6 いつまでも、お友達でいてね。
いつまでも、お友達でいてね。
「くままる! こっちにきて一緒に遊びましょう!」とにこにこしながら、両手を大きく広げて、みぞれは言いました。
「うん。わかった!」とくままるは言って、みぞれのところに行きました。(みぞれはやってきたくままるをそのまま捕まえて投げました。地面はふかふかしていたので痛くなかったのですけど、くままるは怒りました)
そんな風にくままると一緒に遊んでいたら、いつのまにか、作りものの森の中は、だんだんと暗くなり始めていました。
見上げてみると、空にはきらきらと美しく輝いている星たちとそして、黄色い三日月がありました。
「もう、遅い時間ですね。お家に帰りましょう。くままる。お母さんが心配します」とみぞれは言いました。
「うん。『一緒に』帰ろう」とくままるは言いました。
それから二人はぎゅっと手をつなぎました。
おはよう。みぞれ。
みぞれが朝、太陽の光の中の差し込んでいる、自分のベットの上で起きると、まくらの横のところに赤いりぼんでまかれた、『お誕生日おめでとう。みぞれ』とメッセージの書かれている、大きなプレゼントの袋がありました。それをあけると中には『小さな子くまのぬいぐるみ』がはいっていました。
みぞれはその小さな子くまのぬいぐるみに、『くままる』という名前をつけました。
「お母さん! ありがとう!!」
とみぞれはばたばたと小さな子くまのぬいぐるみを抱えながら家の中を走って、お母さんのところに行きました。
それから、みぞれとくままるはいつも一緒にいて、とても仲のいいお友達になりました。
「くままる。いつも一緒にいてね」
「うん。いいよ」
くまくまくま。 終わり