第17話子供だけの通路と秘密の場所
子供はそこを通るの!?
街には大人が知らない子供の秘密の抜け道が無数にlある。
大通りから外れた脇道、更にその脇の小道、壁が一部崩れた箇所や、塀の上の小さい通り道。
手摺りの裏側、大人は屈まないと通れない、子供の身長でしか通れない門。
大人が知らない道は確かに存在する。
大人の身体の大きさでは通れないし、
そもそも狭くて通ろうと思わない。
〜街中にて〜
もえちゃんとひかりちゃんは母親と帰宅中だ。
仲良く、きゃあきゃあ言いながら歩いている。
ひかりちゃんは可愛い。お目めぱっちりしていて、まつ毛が特徴的だ。
眉毛がちょっと太いくて小柄な子だ。学年は1コ下。
神子園の園庭で初めて見た時を思い出す。
柱と柱の間に上下に一本ずつロープが張ってある遊具で
下のロープに乗って、上のロープを頭上で掴んで笑顔で上下にビョンビョン身体を動かしていた。
ペロッと舌を出して口の横を舐めた顔が可愛くて、すぐにお友達になろうと思った。
それから、よく一緒に冒険したりしている。
少し前に白い猫ちゃんを見付けて親に内緒である場所で飼っている。
神子園の横にある公園でお母さん達はお話しに夢中だ。
『ひかりちゃん、猫ちゃん見に行こ』
「うん!」
手を繋いで駆け出した。
神子園から芝生広場を見て右を向くと、柵があるが子供は簡単に通れる。
屈んで越えると、藪の中に子供だけが通れる大きさの穴が空いている。
石畳みがある場所に出た。チョロチョロ流れる水場があり、石で出来たネズミの石像があった。
石像を触ると水平に回る仕組みでひかりちゃんとゴロゴロ回した。キャッキャッ。
建物と建物の間の狭い箇所を通って、レストランの裏口がある場所に出た。
大きな木箱が積んである。レストランの備品だろう。
ミャオ!三毛猫が何処からか現れてピョン!と木箱を登っていく。
ちょうど階段状態になっていて2段登って、壁に移って、壁の上を歩いて行く。
タタタタ、駆け寄って木箱に飛び付いた。
『エイッ』「えい」ガシッ、2人で木箱にしがみ付いたけど登れない。
『うんしょ』ひかりちゃんを下から持ち上げて木箱に乗せた。
わたしはどうしようかな。
ガチャ、レストランの従業員のウェイターが折り畳みの椅子を片手に出て来た。
休憩しようとしているのだろう。「ふ〜、疲れた」ウェイター
木で出来た折り畳み式の椅子を拡げて座ろうとした。
『ちょっとかーして』サッ、ドテッ!「痛っ」
尻餅をついてしまったのを意に介さず、椅子を足場にもえちゃんは木箱に登った。
『よいしょ』二段目も一段目と同じ様にぶら下がっている、ひかりちゃんを下から押し上げた。
「ちょっと持って行かないでよ〜」気の弱そうなウェイターが不満そうに椅子を取りに来た。
『肩貸して〜』ぶら下がっていたもえちゃんがウェイターの肩を蹴って登った。
「あ、痛い〜」
タタタタ、塀の上の細い部分を走って行った。
猫ちゃんにと一緒に屋根を越えたり、ごちゃごちゃした所を潜ったりした。
12畳程の広さの空間に出た。猫ちゃん達が集まって座っている。猫の集会だ。
『とうちゃく〜』
「とーちゃくー」
「おや、いらっしゃい」恒例の老婆が猫の餌をお皿に容れて持って来た。
『こんにちは〜』
「こんちはー」
このお婆ちゃんは以前助け出した白い猫の面倒を見てくれている。
ミャア、ミャオ、にゃー、ギャオ、ミィー、ミャ〜。
猫ちゃん達が鳴いている。
「お手伝いしておくれ」
『うん!』
「うん」
お婆ちゃんから餌のお皿を受け取ると猫ちゃん達の前に置いた。
ミャー、ミャー、カシカシ。
猫ちゃん達をナデナデした。
此処にも木箱があってその上で猫ちゃんが寝ている。
うつ伏せで寝ていて[ゴメン寝]と言う状態だ。
側に寄って見た。
『ふふ』可愛くて嬉しくなる。
「猫ちゃんの寝かた〜」ひかりちゃんが猫ちゃんも真似をして[ゴメン寝]の姿勢をした。
ドキーン!
ひかりちゃんの[ゴメン寝]姿が可愛かった。
「ふふふ、お水もあげてよ」老婆が嬉しそうに言った。
猫ちゃんにお水をあげて、静かに過ごした。
猫達も静かにゆったり過ごしている。
お婆ちゃんに手を振って、来た道を戻った。
木箱の所は帰りはぶら下がって降りるだけだったので簡単だった。
ウェイターのお兄さんは居なくて、ウェイトレスのお姉さんが居て飴をくれた。
公園に戻るとお母さん達はまだお喋りしている。
『ただいま』と言うと少し怪訝な顔をしたけど、
「そうね、そろそろ帰りましょうか」もえ母が言った。
ひかりちゃん母娘と別れて帰宅した。
今日も楽しかった。明日も楽しいといいな。
〜もえちゃんのペット猫ちゃん育成日記2日目終了〜
猫の集会所。




