第三十一話 アストラル城、到着
・才塚アスカ♀【スキル】メイク
高校二年生。学校の旧コンピュータ室から電脳世界にログイン。想像を創造する力、「メイク」を付与される。
・ノヴァ♀【スキル】???
電脳世界のサポートAI。自らアキコと同年代の見た目に設定しており、冷静沈着で的確な助言をする。
・火野ミライ♀【スキル】ブレイズ
高校二年生。アキコと同じく電脳世界にログインしているプレイヤー。火を扱う「ブレイズ」のスキルを持つ。気持ちが真っ直ぐで情熱的。
・九足八鳥シュウスケ♂【スキル】???
ひょうひょうとした立ち回りをし、何故かアスカたちと行動を共にしている。八部鬼衆の一人、紅蓮カナメと面識があるようだが……?
・クレア・ナイトフォール♀【スキル】シャドウ
気高き女騎士。冷静で無駄のない戦いぶり。ギルド依頼で単独行動していたがアスカたちに合流。影を具現化し、攻撃するシャドウのスキルを持つ。
・キョウシロウ¿【スキル】???
本名、清代。聞き間違えられ、キョウシロウと呼ばれている。アスカの能力に一早く目を付け、遠隔で接触し、支援している謎の存在。裏の思惑がまだ読めない。
街を出て、チームは城へ向かう。
「アストラル城……思ったより大きいな」アスカが目を見開く。
城は石造りの塔が幾つも連なり、遠くからでも白く輝いて見える。
「守るべき対象を確認するわ」ノヴァが目を細める。
「任せて! 私が前衛で敵を迎え撃つ!」ミライが炎を纏う。
クレアは微笑みながら、静かに隊列を整える。
「ここでは焦らずに、確実に守ること。無駄な攻撃はしない」
シュウスケは壁際から影のように見守り、軽く手を振る。
「ふふ、弟子ちゃんたち、緊張してるかな? でも、僕は後ろで見守ってあげる♪」
城門前に到着すると、城の守衛長が出迎えた。
「おお、冒険者の皆さんか!今回の護衛を頼むぞ」
アスカはスコップを握り、深呼吸する。
(この武器と仲間たちで……絶対守る!)
その時、城の塔上で黒い影が動く。
「……敵か、それともただの鳥か?」ノヴァが警戒する。
空気が張り詰め、城門前に一瞬の静寂。
アストラル城篇、護衛任務――ここから本格的に始まる。