第27話聖女と魔女、宗教対立
人気者になりたい。
午前中の朝、神殿の一室で虹色の光が差し込んでいた。
不意にヴー、ヴー、ヴヴッと音がした。
部屋の中央の丸い小さいテーブルの空中に青いゴミ箱みたいな物が浮かび上がって消えた。
どうやら郵便ポストだったみたいだ。ポストが消えた後には手紙がテーブルに残されていた。
ロベルトが手紙を手に取ると
『お手紙?誰から〜?』窓際で小鳥に餌をあげていた、もえが振り返って聞いた。
「大司教からミサに招待された」ロベルト
『みさちゃん?みさちゃんは神子園のお友達だよ〜』もえ
「お友達のみさちゃんじゃ無く、教会のミサ=集会の事だよ」ロベルト
「きょーかい?絵本で見たことあるー。行くー』満面の笑顔だ。
(この子の知識は絵本の知識が多いな)とロベルトは思った。
先日のもえの行動が噂になり、天使教の大司教の耳に届いたらしい。
天使教は最近求心力が失速しており信者が減っていた。
ロベルトは嫌な予感しかしないが理由も無しに大司教の招待を断る訳にもいかなかった。
「持って行くか」ロベルトは念の為に大鉈の剣を持って行く事にした。
『持っていくの〜?』もえ
「あぁ、先日のような事が起こったら困るからな〜」ロベルト
『重くないの〜?』もえ
「魔法の力で軽くしてあるんだよ。正確には竜の血の力だけどね」ロベルト
『??りゅう?ラゴンちゃんが空に浮くのと同じ?』もえ
「賢いな」ロベルトは笑いながら、もえの頭をクシャクシャした。
ラゴちゃんは以前もえが温泉の奥の岩石地帯で保護したドラゴンの赤ちゃんだ。
最初はドラゴンだからドラちゃんにしようと思っていたけど仙のお爺さんに反対されてやめたのだった。
もえはその時の事を思い出した。
『名前はドラにするのかい?』仙
『だめ〜?』もえは首を傾げた。
『……』ひかる
『うーん、他の名前がいいねー』仙
『じゃあ、ゴンちゃん』もえが二パッとした。
『それもな〜』仙
『……(ボソッ)』ひかるが何か言ったが2人の耳には入ってこなかった。
『じゃあ、にいなちゃん』もえ
『え?』仙
『神子園のお友達の名前』もえ
『お友達の名前を付けるのはちょっと……』仙は苦笑しながら答えた。
『エターナル・ニーナー・スーパー・ウルトラ・ドラゴン……』ひかるの声は独り言を言っただけになった。
『じゃあ何がいいの?』もえ
「ドラ・ゴン、、ドラゴ、、ラゴンちゃんではどう?』仙
『安易だね!じゃあ、ラゴンちゃんに決まり』もえ
『まぁいいか……』仙
『ライトニング・グリーンドラゴン……』ひかるが呟いた。
ひかるの声は2人には聞こえたのか聞こえなかったのか……。
もえとひかるの珍獣のペットの名前は[ライトニング・グリーンドラゴン、通称ラゴンちゃん]に決定した。
竜の血はドラゴンや水中に居るはずの魚が空中を飛び回る秘密に繋がりそうだ。
ラゴンちゃんはもえとひかるが飼っていたが、冒険に行く前にロベルトに預けておいたのだった。
『ラゴンちゃんはどうしたの〜?』もえが心配そうにに聞いた。
「大丈夫。信頼できる近衛の仲間に預けてきたよ」ロベルト
『そっか〜、良かった』もえ
「この国には連れて来れないからね」ロベルトは何か事情を知ってるみたいだ。
〜天の国の教会にて〜
もえはロベルトに抱えられて教会の前に居た。
真っ白な壁に巨大な色取り取りのクリスタルが上から刺さっている。
クリスタルの1つに巨大な黄金の天使の輪っかが乗っかっている。
『わー!すごいね!』もえが見上げて手を伸ばして感嘆の声をあげた。
「着いた。入るよ」ロベルト
『うん!』もえ
入口の大きな扉が半分空いている。
中からパイプオルガンの音が漏れていた。
天使やトルコ風の服を着た風の民が教会に入って行くのに続いて、もえとロベルトも続いた。
教会の広い部屋の中には左手にパイプオルガン、右手に大きな変わった銀のボウルが3つ。
