たまご と たまご で おままごと
ミノル「今日はなんだかとても調子がいいので、別のテーマについても喋りましょう。
雨は全ての人間に対して平等なものでした。あの日までは。雨が忌み嫌われるのは仕方がない部分も当然あります。ふりすぎると洪水が起こりますし、作物も流されますから。そういう側面を鑑みても、最近の雨嫌いは一線を越えたと判断せざるを得ないのです。なぜか。雨と飴の音が似ているというステルスマーケティングによって、雨のイメージアップを図るという戦略がすでに崩壊してきているからです。かつて人々は音のつながりを実際の者のつながりとしてみました。菌と金。雁と狩と借。などです。しかし古代人のマーケティング戦略は現代人には通用しないように、あまくておいしい飴と空から降り注ぐ無数の水の槍を同一視するという戦略も、どうやら通用しないようで、そうした前近代的な経営を続けてきた結果台湾企業に買収される結果となってしまったのでしょう。私たちは失敗しました。しかしこの失敗から何度でも立ち上がることができる、フェニックスです。しかし雨が降っている中フェニックスが飛んでいるのを見たことがありますか?ないです。何故でしょうか?火が消えるというわけではなく、大気の流れが不安定になるからです。フェニックスの熱によって蒸発した雨粒はまた空へと帰ります。すなわち、大気圏に局所的な高気圧と低気圧を生むということ、そしてそれが生み出す竜巻が多くの人の命を奪ったということを政府はひた隠しにし続けてきましたが、私が今ここで断言してもいい。フェニックスは死神だと。私たちを雨から守ってくれるものは何か。フェニックスではない。傘でもないでしょう。傘は強風によってすぐに折られてしまう。レインコートでもないでしょう。レインコートを着た人間は足が見えなくなってしまう。家でもないでしょう。強すぎる雨は流れてしまう。古代ギリシャ神話の神々がノアの大洪水を計画したのも無理はありません。何しろ、人間側には一切対抗策が無いのですから。ノアの箱舟はなぜ、対抗策となりえたのかは神でもわからないでしょう。それほど歴史の文脈から浮き出ているサンジェルマン伯爵的存在なのです。さて、性欲の発散手段を奪われた人間は狂います。いとも簡単に信じられないような残虐な行為を繰り返すのです。彼の怒りはどこまでも天を焦がし、地を凍てつかせました。怒りは熱だと思われがちですが、逆もまたあり得るということもいずれお話しましょう。とにかくここで重要なのが、大神ゼウスが雨、すなわち精液となって好みの女性を妊娠させたという逸話を信じるのに、ノアの箱舟の雨がどこから放たれたかを疑問に思わないのは問題とも言えるし、信心深いとも結論付けられるでしょう。孕むということは罪です。子供が必ず死ぬという運命を子供自身に強制する罪です。生まれて来なければ、不幸にならない。何も間違った理屈ではありません。ですが、孕ませるということと、孕むということは残念ながら男女平等の社会が進んだ今でさえも、完全分業となっています。孕むということが罪ならば、孕ませるということも罪なのか?それは皆さんに考えていただきたい。とにかく私は望まれぬ子でした。顔は化け物のように醜く、体は貧弱。アナログな遺伝子操作の果てに生まれてきた子です。ですが私には誇りがあります。それは生きてきたという誇りでは決してなく、殺されていない、死のうと思えば自分の意思で自分を殺せるという究極の自己意思の発露でしょう。頑迷固陋な自殺アンチには分からないでしょうが、これは逃げとも言えるが、私はこう問いたい。逃げで何が悪い?と。とにかく、孕ませることが大神の使命だった。第三次世界大戦でまた原爆が使われてしまいました。第三次世界大戦により、国名がぐちゃぐちゃになってしまいました。アメリカはマメリカに。インドはリンドに。我が臼本は日本になってしまいました。人々の争いは、とあるペンギンによって治められました。しかしそのペンギンに直接原爆を投げつけた大酒呑みがいました。彼のせいでそのペンギンはショタコンになった。彼の手によってアレクサンドル・ビネガー・ジョーは生まれ、今も国連ドームで生殖に励んでいます。……原爆を見ると必ずこう言う。『過ちは繰り返す。』……と普通の人は言うでしょう。私からすると、過ちは繰り返す程度で終われば幸いなのです。繰り返すだけでなく、増長する。
あなたたちは、あの原爆の後に振った黒い雨の正体をご存知でしょうか?
あれは、放射能ではなく、フェニックスの精液なのです。
そして私たちは、フェニックスの無精卵だった。
黒い雨を浴びた人間は、暖められると化け物が孵る。
ミュータントでも、宇宙人でも、人間でもない、化け物がね。
私の父は、宇宙人によって人間が孕ませられていると結論付けましたが、その意味がやっと分かりました。私たちは最初から卵だった。たまごとたまごがおままごとしているだけだったのです。子供を生んだ気になって、育てた気になって、社会を作った気になって……。ですが違いました。たまごがたまごを複製しているだけであって、それは別に生殖ではなかった。もちろん、アレクサンドル・ビネガー・ジョーの中に眠るキング・マンモスはそれに気が付いていたようですが。だからこそジョーとマンモスは卵が卵を生みだす見せかけの生殖ではなく、自分自身を生殖するという種の枠を超えた試みを行っていたのです。机羊国が異常に時間軸を崇拝していたのも、そのフェニックスによって出産された卵としての私たちを見るという目的もあったのでしょう。エノラスト・ドレイルはまんまと騙されてしまったようですが。」
センチピード「そういうことだったのか……。」
ミノル「結論から言います。父は『黒い雨の子供たち』を根絶やしにしようとしている。」
ミノル「フェニックスの野望を止めるために。」
ミノル「もちろん、今まで行ったことは全て事実です。妄想ではありません。」
センチピード「お前、なぜフェニックスを知っている?そして、何故黙っていた!?」
ミノル「お前が嘘あらすじで言っていただろ?俺がラムネちゃんをレイプしたと。あの後な、菓子折りを持ってクロノダイスに謝りに行ったんだよ。『あんたの娘さんは最っッ高に気持ち良かったぜええぇぇええ!!』って言ったら洗いざらい喋ってくれたよ。」
センチピード「嘘あらすじで無効化したのに、記憶は残っていたというのか!?何者なんだ、貴様っ!?」
ミノル「ただの不細工性欲お化けだよ。俺は。」
センチピード「……。」
ミノル「ミュータントはフェニックスの精液とは全く無関係だ。」
ミノル「だが、今までたやすく異種姦で孕んでいた理由が分かるだろう?俺たちはもともと卵だった。有精卵になるために、なんでも良かったのさ。」
センチピード「菓子折りはあるか?」
ミノル「あるぞ」
センチピード「持って行こうぜ。そのフェニックス、鳥川総理の父親に!!」
閻魔大王「おい、勝手にどこ行くのだ。」
次回ラスボス?戦!!




