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0100




 13層にやってきた。ここは森のようだが、浅い層と違っていて木々の密度が濃い。非常に厄介そうだが、今日の探索はもう終わりだ。俺達は脱出紋で外に出た。


 久しぶりの感じがするが、まだ夕方にもなっていなかった。王都に入って直ぐの解体所に行き獲物を売るのだが、結構人が多くて待たされた。


 売る獲物はダッシュボーア2、フォレストベア3、フォレストウルフ4、オーク7、全部で大銀貨3枚に銀貨15枚だった。村より安いが仕方ない、これでもマシな値段だ。どうも王都は供給過多らしい。


 銀貨30枚で受け取り、ギルドへと移動する。その道すがら売却金を4等分し、俺の取り分は銀貨9枚だった。ギルドは王都の門から真っ直ぐ行けば着く。


 そういえば王都のギルドは初めてだ。入り口を開けて中に入ると、思っていたより多くなかった。もっと沢山の傭兵で混雑しているかと思っていたんだが、ちょっと拍子抜けだ。


 1番列が短い所に並んで待っていると、直ぐに俺達の番が来た。4人の登録証を出して手続きをしてもらっていると、バカが絡んでくる。何故こういうバカは存在するんだろうな?。



 「よう、新人ども! 俺様に挨拶も無しとかどうなってんだ?」


 「新人? お前の目は節穴を超えてるな。1度神殿に行って相談してこい」


 「「「「ハハハハハッ!」」」」


 「ザムの奴、新人に舐められてるぜ!」


 「おいおい、ザムだぜ! 新人にバカにされても仕方ねーさ!」


 「「「「ギャハハハハハッ」」」」


 「おい、新人ども! 表に出ろや!!」


 「ここにいる奴等は全員バカだな。新人じゃない事も分からないのか?」


 「所詮、ザコどもはこんなもんさ」


 「ですね。相手をする気にもなりません」


 「頭が悪いのに生きていられるのねー」


 「「「「!?!?!?」」」」


 「こんの、クソガキィ!!」


 「俺達は最低でもランク6、最高はランク11だが? お前等は死にたいのか?」


 「はあ? クソガキ! そんな嘘が通 「血狂いだ!? ランク11の血狂いが居るっ!!!」用すると……」


 「……で、オッサン。何だって?」


 「こ……このクソガキ! テメェは」



 俺は【闘気】と【念力】を使って殺気と殺意を放出する。最近手加減に慣れてきたので気絶させる事もなくなった。周りの大半が顔面蒼白と失禁のコンボ中だが、これは仕方がない。



 「オッサン、もう1度だけ聞いてやる。何だって?」


 「ぇ……ぅ………ぁ……」


 「うん? 殺してくれって? 仕方がないな。今すぐ「イィヤァーーッ!!!」殺し……」



 オッサンは奇声を上げながら逃げていった。……ナニアレ? 自分から喧嘩売ってきたのが最初だろうが、何で俺が悪いみたいになってんだ。周りの奴等もそういう風に見てきやがる。



 「何で俺が悪いみたいになってるんだ? あのオッサンが喧嘩売ってこなきゃ、こんな事になってないだろうに」


 「そうだね。周りのバカどもだって威圧を受けて縮こまってるし。情けないと思わないのかい?」


 「小さい奴等なんでしょう? 女1人満足させられない程度なんですよ」


 「それは駄目ねー。やっぱり満足させてくれる男でないといけないわ」


 「ところで手続きまだ?」


 「す、すみません! 直ぐに終わらせます!」


 「いや、そこまで急いでないから」



 何と言うか、受付嬢が怯えてるな。別に受付嬢までビビらせる気は無かったんだが、範囲が中途半端だったんで巻き込んでしまった。申し訳ない、文句ならバカどもに言ってくれ。



 「これは一体どういう事だ!」



 ん? 誰か上から下りてきたぞ。あの髭のオッサン、上から来たって事はギルマスか? 何か受付嬢が話した後、こっちを随分睨んでるな。威圧は俺だが、元々の原因は俺じゃないぞ。


