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第三十話 護衛任務の前準備
白い石畳の街を歩くアスカたち。
「城の護衛って、どんな敵が出るんだろう……」アスカは少し不安げに呟く。
「想定できるのは盗賊や魔物、場合によっては八部鬼衆の手先もあり得る」ノヴァが鋭く答える。
「なら、しっかり準備しないと!」ミライが炎の玉を手に練習を始める。
クレアは静かに距離を取りつつ、アスカとシュウスケの動きを観察。
「スコップの振り方、少し腕を引きすぎてるわ。もっと体全体で振ると、威力が上がる」
アスカは頷きながら、スコップを振り返す。
シュウスケは相変わらず影のように壁際でニヤリと笑う。
「ふふ、弟子ちゃんたち、楽しそうじゃないか。」
アスカは小さく舌を出して笑う。
(本当にこの人、からかうの好きだな……でも、頼もしい)
クレアも微笑む。
「よし、このチームなら任務は問題なくこなせるでしょう」
こうして、街での訓練と準備を経て、チームは城護衛任務――アストラル城篇――へと進む。