走馬灯を見ても無駄だということ
ミノル「ぐごごごっ!!?」
ミノルの口からムカデがあふれ出てくる。
センチピード「おい。俺様抜きで神話を語るのはまだ早いぜ。」
牛山「ミノルにずっと寄生してたのか?」
センチピード「その通りだ。俺はテロリストだ。草の中、火の中、牛の中。」
センチピード「俺はこいつを喰いつくす。そしてお前に処刑される。」
牛山「まさか貴様、狙っているのか……?足数原則の破壊を!」
センチピード「その通り。俺はこいつを乗っ取り、こいつごと処刑される。すると俺は足が100本あるのに処刑されることになる。これは矛盾だ。そうなれば足数原則が破壊され、真に平等な世の中が訪れるというわけだ。」
馬井「狂ってやがるぜ!だがミノルの足は200本だそうだ。どうする?」
センチピード「簡単なことだ。こいつは汗腺オナによって足を198本手に入れたと自称している。しかしだ。こいつがもし女なら……。汗腺オナをいくらしようとも第三の足が198本有ることにはならない!まずだ。こいつは遺伝子異常を抱えている。高齢出産がたたったのか、フィリバスター病以外にも障害を抱えているようだ。そうなった場合、もしこいつの性にかかわる部分の遺伝子が傷ついていたとしたら?」
牛山「ミノルを処刑したいが、こいつを処刑するわけにはいかない、どうすれば!?」
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神の領域にて
ミノル「ここは……?」
神「全く。自分のフィリバスターに夢中で賊の侵入を許すとは。」
神「だからあれほど尻穴に異物を挿入するのはやめろと言っただろう。」
ミノル「申し訳ございません。」
神「垂れ流しになりたくないならもうこれっきりにすることだな。」
神「わしはお前に罰を与えなければならない。神でありながら、神界の事情を人類に赤裸々に語ってしまったからの。しかし。センチピードの男が貴様の足が200も無いことを証明しようとしている。すると足の数が減ると貴様は神ではなくなり、罰を免れることができる。もちろん、牛男の処刑をどうしのぐかまた考えなければならないが。」
ミノル「……。ここはあのムカデ男に任せようと思います。」
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そのころ国連総会にて
ビネガー「というわけで、アリアドネ大統領を融合した僕は無敵なんだよ。もちろん分割による自己出産はまだまだ可能だから。君は僕を倒せない。エノラスト・ドレイルの話をするまでも無いよね。」
キツネキ「…………。」
オクトパス候補「さあビネガー!机羊国とセンチピードを殺せ!」
ビネガー「嫌だ。」
オクトパス候補「何?」
ビネガー「義務と責任の考え方を改める必要があります。私には確かに世界を救うだけの力はあります。力はあるんですがそれを使うかどうかは私の意思に任せるべきです。私は目の前にあのキツネキさんがいるのですから、牛山議員もここに呼んで『愛のフィリバスター』の生公演を見たいところでございます。牛山議員の息子にも会いたい。私の中のナパやキング・マンモスもそれを望んでいる。私の体は私だけのものではありません。私の才能・思想・信条すべては私に吸収された人々の積み重ねの上に立つものであり、それは私が獲得したものかもしれませんが、私がキング・マンモスのダーキニーになることも実際にキング・マンモスの性癖に大地震を起こさせたとある大酒のみのおかげですし、それは自分の生まれ持った運とも言えません。だからこそ、私のことを私が決定することができず、私の中の仲間たちが反対している以上、もう駄目です。ここにミノルくんと牛山議員を呼んでくだされば、考えないこともありません。とにかく私に義務はなく、私の自由意思に任されるべきだとキング・マンモスは言っています。もちろん、アリアドネ大統領も反対していますがね。とにかく。私にそうする義務はない。私は私ではなく、私の意思も信用できないのですから、自己意思を尊重する理由も無いのです。」
オクトパス「……。そうだ!俺を吸収しろ!」
ビネガー「嫌です。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~国連ドームの屋上にて
羊1「おい。ここだけ不自然に穴がふさがれた跡がある。ここから入れるぞ。」
クロノダイス「ここから入れということですか?」
羊2「おい!!何かが炎をまとって堕ちてくるぞ!!」
羊3「なんだって!?くそっ!!よけられねえ!!」
この瞬間。クロノダイスに走馬灯が走る。
生まれた時に天上天下唯我独尊を唱えたこと。
エノラスト・ドレイルが私にラブコールを送って来たこと。
キング・マンモスの子供たちからヒアリングしたこと。
ナパの研究室跡地からデータを盗んだこと。
羊1と羊2の奥さんのレズ不倫を暴いたこと。
国連ドーム潜入を実行して、空の火球を見たこと。
この走馬灯の中から、クロノダイスはレズ不倫を暴く光景を選択する。
時が巻き戻る。
クロノダイス「……。ただのワニではありませんよ。」
羊1「おう、戻ったのか?」
羊2「クロノダイスの『走馬灯』……。ミュータントの異能力の中でも群を抜くだろう。死ぬ瞬間見る、走馬灯から好きな光景を選び、時を巻き戻す!まさに無敵だ!」
羊1「何故死んだ?」
クロノダイス「……。不自然にふさがれた穴には気を付けてください。」
クロノダイス「そして上方を注意しろ、としか言えません。」
羊2「そうか。お、マルタイが出てきたぞ。」
羊1「おい、あれ俺のワイフだぞ!?」
羊2「くっそ許せん!殺してやる!!今日と言う今日は覚悟しろよ!!」
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しばらく経つ。
羊1「くそう!ブランド物のバッグ買わされたぜ!」
羊2「ビンタを喰らわないだけましですよ。」
クロノダイス(さて、また国連ドームに来たわけだが……。鳥川総理のフライアウェイも予備情報があればただのハルマゲドン。恐れる必要はない。あの穴に近づかなければいいだけだ。)
羊1「そういえば穴を見てたら上から落ちてくるんだな。」
羊2「よし、しばらくこの補修個所から離れよう。」
鳥川総理が落下。ドームを突き破り地面に激突、地響きが起きる。
その穴から羊たちは侵入する!!
羊1「おい!バケモノども!この国連ドームは俺たちが乗っ取った!大人しくしろ!」
羊2「ビネガー以外全てここを立ち去るんだ!」
ゲソ皇帝「あの者たち……。逆らうのは得策ではないか。」
マンドラゴラ首相「うむ。ここは退散だ。」
ビネガー「とにかくそこのラム肉たちには興味ないから。」
ビネガー「そしてそこのワニ男は相当な手練とみるね。相当若いのに。」
クロノダイス「残念ですが、あなたには死んでもらいます。」
ビネガー「へえ?でもソウマトウ能力だけじゃ僕は倒せな―――――」
クロノダイスは自らの首をドリルで貫いた。
走馬灯が見える。
自分が生まれるもっと前の星の記憶。
それを走馬灯として見ることで、自分が生まれる前の時間までさかのぼる。
これこそが彼の真骨頂。走馬灯を応用した『スターメモリー』。
ビネガーは倒せなくても、何度でもやり直せる。
クロノダイスは負けることはない。
しかし、残された人たちは時間変化を感知できない。
もちろん、先ほどの鳥川総理に殺された2匹の羊の存在も消えたわけではない。
あくまでパラレルワールドを作っているだけである。
そのことに羊たちは気が付いていなかった。
ビネガーVSクロノダイス。
これが見れる日はいつかくるだろう。
とにかく。クロノダイスはこの時間軸では死んでしまったのだ。
残されたのはビネガーである。
ビネガー「なんだったの、あいつ。」
つづく。




