リアルなやりとり
フウマが青葉にメアドを教えてくれた翌日、携帯にメールを送ってみた。
「オハヨー(o・_・o)ノ。
旧姓:大島です。とりあえずメール送りました。
携帯番号もお知らせしますね。」
すぐにフウマからメールの返信があった。
「おはよぅです ありがとです直メの方が楽かなと思ってね。」
青葉としては本音語ると実は家族の目もあり気が楽ではなかった。
ちょうど運悪く青葉は家に誰もいないことやPTAもないことをいいことにひとりカラオケに行っていたことをメールで返信した。
そんな話題でお互いメールのやり取りをしていると、だんだんと宿泊研修の思い出話に花が咲いていいた。
宿泊学習の帰りのバスで青葉とフウマとその他男子数名とバカ騒ぎをしたことやそんな中「スケベ」だの「エロ」だの罵倒されたことを打ち明けてみた。そのグループの中で女の子は青葉一人だったので仕方がないといえばそこまで。
フウマからのメールで「その攻撃してた側には俺もいたの?」
は?とぼけてくれちゃって何言ってるの?って返信してやろうかと思っていたもののそこは大人の対応返信した。
「はい、主犯格でございます(爆)」
フウマがとてもびっくりしていたようで、
「え~!!マジで(-ω-;」
とうとう青葉は
「もう、エロだのスケベだの言ってくれっちゃったりして!!!
そうそう、私がポニーテールにして学校にきた日に私がすごいがさつな行動していたの覚えてる?」
そのころの初夏の制服が冬服から夏服に変わったあたりちょうど、青葉の髪が肩についてもそのままにしていても校則にひっかかるような長さではなかったが、やっとポニーテール出来るようになったのだ。
フウマは自身の青葉のしてきた髪形が片方しばりであれポニーテールであれ「ツボ」であり照れ隠しであることを詫びた。
(どちらかといえば片方しばりのほうが好みだったらしい)
青葉は南翔中学校に最後に登校した日、慣れた髪型でもあったので、夏休みいっぱいしていた前髪ちょっと残して上に縛って髪型にしてきた。
プールへ行ったときだけはポニーテールにもしていたのだけれど。
フウマには青葉が最後に登校した日の髪型が大変印象が強かったようだ。
青葉が行った先の学校もこれまた校則が厳しくてくじけてそして、翌春、南翔中に来る前の学校にいたいじめっこグループの一人が同じ学校に転校してきた上、3年生に進級してから2週間たってクラス替えとなり同じクラスになったので何度、南翔中に帰りたくなったかわからない。
ただ、青葉にとって楽しみは塾通いだった。
校則の厳しさはなぜか進学先まで続いていたのだが、青葉はどちらも制服に手を出していた。
翌日フウマから「電話かけていい?」と青葉の携帯電話にメールが入った。
25年ぶり声だけの再会でもあり断る理由などない。
もちろん、承諾した。
そして、数分後。
携帯電話にフウマから着信があった。
どれだけ緊張したことだろう。
最初の青葉の第一声は、
「あ、はい、もしもし、どうもお久しぶりです。」
なんて、よそ行きの声。
フウマの第一声は「あれ?大島さんってそんな声してた?」とネットのラジオで聞いた声だった。
青葉は十数年も社会で揉まれていたので、当然、第一声はよそ行きになってしまったのだが、すぐに我に返ってしまった。
お互い昔話や近況を話していたら、軽く2時間くらいは話していた。