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第20話白鮫の来襲

平穏は突如として破られる時もある。

僕はひかる。


今日の神子園は半日保育だ。お昼前に降園する日だ。

家族と街を歩いていると新聞を配っている人が居た。

「ごーがい!ご〜がい!」と叫んでいる。ごがいって何だろう?


お父さんと海辺の土手でお弁当を食べていると、沖から大きなお魚が近付いて来た。



ドドーーーン!!!バリバリバリ!!



轟音と共に大きなお魚が何かにぶつかったみたいだ。空間にヒビが空に向かって入った。


音が反響して小さくなって反響している。

ドーーーン!!

ドーーン!

ドーン


山でヤッホーするみたいなものだ。

だが事態は生易しく無い


ワー!キャー!


『わっ!!』

「な、なんだなんだ??」

「さ、(さめ)だ!巨大な(さめ)が居るぞ!」



人々が沖を指差して口々に喋っている。

お父さんも仲がいい、もえちゃんのお父さんと沖を見て何か喋っている。


横を見ると女の子が目をキラキラさせて大きな鮫を見ている。

もえちゃんだ。


「船みたいだぞ!」

「本当だ!人が乗っている!」

「お前、目が良いな。俺には見えないぞ」

「本当だよ。動いている人影が見えるもの」


『なにあれ?なにあれ?おーきいね〜!見に行こー』もえちゃんが言った。

驚いた顔も可愛い。クリクリしたお目々がキラキラしている。


近くにの船着場に小舟があって大人達が乗り込んで見に行くみたいだ。

『あの舟に乗ったら見に行けるんじゃない?』ひかる

『うん!行こっ!!』もえ

もえとひかるは手を繋いで砂浜を駆け出した。


船着場の手前は野次馬が多くて通るのに苦労した。

大人達の間をグイグイ押して通った。


船着場に着くと舟に乗り込もうとしている人が居た。

知り合いのおじさんだ。『俺も行くぞ!』仙おじさんが言った。

ボートには既に上級貴族と護衛2人が乗っていた。服装で偉そうだなと思った。

そのおじさんの後ろからもえちゃんと僕は揺れる小舟に乗り込んだ。


「では出発します!」船頭

「行け!」貴族

『いけ!』もえ

『いけ!』ひかる


……


船頭が櫂を漕ぎだした。キィ〜キィ〜。陸地から離れて行く。


ザザザ〜!


ザブ〜ン!


「なんで子供が!?」貴族

「??」サトキチ

『わ〜』もえ

『お〜』ひかる

「えぇい、もう良いわ。そのまま行け!」貴族


段々と近付くとその巨大な物体は姿を現した。

大人が(さめ)だと言っていた。

大きくて、白くて、顔が付いていて、兎に角大きい。

全長どのくらいだろう50m以上はありそうだが100mは無さそうに見える。

大きな口、大きな目、大きなエラ、大きな背ビレ、大きな尻尾。

白い肌は上半分と下半分で白の色が微妙に違うみたいだ。上の方がやや灰色だ。

その境目辺りに横に長い空洞があり、手摺てすりが付いていて大柄な人達の姿が見える。



ギョロ!と目玉が動いてこっちを見た。


「ひっ!」サトキチ君が怖がった。


僕は(さめ)が格好良く見えた。

『格好良い!』ひかる君が感想を漏らすとガタガタと大人達が崩れた。


『可愛くない』もえちゃんが不満そうに言うと

ビック!!と(さめ)が驚いて目をウルウルさせた。


もえちゃんは怖い物知らずだな。


ギギギとエラが揚がると階段が出て来たのでもえちゃんがピョンと飛び乗ったので続いた。

ダダダと階段を駆け上がった。

「あ、コラ!」背後から声がしたけど無視して、もえちゃんを追い掛けた。


変わった格好をしている人が沢山働いていた。

トルコ風の服装かな。


大きい白い(さめ)さんの中は広ーい木の床が敷いたてあった。

多分、ウッドデッキってやつだと思う。


見るもの全てが楽しい。

『わーい』

『お〜』

もえちゃんと色んな場所を見た。

手摺(てす)りの形とか、柱の装飾とか、色んな部屋にも入ってみた。

ギリシャ神話の格好をした身体のデカイ人が書類仕事をしていたり、

「キャッ」と言いながらガタイの良いおっさん天使が着替え中だったりした。


隠された部屋でも、もえちゃんの能力なら簡単に見付けてしまう。


その隠し部屋で魔法陣を見付けたんだ。

何かの武器になるらしい。

大きな(さめ)の歯が幾つも置いてあった。

炎みたいな置物にl鮫さめの歯が刺さっているのもあった。

何か嫌な感じがした。


トルコ風の水夫が慌てて部屋から子供達を追い出した。

軍事機密だったようで。

天の国語で「こんな所をキャプテンに見付かったら処刑されるか奴隷にされ兼ねない」と水夫が独り(ごと)を言ったが実は僕は天の国語がちょっと分かるんだよね。祖父に習った。

ヒヤヒヤしたみたいだ。


仙のおじさんも天の国語が出来るみたいで偉そうな人の通訳をしている。

サトキチのお兄ちゃんは辞書を片手にオロオロするばかりだ。



もえちゃんが下に降りる階段の扉を開けて、数段降りるとムワッと汗とウンチの匂いがした。

『くちゃい〜』もえちゃんが鼻を押さえて言った。

『くさっ』ひかる君が思わず叫んだ。

『くちゃいね〜』と言いながら笑っている。

『くさい、くさい、どうするー?』ひかる

『降りてみる』もえ

『え〜』ひかる


ダダダッと水夫が走って来て

「ちょ、ちょっと待ってて、お土産あげるから〜」と子供達に言った。

『うん?』

ダダダッと何処かに消えたかと思ったら直ぐに戻って来た。

両腕には濃い紫色の大きい丸い果物を2つ抱えていた。


「はい、お土産〜」水夫

『あ、ありがと』ひかるが天の国語で返事をした。

『ありがとー』もえ

「この下は入っちゃダメだよー」水夫

『うん!わかったー』ひかる

『……』もえ


その果物はグレープスと言うらしい。

仙のおじさんと合流して小舟に戻った。


『どうしたんだい、それ?』と仙おじさんが聞いてきたので

『すいへーさんに頂戴(ちょうだい)って言ったらくれたの』もえちゃんがニコッとして答えた。

『くれた』ひかる

『よかったね』仙

『うん!』もえ

『うん!』ひかる


お土産も貰ったし、(さめ)の中も楽しかったし今日はグッスリ眠れそうだ。

グレープスは口止め料では、、、?


見てはいけない物も子供は見てしまう。

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