舞台には司教が説法する演説台、演説台の後ろには背の高い椅子が置かれていた。舞台下手にはには豪華な衣装、上手には大きな金の十字架に巨大な天使の輪っかが斜めに掛けられているモチーフが飾ってあった。演説台のすぐ横、下手には椅子が2つ用意してあり、台の上には鍵付きのゴツゴツした聖書が置かれていた。
現代の教会と造りはとても似ていたが違うのは床に配置された長椅子の他に、部屋の左右の空中にも長椅子が配置されていて立体的でオペラハウスを連想させた。上の席は飛べる天使用らしい。
壁はステンドグラスで様々な色のガラスが嵌め込まれている。
高い天井まで届きそうな程のパイプオルガンの金のパイプがクリスタルの屋根から差し込む光を受けて妖しく輝いていた。
見るからに偉い立場であろう立派な白髭の司教が話し掛けてきた。
「ようこそおいでくださいました。ロベルト様。そして聖女様」大司教はにこやかな笑顔で両手を広げて迎えた。白を基調とした赤と金の長いマフラーみたいなのをしている。五角形の大きい帽子にも贅沢な宝石が散りばめられている。背中の真っ白な羽根は4枚羽みたいだ。
大司教の言葉は天の国語でもえには理解できなかった。
「お招きいただき有難うございます」ロベルトが返事をした。
「これを機にロベルト様も洗礼を受けられてはどうですか?」大司教
「生憎と皇帝陛下の近衛の立場上難しいので遠慮しておきます」ロベルト
「そうですか、それは残念。気が変わって洗礼を受けたい時はどうぞお声掛けして下さい」大司教
「えぇ。お気遣いありがとうございます」ロベルト
ロベルトと大司教がニコニコ会話しているが目が笑っていない。
2人とも心から笑っていないのは、もえにも判った。
もえはロベルトの腕からピョンと飛び降りると教会内を走り回って色々な物を見て、その度に感嘆の声をあげている。
パイプオルガンの前に行くとオルガンを奏でている天使が嬉しそうな顔でもえを見て微笑んだ。
もえが天使が座っている横長の椅子の横に立って鍵盤を押すとファン!とハミングの効いた不思議な音がして天使が少し驚いて、更に嬉しそうな顔をした。
ロベルトと大司教はもえを見て何か話している。
もえが舞台の衣装の所にトテトテと動いて衣装の裾を捲って覗き込んでいる。
十字架のモチーフの方に動いたのでロベルトは話を中断して、もえの傍に移動した。
もえがモチーフに飛び付くとモチーフは固定されておらず倒れそうになったのでロベルトが支えた。
ロベルトはもえの行動を予想していたのでモチーフを支えて倒れなかった。
もえは長椅子のトルコ風の衣装を着た風の民の隣りに座ったりした。
風の民の男もニコニコしていた。
大司教はもえをゴツゴツした骨張った手で抱え挙げて舞台の椅子に座らせた。
もえに何か壊される前に座らせたかったのだろう。
ロベルトも背中に背負った大鉈の剣を舞台の前面に立て掛けて、もえの隣に座った。
ガヤガヤ……。
教会内は満員になった。
「それではそろそろ始めましょう」大司教が演説台に立って呼び掛けた。
『何が始まるのー?』もえは左手で口元を隠してロベルトに近寄って、こしょこしょ話で聞いた。
「まずは歌だな。皆で歌を歌って、それから祈って、司教の説法を聴くのが流れかな」ロベルト
『歌!?もえ歌うの好き!』椅子からピョンと飛び降りるといきなり歌い出した。
「オゥ!?」ロベルト
ボォーエエェ〜、ボォーエエェ〜、ァアラァララア〜ウニャウナ〜。
もえは歌が下手だった。だがそれが可愛い。小さい子が下手なりに一所懸命に歌っている姿は微笑ましい。
声質が良いのも条件だ。[持たざる者の強さ]に聴衆はホッコリした。
「素晴らしい歌を有難う」大司教が笑顔でもえを褒めたが声に若干苛立った感情があった。
ワ〜、パチパチ。ピュ〜ユ!歓声と拍手と口笛が吹かれた。
『ありがとうございました』もえはペコリと頭を下げると椅子に満足気に座った。
ロベルトは呆れた。(あんな下手な歌でどうしてドヤ顔できるんだ?)
