ながれぼしのこどものはじめてのおしごと
きょうはりゅうせいぐん。
ながれぼしのこどもたちにとっては、
これがはじめてのおしごとです。
ほしのがっこうのせんせいは、
せいとたちにおはなしをします。
「きょうはりゅせいぐんです。
みなさんのすばらしいかがやきを。
たくさんのかたにおひろめするひでもあります。
みなさんがおおきくなって、
どのようなおしごとをするかはわかりませんが。
これは、とってもたいせつなことです。
きをひきしめて、しっかりとおこなってください。」
『はいっ!』
ながれぼしのこどもたちは、みんなかがやきにみちています。
「あぁ。しんぱいだな、、」
せいとのなかのひとりに
じしんのない、ながれぼしのこどもがいます。
そのながれぼしのこどもは、
ほかのながれぼしのこどもよりも、
かがやきがほんのすこしだけくらくかんじます。
「やいやい。
おまえのひかりなんて、
よわくてだれにもみえねんじゃねえの?」
つよがりのながれぼしのこどもは、
じしんたっぷりに、じぶんのかがやきをみせつけます。
「そうなのかなあ、、」
じしんのないながれぼしのこどもは
ますますかがやきをうしないます。
じしんのないながれぼしのこどもはかんがえます。
「どうしてぼくはながれぼしに
ならなくてはならないのだろう、、
ぼくなんかが、ながれたって、
どうせ、だれもみてくれないよ。」
じしんのないながれぼしのこどもはかなしくなりました。
「どうしたの?」
ほしのがっこうのせんせいは、
じしんのないながれぼしのこどもによりそいます。
「ぼくのかがやきじゃ、みんなにうもれて、
だれにもみてもらえないし。
それに、ぼくなんかがやらなくても、
ほかのながれぼしたちがやってくれるよ、、」
ほしのがっこうのせんせいは、
じしんのないながれぼしのこどもを
やさしくだきしめます。
「そんなことないわよ?
あなただって、じゅうぶんかがやいているし。
それにね、、
かがやきは、みるかたによって。
いろやかたちが、ちがってみえたりして、
さらにはかがやきかたまでもが、
それぞれにちがってみえるのよ?」
「ほんとうに??
ぼくには、みんなおなじにみえるけれど、、」
「ふふふ。
そうね。でもね。ちがうのよ、
それは、かんせいというものなのだけれどもね。
みてるかたのしんじょうや、じょうたい。
たいけんやけいけん。じかんといったもので、
それぞれに、えたものによって。
おなじものでも、ちがうものにみえるの。
たとえ、あなたがだれかとじぶんをくらべて、
じぶんのそんざいがちっぽくみえてしまったとしても。
あなたにはあなたのいろやかたち。
あなただけのかがやきがちゃんとあるのよ?
だからそれをきちんとひょうげんするの。
わたしはわたしですよって。
そのためのおしごとなの。
だから、うもれることなんてないし。
あなたのかわりなんてだれにもつとまらないわ。
だかれがかならずみてくれている。
わたしだって、あなたのことをみてるわよ?
それにね。
かがやこうと、もがいているかがやきは、
ただかがやいているかがやきよりも。
うんときれいにみえるのよ?
かたちがいびつでも。かがやきがくらくても。
みんなとおなじじゃないことは、
こせいという、すばらしいものなのよ?
あなたはこれからさき。
じぶんのやりかたで。
すごしたじかんやえたけいけんで。
すばらしいかがやきをえるのよ?
それは、だれにもまねできない。
あなただけのいろと、かたちと、かがやきよ?
だからだいじょうぶ。
ちゃんとじしんをもって?
あなたはすばらしいかがやきをもち。
そして、それはあなただけにしか
できないかがやきなのだから。
」
「せんせい、ありがとう。」
じしんのなかったながれぼしのこどもは、
すこしだけあかるくなりました。
「さあ。みなさん。
みなさんのすばらしいかがやきを。
たくさんのかたにひょうげんしましょう!
」
『はーい!!!』
こうして、きょうも。
よぞらには、きれいなほしたちがひかりかがやき。
たくさんのきれいなかがやきは、
はずかしそうに、はやばやとながれていくのでした。
キラキラッ