 そのギルマスっぽいオッサンは、やたら偉そうな雰囲気と態度でこっちに近寄ってくる。ダナとシュラから不穏な気配がするんですが? そっちの方が怖いんですけど。


 「貴様らか! ギルド内を威圧していたのは!」


 「威圧してたのは俺だが? まず名を名乗れよ」


 「貴様の方が先だろうが! 見て分からんのか!」


 「知らないなー。誰だアンタ?」


 「ギルドマスターを知らんとは、どんなド田舎から来たのだ?」


 「ほう? 成る程。ここは王都のギルドではなく、ド田舎のギルドでしたか。私を知らないとは」


 「ハッ! 貴様等ごと………。こ、これはランク11のシュライア殿……」


 「ほうほう。田舎者でも私の事は知っていたようですね」


 「い、いや……それは、その……」


 「何か話しがズレてるぞ。俺に文句があったんだろ?」


 「そ、そうだ! 貴様、何故ギルド内を威圧した!?」


 「何故も何も、そこに居るバカどもが調子に乗って俺達に喧嘩を売ってきた所為だが?」


 「な!? 貴様等、本当か!?」


 「「「「………」」」」


 「俺達は大森林を抱えるルーデル村から来たが、王都のギルドってのはバカどもが生きていられるんだな?」


 「「「「!?」」」」


 「お前……大森林で狩りが出来るのか。そんな奴に喧嘩を売ったのかお前等!?」


 「アタシ達の事を新人呼ばわりだったからねぇ」


 「<剣の踊り子>が新人とか、面白過ぎる冗談です」


 「「「「剣の踊り子!?」」」」


 「何をやってるんだ………。このバカどもは……」


 「「「「………」」」」


 「私は二つ名が無いから助かるわー」


 「本当になー。ああいうの、俺は要らないや」


 「いえいえ。アルドなら暗殺者殺しとか呼ばれそうですけど?」


 「若しくは本当の死の影とか言われるのかねぇ……」


 「両方ダサくない!?」


 「本当の死の影とは一体……?」


 「ん? 伝わってないのかい? 暗殺組織である<死の影>の人員を皆殺しにしたのは、目の前に居るアルドだよ」


 「は!? 冗談じゃ……ないのか」


 「「「「マジかよ……」」」」


 「あの、手続きが終わりました」


 「お、ありがとう。じゃあ帰ろうか」



 そう言ってさっさとギルドを出た。寄る所も無ければ酒もまだ十分にある、だから宿に帰ってゆっくりしよう。王都には環状の広い道があるので、その道を歩きながら宿に帰った。


 宿の部屋に戻って装備を外し、ナイフと十手とアイテムバッグだけ持って食堂へ行く。大銅貨6枚を支払って夕食を食べる。今日の料理はそれなりに美味しいな。


 食後、だらだらと食堂で話をする。果物のジュースを注文したり、酒飲みの3人がツマミを注文したり、それを2匹に食べられたりしながら過ごした。


 3人ともほろ酔いで良い気分なんだろう、フラフラしながら宿に戻る。……ふーん、ここでは仕掛けてこないか。3人が寝た後に抜け出して調べるとしよう。


 部屋に戻ると3人はまた飲み始めたが、2匹もミードを飲んでいる。もう酒飲みは放っておいて、俺は浄水を飲みながら【空間把握】を使って警戒する。


 3人が幸せに撃沈しても襲ってくる様子が無い。全て浄化した後、小烏丸を持って隠密系の技を使い外に出る。ツーマンセルが2組あったので、片方の後ろに忍び寄った。



 「男1人に女3人、後はよく分からんペット。さっきの奴等で間違い無いな」


 「4人ともアイテムバッグを持ってるとは、奪ってくれと言ってるようなものですぜ」


 「次は向こうが連絡だが……行ったな」


 「今の内に入りますか?」


 「そうだな。女どもは売り飛ばせば良いし、先に味見しても文句は言うまい」



 その言葉の後、即座にゴミどもを始末し【粉砕】して証拠を消す。こっちを監視している奴等が居ないのは分かっている。連絡に行った奴等を追いかけて行くと、貴族街に入って行った。


 俺はそれを追いかけながら、1つの屋敷の中に入っていくのを確認した。夜なので門番は立ってないが、近くに小屋があり兵が居る。そこを抜けて屋敷の裏に回り、侵入場所を探す。


 勝手口があったが開かない。【空間把握】で調べると閂がしてあったので、【念動】で外して侵入する。【念術】は悪用厳禁の技が多いよなぁ。ここからは気合い入れて行こう。



 ▽▽▽▽▽


 0100終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 金貨30枚

 大銀貨35枚

 銀貨15枚

 大銅貨13枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 風鹿の角の十手

 二角の角の戦斧

 二角の革の帽子

 剣熊と銅亀の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 剣熊の革の指貫グローブ

 剣熊の革の剣帯

 剣熊の骨の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 剣熊と銅亀のブーツ

 大型のアイテムバッグ


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