「それでは聖歌を皆で歌いましょう」大司教
ガタガタッ。ロベルト達を除く全員が立ち上がってオルガンの伴奏で合唱が始まった。
ララ〜ラ、ララ〜ラ、ウーララ〜。
ララ〜ラ、ララ〜ラ、ウーララ〜。
聖歌の合唱中に扉から真っ白な大きな狼が音も無く静かに入って来た。
余りに静かに且つ気配無く入って来たので誰も静止しなかった。
真っ白な光に包まれた狼は、もえの椅子の後ろに座ると、もえを抱えるように尻尾を回した。
最後は祈りの言葉で締めくくられた。アーメン。
いつの間にか仙とひかる君が長椅子に座っていた。聖歌が教会の外まで聴こえてきて興味本位で入ってきたのだった。ひかる君が1人だけ一番前の席に移動した。隣のお爺さん天使と何か話している。仙は後ろの席で聴いていた。
大司教が袖から宝石が散りばめられた鍵を取り出して、演説台の聖書の鍵穴に差し込んだ。
カチャリを軽い音がした。
もえがトテトテと近寄って
『絵本読むのー?もえも読むー』と大司教に話し掛けた。
もえに注目が集まっているのに少々不満を覚えていた大司教がもえを抱えて椅子の上に座り、もえを膝の上に乗せた。コレで大衆の目は自分に注がれる。(嫌らしい笑みだな)とロベルトとひかるは思った。
もえの前で聖書が厳かに開かれ聖書の朗読が始まった。
内容は開祖様が悪徳税務官を凝らしめた話だったが天の国の言葉が解らないもえにはサッパリ意味が解らなかった。
信者達はウットリ聞き取れている。だけど税務官が悪者にされているのがひかるには不満だった。
ひかるには天の国の言葉が理解出来るのだ。
信者達の一部は心酔しており、大司教の説法が気持ちいいみたいだ。
よっぽど開祖の活躍の話が面白いのだろう。
話が佳境に入り盛り上がっていると、もえが突然、聖書に両手を伸ばした。
バリリ……!次の瞬間、聖書を真っ二つに引き裂いてしまった。
バリ……バリ……静かな教会内に、二度と元には戻らない決定的な音が響いた。
壊れた物は修復しても二度と同じ様には戻らないのだ。
過ぎた時間が戻らないのと同じように。取り返しがつかない。
ロベルトは何が起こったのか理解出来なかった。「きゃあ」と小さく悲鳴があがった。信者達も何が起こったのか理解出来ずに軽いパニックになっていた。
大司教の顔がみるみる間に怒りで歪んだ。2つに割かれた聖書が左手と右手から力無く零れ落ちた。ドサッ。ドサッ。その両手が、もえの首筋にゆっくり向けられた。
(もえが危険だ!)そうロベルトが感じた瞬間にもえの椅子の後ろにいた白い狼が立ち上がり大司教の膝に居るもえに飛び掛かると、もえの胸元の服に噛み付き口でブン!と、もえをロベルトに向かって放り投げた。
ガシッ。ロベルトはもえをキャッチした。白い狼はそのままスゥっと消えてしまった。
ワーーー!!聖書が真っ二つにされたその瞬間、教会内はパニックになった!
