第2-3萌
今。電気街にいる。さて、どうしようかな…………………
先ずは、やっぱり………。
誠「近くに劇場があるんだけど、映画見ない?」
菜美「うん♪良いね♪」
笑顔でそう答えた。
うん。女の子は笑っている顔が一番可愛いな。
ただ、純粋に可愛いと思う。
っと、いうわけで、近くの劇場に向かった。
時刻は午前10時30分。
ちょうど面白そうな映画が10時30分に始まろうとしていて、急いで、券を買い、劇場に入っていった。
席は、自由席だったので、見やすいところに座った。
すぐ隣には、菜美がいる。女の子がいる。
正直、映画所じゃない。
心臓がバックン、バックン響いている。菜美にも聴こえてるかもしれないぐらい響いている。
手。すぐ近くには、暖かそうな、柔らかそうな、そんな手が……………。
触れたい。いやらしい意味ではない。デートなんだから手を繋ぎたいと思うのは当然だろう?いかなる場所でも……だ。
スゥ…………
え!?
突然、菜美のキレイな手が俺の手に触れた。
とても暖かく、とても安らぎ、とても心地よく、とても安心する。
何だろう………とても落ち着く。
菜美「手………握ってちゃ、ダメかな??」
上目使いで、少し恥じらいを隠しつつ言った。
菜美ってこんなにも可愛かったんだな。
いや、容姿は当然ながら可愛い。可愛くないなんて言う奴は先ずいない。
けど、性格もこんなにも可愛いところがあるんだな。
誠「良いに、決まってんだろ」
恥じらいを全力で隠しつつそう答えた。
菜美「ありがと♪」
俺の顔、きっと、真っ赤何だろうな。恥ずかしい。
そんな、ギクシャクとした中、劇場の幕は閉じた。
実に辛かった。一時間三十分という上映の長さ。
何が辛かったかは言わない。
時刻午後12時00分
菜美「おもしろかったね♪」
誠「あ、ああ」
内容全く覚えてない…
菜美「映画見終わったら少しお腹が空いてきちゃった」
誠「なら喫茶店にでも入ろっか」
菜美「うん♪」
ほんとに可愛いな……
表情とか仕草とか…
無邪気さとか……
可愛いって何回言ったんだろ……
俺達は喫茶店を探すべく、ゆっくりと歩き始めた。
お、あったあった。
誠「ここなんかどう?」
………アラ?
萌え萌えキュンメイドカフェ♪♪♪
菜美「……………」
菜美さんから氷の視線が…
くっ……
ぜんぜん気持ち良くなんか………ない!
誠「じゃ、なくて」
誠「ここかな?」
…………アラアラ?
彼女に着せ替え自由(メイド服限定)!メイド喫茶♪♪♪
菜美「あんた私に何ヲするきカナ?」
あの…何かスミマセン……
誠「し、仕方ないだろ?メイドさん好きなんだから!」
こうなったら、ひらきなおってやんよ!
菜美「まぁ、良いわ。メイド喫茶に入りましょ」
っと、言いスタスタと入って行った。
え?まじで?男でも勇気いるのに…
でも、腹…減ったしな……
俺も菜美の後に続き決して入る事が出来なかった『理想郷の地』へと踏み入った。
まぁ、さすがに菜美のメイドコスプレは観れないだろうな。
菜美がメイドさんのコスプレなんてイケナイ事をしたら……
俺は………
誠「あの……菜美さん…何でそうなったんすか?」
菜美「え?だって、私のメイド服姿見たかったんでしょ?///」
あの………僕を殺す気ですか!?
殺す気何ですね!!!
菜美「何よ……そんなに、ジロジロ見ないで…///」
あ~~あ、完全にロリ属性に目覚めちゃったよ………
うん…人間、生きてれば良いことあるもんだな。
俺の過去は………
いや、今はそんなことより…
ガシッ
菜美「痛っ!」
俺は菜美の肩を少し強く握り締めた。
誠「一生のお願い、ご主人様って言ってくだブべハッ!」
せ…せめてグーではなくパーでお願いします………菜美さん。
菜美「っで…どうなのよ?」
誠「ん?」
恐らく、菜美の服装を見てどうか答えろ…?
俺は一泊置いてからこう答えた。
誠「全・然似合ってない♪」
パンッ!!
意外とパーも痛いな。
菜美「サイテーー」
菜美(誠の為に勇気を出して着たのに…)
俺達は食事を済ませメイド喫茶を後にした。
誠「確かに、凄く可愛かった。けどね?可愛いと似合うは意味が違うんだ」
菜美(どう違うって言うのよ)
菜美(でも、可愛いって思ってたんだ………)
少し機嫌が直った。ふぅ~良かった良かった。
因みに、萌え萌えじゃんけんは欠かさず行いました。
時刻午後13時00分
菜美「結構、デートらしいことしたから」
メイド喫茶…………らしいか?
菜美「今度は意外な所連れてってよ」
意外なところか………ホテルとか?
うん。言ったら殺される。
次はゲーセンかショッピング考えてたけど。
誠「あそこ……とか」
俺はあるものを指した。
菜美「ホテル?汗かいてたからちょうど良いわね」
え゛!?やっぱりこの子バカ?簡単に男に騙されるぞ!!
結局、俺が『やっぱり止めよ?』っと言ったのにもかかわらず、菜美はスタスタとホテルに向かい入っていった。
マジか…………死んだな、俺。
っとまぁ、俺達はホテルに入ったわけで。
シャ~~~~~…………
ホテルに入り、自分達の室内に入ったと同時に菜美はすぐに、風呂へ駆け出した。
正直、シャワーの音が耳から離れない。
俺はベットに座り……はぁ、疲れた。
でも、今日は本当に楽しかった。
菜美との一日(恐らく一日)デート。
色んな事が分かった。
菜美の性格があんなに可愛かったこと。意外にとっても優しいところ。元気で、明るくて、前向きで…………意外に大胆で……。
護りたい。アニメ見たいにカッコつけたいとか、そういう意味じゃない。ただ、一人の男として護っていきたい。
女の子の悲しい顔を見るのは……………もうゴメンだ。
菜美「お風呂、上がったよ」
誠「ん?おう」
……………ん゛!!!!!
振り向いて菜美の方を見た。
ブハーーーーーー(鼻血ドバドバ)
菜美さん!?何で自分の身体をバスタオルで巻いんの???
そこに、世界の大秘宝。ワンピースでも隠されてるんすか!!
な、なに言ってるんだ、俺は………
菜美(ニヤリ)シュルルルル………………
ぇぇぇぇぇぇええええええええ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!!
ちょ!?何する気!!!!キ、キャャャャャ~~~~!!!!
菜美「ジャーーーーン♪服着てるのでした♪♪♪♪」
…………………………………………………
菜美「アハハハハハハハハ!!!顔真っ赤にになってる~~!!」
あ、良くあるアニメ展開ですか。
前言撤回。こいつ、性格も何も可愛くねぇな!!!!!
少しでも菜美の事を可愛いと思った俺がバカだったよ!!!