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第21話旅立ち、せんにゅう

子供は自由に夢は大きく

数日前から沖には大きな白い(さめ)が停泊している。


僕はひかる。

僕達は明日から1週間の宿泊体験だ。

でも去年2回も同じ宿泊施設だったので正直飽きた。


もえちゃんが、鮫の船に乗ろうとトンデモナイ事を言い出した。

大人の悪い所は守りに入って冒険出来ない所だって誰かが言っていた。

僕は子供だ。決めた!行こう!



私はもえ

私達は明日から1週間の野外活動だ。

でも昨年2回も同じ建物に泊まったから正直飽きた。


沖に停泊している大きな鮫さんの船はロベルトの天の国から来た鮫だ。

絶対あっちの方が楽しいよね。誰か友達を誘って行きたいな。

ひかりちゃんはまだ小さいし、よく転んで怪我するからやめとこう。

何故か大人びているひかる君を誘ってみようかな。



〜翌日、噴水広場にて〜


ガヤガヤ……


多くの家族が子供達を送り出す為に集まっている。

連携された馬車の前で保育士達が出席を取っている。


「それじゃあね。先生の言う事しっかり聞くんだよ」

「はーい」

そんな会話が彼方此方(あちらこちら)で聞こえる。


「◯×君」「はい」「△◻︎ちゃん」「はーい」


(かご)に青色の色鮮やかなインコを連れた人が偶然通り掛かった。


「ひかりちゃん」「はーい」「ひかる君」「ハァーイ」「もえちゃん」「ハァーイ」


エミリ先生「ン?まぁ良いか」返事の声がいつもと違う気がしたがエミリ先生は細かい事には拘らない性格だった。



既に2人の姿は噴水広場から消えていた。


手を繋いで小さい影が2つ駆け抜けて行く。

大人達に混ざって駅馬車を待つ列に並び、そのまま車内へ。

周りの人達は何も気に留めない。


ガラガラガラガラ……


〜倉庫街にて〜


ガラガラガラガラ……


馬車が停まった。子供達はピョン!と飛び降りると作戦会議を始めた。


ザァザ〜ン、ザァザ〜ン

波音が浜辺の奥の埠頭の倉庫街に響いている。

沖にはしっかり目当ての鮫が停泊している。


『ここからどうするの?』ひかる君が聞いた。

『アレ』もえちゃんが指差した先には小さい(たる)が2つあった。


サササッと近付くと、もえが(たる)によじ登りだした。

スカートだから白いパンツが丸見えだ。

下からお尻を押し上げた。むにゅ。

これが大人なら痴漢で捕まるな、、とひかる君は思った。


ひかる君は少しキョロキョロして台になりそうな小さい木のパレットを見付けて足場にして(たる)に入った。


『……』もえ

『……』ひかる

『これでどうするの?』

『大丈夫大丈夫、きっと。シッー誰か来た』


ガヤガヤ……樽の中で姿は見えないが作業員が数名来たみたいだ


「あ、そこのデコレーションの樽をゴミ置場に片付けておいてくれ」

「う〜っす」

「お前達は中の片付けだ」

「スィー!」


グッ!「あれっ?重い」

ツルッ!ゴン!グラ〜「わわ〜」

トン!グラ〜

バシャーン!バシャーン!


ひかる君の入った樽を持ち上げようとして、重くて落として、倒れそうになったのを慌てて直そうとして、もえちゃんが入った樽にぶつかって2つ共海に落としてしまった。


「やっべ」

倉庫の奥から声がした「おーい、どうかしたかー?」

「な、何でもありませーん」

(後でコッソリ海から拾うか)

「こっち手伝ってくれー」

「はーい、今行きまーす!」

(まぁいっか、どうせ捨てる物だったし)


『わわっ何?何?』ひかる

『行けー!出発ー!』もえ


海流は沖に向かって流れている。

どんぶらこ……どんぶらこ……


樽から顔を出して覗いてみた。

プカプカ浮かんだ2つの樽は緩やかに大きな白い鮫に近付いて行く。


『わ〜!』ひかる

『わ〜!』もえ

『凄い凄い!わははは』ひかる

『行けー!きゃはは』もえ


鮫の船まで時間が掛かりそうだったので、もえちゃんに疑問をぶつけてみた。


『ねぇ、何で僕を誘ってくれたの?クラスに他の子も大勢居たよね?』

『ん〜。クラスの子達は大切なお友達だし、何かあった時にお母さんとか悲しんじゃうからねー』

『えぇ〜、、!?』(僕にだって、僕に何かあれば悲しむお爺ちゃんとか、ペットの犬のモモとか居るのに……)


『あ、近付いて来たよ』


ゴン!ゴン!小さな2つの樽が大きな白い鮫の尾ビレに当たった。

そのまま流されて裏側に回り込むと、鮫の裏側に一回り小さな、でも巨大なお魚の船が停泊していた。


魚の目が驚いた顔をしている。


『ここからどうするの?』ひかる君は聞いた。

するともえは大きな魚に話し掛けた『お魚さん、乗せてー』


すると魚はヒレを動かして水流をつくり樽を引き寄せた。バシャ!

ヒレの上に樽を2つ乗せるとビュッと器用に樽2つを体内の船の甲板に投げ込んだ。


ドン!ドン!


『うわ!!』

『キャッ!』


樽から顔を出して覗くと魚の船内の甲板に居た。水夫達がせかせかと働いている。

木の甲板に手摺りに部屋にロープに何か分からないけど色々な道具があった。


『やったー!』

『と〜ちゃくー』


大きな鮫では無く大きな魚のお船になってしまったが、2人の冒険は続く。

海洋(天空)冒険の始まりだ!!

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