「ワー!」「ヒエッ!」「神よ!」「ウオー!」「そんな……聖女さま〜」「ジーザス!」「嘘だ嘘だ……ブツブツ」「神さまー」「不敬だ!」「神よ赦し給え、許し給え」「キャー!」「キャーキャー!」
信者にとって命より重い聖なる書を破壊されて怒りを向ける者、哀願する者、嘘だと信じない者、反応は様々だった。女性の信者の方がもえの命乞いをする傾向にあった。
「ま、魔女だ!」誰かが叫んだ。
「天使教騎士団であえ!」大司教が叫んだ!ガッチャガッチャ。
「ハッ」完全装備の騎士が20名も現れた。大司教は武装した護衛を常に待機させていた。
「子供とは言え死罪は免れんぞ!」大司教が叫んだ。
保護者として仙は目眩を覚えた。受け容れ難い現実は信じたくない。思考が一瞬、考えるのをやめた。
ロベルトは素早く大鉈の剣を引き抜くと、舞台の上でもえを庇う様に立ちはだかり「私は天使教ではない」と世界を敵に回す宣言をした。一人の子供の為に世界の支配者階級である天使教に意を唱えたのだ。
「そんな、、ロベルト様」信者の1人が哀しみの声をあげた。
信者にとって尊敬し、勝手に親近感を持っていたロベルトも同じ天使教であって欲しかった。
子供を庇う気持ちも分かる気がしたが哀しみの方が大きかった。
我に返った仙はもえの傍に駆け付けようとしたがパニックになった群衆で近付けなかった。
「魔ー女!」「魔ー女!」「殺せ!」「魔ー女!」「火焙りだ!」
魔女コールが始まってしまった。
もえは何でこの人達が怒ったり悲しんだりしているのか理解出来なかった。だけど強烈な悪意が向けられている事は子供ながら僅かに感じ取った。その悪意の中で必死になってもえを庇ってくれるロベルトがもっともっと好きになった。もえには他人の悪意よりロベルトの自分への気持ちの方が嬉しかった。
もえはロベルトの脚にしがみ付くと笑った。ロベルトはもえの哀しみと喜びの混ざったこんな表情を見たのは初めてだった。そして、この子は強い娘だなと思った。ロベルトは騎士団と信者達に力強い眼光を向けた。
それを後方から見た仙はキレた。遠目だったが不思議ともえの表情まで見えた。
(何が天使教だ!何が幸せに成れるだ!何が天国に導くだ!幼い子供1人も幸せに出来ず、不幸にする宗教なんてクソ喰らえだ!)仙は心の底から天使教を憎んだ。
仙は無我夢中で懐から勢いよく杖を取り出すと空中に向けて爆発音を響かせた。
ババババン!!魔法の杖だ。
炸裂音に信者達が一瞬だけ静かになり、一斉に仙の居る後方に振り向いた。数多の無感情の目が不気味だった。
仙はヘイトを自分に向けた。片っ端から切ってやろうと刀に手を掛けた。
(日本刀の切れ味の凄さを身を以て味わえ!)と格好良い捨て台詞を吐いて虐殺を開始しようとした瞬間、前方の席に座っていた、ひかるが「カバー破けただけみたいよ」と天の国語で通常の音量で喋った。
その声は偶然、教会内に居た全ての人に言葉が届いた。炸裂音の直後だったからその瞬間だけ静かだった。ひかるの言霊は人々に知性を取り戻させた。
……シーン……
信者の男の1人が徐に床に散らばった聖書を拾い上げると言った。
「ほ、本当だ。聖書は前巻と後巻に別れている!」と男が叫ぶと
「嘘だ!」それを否定する声があがった。
「これを見ろ!どう見ても2つの聖書だろ?」
!?
