つ事にした。一応これからの予定を話すのだが、多くはないので直ぐに終わるだろう。



 「王都でやらなきゃいけない事は、王太子に依頼の結果を話す事だ。ラグナンドとヴェスティオンの情報を探る事……じゃなかった、そもそもは護衛依頼なんだった。今頃思い出したぞ」


 「……そういえば、そうだったね。そもそも4人1組で動いていたし、アルドやアタシ達が鍛えたんだから簡単には死なないけどさ。今回のアルドはダメだったね」


 「まあ、確かに。護衛依頼を無視する形で2人を鍛えてたからなぁ。ヴェスティオンの王女や総長と副長の事で……いや、無理か。まあ、登録証を剥奪されても特に問題無いから気にしなくていいな」


 「私としては、アルドさんが得られた独自情報もありますので、護衛としては駄目でも情報収集として十分だったかと。護衛というより、私の手伝いという形なら十分だと思いますよ」


 「親子2人を鍛えてただけの割には、総長と副長を助けたり、ヴェスティオンの王女を助けたり、日中に情報を仕入れていたりと色々な事をしていたね」


 「その結果得られた事も多いですし、何より、あの町で寝泊り出来る家を確保出来たのは大きかったですからね。妙なトラブルも解決しましたし」


 「アレはねー……今思い出してみてもバカ過ぎると思う。さすがにアタシでもやらない事をやっているんだからさ。旦那が冷めた目を向けてたのも納得だよ」


 「話を戻しますが、午後からはライブルの所ですね。そこから王城に呼ばれるのか、王太子が来るのかは知りませんが。まずはライブルに話を通すのが先でしょうね」


 「となると、王城の近くまで行かなきゃいけないのね。この時間からが1番暑いのだけれど、アルドに【冷風】の使い方を教えてもらおうかしら?」



 そんな話をしながら食事をとり、終わったら店を出る。腹ごなしの様に歩きながら貴族街への門を抜け、王城への門を抜ける。許可証を見せずともリンデが居るので通るのは簡単だ。


 王城近くの近衛の本部まで行き、騎士にライブルの所まで案内させる。今日は近衛の本部に居て、執務を行っているらしい。近衛と言っても騎士団長だと、書類仕事ばっかりだろうし大変だな。


 そう思いながら案内された執務室に入ると、ライブルと見慣れない人物が居た。リンデが挨拶しているが、どうやら王子らしい。キツそうな目をしているが、国内のバカが暴発しない様に上手くガス抜きをしている人物だ。


 その王子は軽く手を上げる挨拶をした後、部屋から去っていった。何かライブルと話をしてたんじゃないのか? 必要なら出直すんだが……。



 「王子殿下が来られたのは単なる息抜きだけですぞ? 頑張ってバカの相手をして頂いておりましたが、ここ最近は何故か愚か者が亡くなる事が相次いでおりましてな。王子殿下の仕事も楽になったのです」


 「あー……それは奴等が原因か。アレは誰にも止められないし、止めようとすると矛先がこっちに向く。俺でさえ怖くて手が出せない連中だからなぁ……」


 「その怖い話はここで止めておいてほしいね。ところでライブル、アタシ達は王太子からの仕事の報告に来たんだけど、今日これから直ぐかい? それとも別の日にするかい?」


 「今日はさすがに……とはいえ午後からはどうだったでしょう? 城に聞かねばなりませんが、早い方が良いのですな?」


 「クーデターの話も含めてですから、早い方が良いでしょうね。時間が経っては価値の無くなる情報ですし、リズロッテの事も含めた情報ですから」


 「リズ……ヴェスティオンの王女ですか。もしかして生きていたのですか? いや、話している場合ではありませんな。自ら行った方が早いので、しばしこの部屋でお待ちを」



 そう言ってライブルは執務室を出て行った。リンデも部屋に残ったままなので、このまま待つ事になるんだろう。ライブルが執務をしている机の前にはソファーが2つあるのだが、俺達の人数には足りない。


 俺は部屋を綺麗に【浄化】した後で、床に座ってダリアとカエデの水皿を出して神水を入れて冷やしてやった。2匹が美味しそうに飲んでいるのを見て皆が欲しがった為、小樽を出して中の神水をキンキンに冷やしてやる。


 コップに入れて飲みながら皆に【冷風】の使い方を教えていると、執務室のドアが開けられ王太子とライブルが入ってきた。執務机の方のソファーに王太子とライブルが座り、こちら側にはリンデとリヴィが座っている。


 俺達は適当にそこら辺に座っているが、特に気にしていない。綺麗に【浄化】しているので、何処に座っても汚れはしないからだ。王太子とライブルにも説明しているので、気にしなくてもいい。



 「それで、リンデの護衛依頼と情報収集の依頼だったのだが、どうなったか報告をお願いする。クーデターの話は私も知っているが、情報が錯綜していて正しい事が分からないのだ」


 「更に魔鳥便で届く情報は断片的な物ばかりですからな。それも届いたり届かなかったりするので、なかなかに厄介なのです。馬やセルネットに乗って届けさせようとすると諜報員だとバレやすいので……」


 「なかなか上手く行かないんだな。まずは順序立てて最初から話すか。俺達は戦争の行われているであろうラグナンドとヴェスティオンの国境へと移動を開始した。まずはラグマイアで宰相に話を通し、それから領都パームへと向かう」


 「本当の国境近くはルマスの村だけど、傭兵ギルドの本部は領都パームだったしね、最初はそっちに行くのが正しいだろう?」


 「どこの宿も空きがなく泊まる事が出来ないので困っていると、お金を稼ぐ為に自宅に泊めようとする若い子が居てですね、その子の家に泊まる事になりました」


 「母親と2人暮らしだったけど、この辺りはどうでもいいわね。私達は翌日から依頼を請けたりして情報収集を開始したわ。似た様な仕事を請けている傭兵も多かったし、そちらからも情報が得られないか試したの」


 「当たり前だけど、国境近くでも情報は錯綜していたよ。何が正しくて何が間違っているのか、冗談の様な情報から何処かが流したと簡単に分かる欺瞞情報まで、本当に沢山あったね」



 俺に話さなかったものも含めて、本当に沢山あったんだな。



 ▽▽▽▽▽


 1011終了時点


 大白金貨17枚

 白金貨72枚

 大金貨771枚

 金貨876枚

 大銀貨928枚

 銀貨1121枚

 大銅貨1186枚

 銅貨291枚


 神木石の浄化槍

 神石の浄化剣

 神木の浄化棍棒

 神木の浄化盾

 アダマンタイトのサバイバルナイフ

 氷擲竜の棒手裏剣

 アダマンタイトの十手

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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