第二十六話 影の巨体との死闘
坑道奥に立ちはだかる、黒い霧のような巨大な影。
目は赤く光り、全身から漆黒のオーラが漂う。
「……これが、影のボス……シャドウ・ザ・リッパー本体…!!」アスカが息をのむ。
クレア・ナイトフォールは剣を構え、冷静に指示を出す。
「アスカ、中央を守るの。ミライは側面から炎で挟み込んで!」
「了解!」アスカはスコップを握り、地面を叩きつけて衝撃波を飛ばす。
「〝地面衝撃〟ッ!!」
影の巨体は手を振り、坑道を揺らす。
「うわっ、避けて!」ミライの炎が弾かれ、煙が立ち込める。
シュウスケは影の端からからかうように囁く。
「ふふ、弟子ちゃんたち、よく踏ん張ってるじゃないか♪」
一瞬の隙をついて、アスカはスコップで影の足元を攻撃。
衝撃が走り、影がよろめく。
クレアは瞬時に間合いを詰め、剣で側面を切り裂く。
ミライも炎の竜巻を巻き起こし、影を縛りつける。
「ここで私の炎、見せてあげる!」ミライの声が坑道に響く。
影は怒りのように黒い霧を広げるが、三人の連携は乱れない。
アスカのスコップが光を放ち、地面ごと影を裂く。
「やった……! 効いてる!」アスカの瞳が輝く。
シュウスケは影から手を伸ばし、挑発的に笑う。
「ふふ、面白くなってきたじゃないか」
その言葉に、アスカたちは自然と闘志を燃やす。
最後の一撃――
アスカのスコップが影の心臓部を直撃。
クレアの剣とミライの炎が同時に炸裂する。
――ドガァァンッ!
影は巨大な黒煙となって消え、坑道には静寂が戻った。
「……勝った……」アスカがへたり込み、スコップを握りしめる。
「やるじゃない」クレアが微笑む。
「ふふ、弟子ちゃんたち、なかなかやるねい」シュウスケもからかうように言う。
坑道の奥には、赤い光を放つ扉だけが静かに光を灯していた。
「……次は、この扉の先ね」クレアが言い、アスカは胸を高鳴らせる。
「うん! 進もう!」
――月影の廃坑、影の巨体シャドウ・ザ・リッパーを撃破し、アスカたちの冒険はさらに深まった。