ワッ!信者達が聖書に群がった。ワイワイ、ガヤガヤ
「なんなの?」後ろの方では女の信者が安堵感に緊張の糸が切れヘトヘトと腰を抜かして座り込んだ。
「こ、これはどうゆう事だ!?」
「あの娘はカバーを剥がしただけで破いていない、やはり聖女なんだ」
「う、嘘だ!嘘だ!信じないぞ!魔女は厄災をもたらす!火焙りにしないと」
「これを見ろ。筆跡も違うぞ!」
「筆跡など書く時の気分次第だろ」
「頑固だな!新しい事実を受け容れろ」
「そっちこそ聖書を疑うな!今迄通りに信じるべきだ。信仰が揺るがない事が大事だ!」
大司教の顔色は真っ青だった。
「これはどうゆう事ですか?」信者の1人が大司教に詰め寄った。
信者達は一斉に大司教に振り返った。
「し、信仰を疑うな!神を疑う者には天罰が下されるぞ」大司教
「そうだ、聖書は唯一無二、絶対だ」
「そうだそうだ」
「しかし、明らかに違う聖書2冊になるぞ!後巻は後から付け足されたのでは無いか?」
「そ、そうだそうだ」
「言い掛かりだ!」
「そっちこそ言い掛かりだ!聖書をよく視ろ!」
「そうだそうだ」
「わ、私も聖書は歴代の司教に代々受け継がれてきた物であるからして……もし誤植で間違っている部分があるなら正さないといけないが……」大司教は中立を保とうとして日和った。
議論がヒートアップするに連れ注目が大司教や信者同士に移った。
ロベルトは大鉈の剣を静かに鞘に収めるともえを抱えて信者達の脇から刺激しないように出口に向かった。
仙は激情に駆られてはいたが頭の一部では冷静だった。
優れたサッカー選手は試合中にどんなに感情を高めても頭の一部では冷静でいる訓練をしている。
俺は戦闘における最強では無いがこの能力はかなりのアドバンテージになるだろう。
子供の頃からずっと努力してきて良かったと心底思った。努力は形を変えて恩恵をもたらす。
仙も静かに刀を鞘に収めるとひかるのもとに行き、脇に抱え出口に向かった。
ロベルトともえ、仙とひかるは静かにその場を去った。
外に出ると眩い太陽の光が4人を照らした。異世界なので光は若干赤い色だったがとても力強く輝いていた。窮地を脱した。
教会内では未だに議論の真っ最中だ。
信者達が初めて聖書の原本に触れ、前巻と後巻の存在を知ってしまった。
一番古くから信仰している爺さん信者が2つの本の内容を思い出しながら見比べて視ると、どうやら後巻の聖書は後から付け足しされているとの結論に達した。
ひかるはじっと一連の様子を観察していて普通に教えただけだったが
ある意味、教会内に居る全ての人を救ったとも言える。
天使教は2つの宗派に別れてしまった。今迄通りの全文を通した新約(旧約)聖書と呼ばれるケットーリコ派と付け足された後巻を否定する前巻だけの旧約(新約)聖書のプロテスターンテ派に分裂してしまった。
新訳と旧約の呼び方はごっちゃになっており、どちらを旧約とするか信者同士でも意見が別れた。
その為、ケットーリコ派とプロテスターンテ派と呼ぶ事で定着した。
後巻には時の権力者が勝手に付け足した物語の文章があった。その中に処女信仰もあった。
ひかるは前巻の聖書にもよく見ると、更に半分に、前巻の2分の1、全体の4部の1にも出来そうな色違いの2つのカバー部分があるのを発見していたがみんなには黙っていた。
実は更に半分に、更に更に半分にとなるのだが、信者達は知らない。
宗教は時の権力者達が信者を支配する為の道具だった。
他国に布教をし、その国の体制を壊し、とって替わって支配する。
「人は神のもと平等だ」とほざき、
「国王や上司の命令は聞かなくていい。ただし、我々は神に近いので我々の言う事は聞きなさい」そう言っているのが天使教の司教達だった。
元々の天使教は持たざる者達の権力者への反発から生まれたのだが、
歴代の支配者が逆に天使教を利用して民を治めるようになった。
その為、歴代支配者が恣意的に捏造した部分も多かった。
聖書には理屈が合わない箇所がいくつかあり、矛盾が生まれた。
その解釈の仕方でまた宗派が別れたりする。
水の国では識字率が高く、その矛盾に疑問を抱いた為に宣教師の言葉を盲目的に信じなかった。
自ら考え、信仰する。水の国の民は祖先や先人達の行動をよく視て学んでいた。
宗教による洗脳を識字能力と思慮によって跳ね返えしたのだった。
〜海洋冒険5日目終了〜
有名人は辛いな。
他人の評価が真逆になったりするし。
平凡が一番かも……。




