第二十話 奥探索
坑道の赤い炎の余韻を背に、アスカ、ミライ、クレア、シュウスケ、ノヴァは慎重に足を進める。
「……やっぱり、ただの廃坑じゃない……」アスカがスコップを握り直す。
「油断は禁物よ」ノヴァが冷静に警告する。
影の中で、クレアはアスカのすぐ横に立ち、静かに周囲を見渡す。
「廃坑の奥には、まだ影のモンスターが潜んでいる……準備して」
ミライは炎を手に構え、アスカもスコップを高く掲げる。
シュウスケは影からからかうように、「ふふ、面白くなってきたぞ〜♪」と微笑む。
坑道の奥から、低く唸る影の気配。
暗がりの中、黒くうごめく怪しい影が姿を現す――影のモンスターだ。
アスカはスコップを握り直し、ミライとクレアは互いの動きを確認。
「ここは私たちに任せて、後ろは守って」クレアが指示を出す。
「了解!」アスカが頷き、ミライも炎をまとい身構える。
影モンスターはすばやく動き、坑道の壁に沿って跳ね回る。
クレアは影のように滑るように移動し、先回りして攻撃を誘導。
ミライは炎の玉を放ち、アキコはスコップで連携して斬撃を重ねる。
シュウスケは冷やかしつつも、要所で攻撃を補助する。
連携がうまく決まり、影モンスターは呻き声をあげながら後退する。
「……やった、効いてる!」アスカが目を輝かせる。
「ふふ、さすがだね、スコップ勇者」シュウスケが笑う。
クレアは微笑みながら、静かに戦況を見守る。
坑道に静寂が戻る中、赤い炎の残り香と影の余韻が漂う。
アスカは胸を高鳴らせ、次の探索への決意を固める――。