第九話 乱入!強敵出現
森での初討伐クエストを終えたアスカたち。
だが謎の男が姿を現しーー !?
森の薄暗い道で、男が両手を腰にあて、にやりと笑う。
「え、えっと……あ、あの、誰ですか!?」アスカが後ずさる。
男は面を揺らし、からかうように顔を傾ける。
「ふふ、僕は九足八鳥シュウスケ。よろしくねー、なーんてね♪」
「……なんだ、この余裕感」ノヴァが眉をひそめる。
「危ないから、変な真似はしないでね」シュウスケはアスカにお兄ちゃんのように肩を叩きながら言う。
ミライは元気よく手を振る。
「わー! お兄ちゃんキャラなの!? 面白そう!」
「うるさいわね……」ノヴァが小声で毒づく。
その瞬間、森の奥から地面が震え、巨大なモンスターが現れる。
【乱入クエスト発生!強敵・岩殻獣】
「うわっ! ちょ、ちょっと待って!?」アスカが叫ぶ。
「……くっ、強敵だ……!」ノヴァが少し焦る。
しかしシュウスケはまったく動じず、ニヤリと笑う。
「おっと、これは僕の出番かな?」
タコ包丁をひょいと振ると、岩殻獣は一瞬でバラバラに砕け散る。
「……えぇっ!? た、タコ包丁で!?」ミライが目を丸くする。
「ふふ、雑魚は手を抜くに限るんだ。危ないから気をつけなよ」シュウスケはいたずらっぽく云う。
「……なんでこんなに強いんだよぉ……」アスカが頭を抱える。
「まったく、油断しないでよね。……でも、頼れるのは確かね」ノヴァも少しだけ感心。
シュウスケはタコ包丁を腰に戻し、両手を広げて軽くジャンプ。
「さあ、冒険はまだまだこれからだよー。楽しんでいこう!」
「あれ、私たちと戦うんじゃなかったの!?」
三人は驚きと笑いと緊張で混乱しつつも、九足八鳥シュウスケのインパクトに圧倒された。
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