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創世のEve  作者: Un.K.n0̸wn___
第1章 不穏な空気
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Ep.4 暴走

神は人間を作り出した。だから人と神は姿が似ているのだ。本当にそうか?人間が神を作ったから、人と姿が似ているのではないか?イエス・キリストは本当に神になれたのだろうか。十字架に吊るされて、息絶えるまで... 紀元の始まりはイエス・キリストが神になった日...か。


リン「アホくさ...無駄死にもいいとこだ。」


Eve「リン様は神を信じていないのですね。」


リン「Eve...?俺は、実際に目で見たもの以外は信じれないんだ〜」


ーーーそれに、化学が人類の誕生を導き出している。だからこそ疑問なんだ...何のために人間は神と言う、空想の存在を作り出し。何のために崇めるのだろうか。 いや、やめよう...想像すると笑えてくる...グヘヘ...


Eve「リン様...? ここでは構いませんが、人がいる所では、控えた方がよろしいかと...」


リン「なんで? だって神に南無南無してるやつなんてどうせ...」


Eve「いけません...それ以上は色々問題があります。SNSで拡散され、炎上。社会的に排除されます。」


リン「それはちょっと怖いな...控えるよ。グヘヘ」


Eve「リン様...」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーEveのやつ。ゆっくりだけど、確実に学習している。知識だけではない。昨日は、長めの説教くらったし...親かよ... 親...? 俺の親...て誰なんだろ...


サクヤ「おはよ!リン!」


リン「おはよっ... ...! ございます...」


ーーーなんだ...今一瞬何かを感じた... あぁ...殺気だ...ビュンビュンきてます...!ビュンビュン!


サクヤ「あれ?約束...忘れた?」


リン「忘れて...ない!っす...」


ーーーサクヤ先輩...もうわざとだろ... 四方八方から色んな物が飛んできそ... 拳とか... そうだなぁ...レンのおかげで最近早く来れてるし、時間がある。


リン「サクヤ先輩、連絡先交換しましょう。」


Eve「リン、て意外と積極的なんだね...!いいよ?」


ーーーサクヤ先輩のファン...いや、リア恋ニキ達は多い。この距離感で話すのは、色々問題がある... ただでさえ、同じ枠がもう1人いるのだから... なるべく会話は、避けたい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


昼はいつも屋上にいる。ミルクパンにいちごミルク。このセットが1番美味い。異論は認めん。


ーーーはぁ...今日は呑気に食べれそうもない... あからさまに男が多いと思ってたけど... こうなるのか...


リア恋ニキA「キリサメさんとはどういう関係なんだ!?あぁん!??」


ーーーはぁ...やっぱりこうなったか... レンのギャラリーと違って、直接近づいてくるとか... 男という生き物は... えぇと、俺の襟を掴んでるやつを含めて3人か...


Eveは俺に何かあればすぐに戦闘態勢に入る。だが、熱血ニキを殺そうとしてから、ここの生徒は対象外にしていた。まぁ、ボコボコにしてしまえば問題ない。


ーーーけれどなるべく穏便に済ませたいんだよな...学校生活に支障がでる。もう、支障だらけだけど...


リン「ただの友達ですよ。」


リア恋ニキB「はぁ!?俺でも話しかけれねぇのによぉ!?」


ーーーえ?なんか、逆効果じゃないか?これ。なら...


リン「友達と言っても、よっ友ですよ。自分から話しかけることなんて無いので、安心して...」


リア恋ニキA「キリサメさん...から...しか... てめぇぇえ!!!」


ーーーあれぇ...すごい殺気... 殴られてもいいんだけど... その必要は無いみたいだ。 階段を登ってきている人がいる。歩き方、来る時間。心当たりしかない。


レン「男3人が寄って集ってリンくんに乱暴を働こうとしている。これは...見過ごせないね...」


ーーーはい来ました〜 クソイケメンの登場です。コイツのことだ... 上手く説得を...


※10秒後...リア恋ニキはその場で倒れ込んでいた。


レン「こんなものでいいかな。大丈夫だったかい?リンくん。」


リン「お、おう。あざます。」


ーーーこのイケメン...暴力で片付けやがった... まさか脳筋キャラだったのか...!? 気づかなかったけど、なかなかいい筋肉だな... 鍛えてるのか。


リン「お前大丈夫なのか?これ...監視カメラにバッチリ移ってるけど...」


レン「本当だ...つい感情的になってしまったよ。だけど...友達が傷つけられるのは見たくなかったからね...」


ーーー友達になったつもりは、ないんだが... てかコイツ...良い奴なんだな。正義感が強い。俺よりヒーロー気質かもな...


リン「レン、話してやるよ。お前の言ってる無名のヒーローの話。」


レン「どうして...急に...」


リン「なんだかなぁ...隠すのがめんどくさくなったわ。」


ーーー隠したところでいずれコイツにはバレる。もうバレてるけど。どうせバレてるのなら、いっその事全部話しちゃうか。


俺は全てを話した。自分の持つ脳力を...


レン「人間が本来使える脳の限界を超えて...か。少し信じがたいな。でも、そんな力...どこで?」


リン「さぁな。興味無い。」


予鈴が鳴った。授業が始まる。話は終わっていないが、レンとは隣の席だ。


リン「続きは後でな。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


レン「気になったこと言ってもいいかい?」


リン「どうぞぉ...」


レン「リンくんはどうして授業を受けているのかな?」


リン「学生の本分は勉学だろ?そんなこともわからないのか...て言いたいところだけど。お前が聞きたいことはわかる。「その力があれば勉強する必要なくね?」「有名高校入り放題じゃん!」だろ?」


レン「人の心も読めるんだね...」


リン「残念ながら...そんなことはできませーん。」


ーーー別に将来どうなりたいとか興味ないしなぁ。  ...? 何か聞こえる...

ノイズ...? だいぶ大きいが... 誰も気づいていない。 この間隔...モールス信号みたいだ... 残念だが、モールス信号の知識はない。


教師「デデデハ、 コ、コココデ、 コココココ...」


ーーー様子が変だ... 何かに抗っているように見える... ハッキング...? 誰が?どこで? なんのために...


クラスの生徒達がざわつき始めた。ロボットの様子を見て笑う者。不審に思う者。当然の反応だった。


レン「リンくん...嫌な予感がするんだ。なにか...なにかが...」


リン「それは見ればわかるだろ...」


ーーー...! 標的はレンか!? だけど、ヒューマノイドはレンを見ていない。 他の生徒がどうなっても別に関係ない。けど、レンは良い奴っぽいんだよな... なんというか、罪悪感が残りそう... 、てことでコイツだけでも。


リン「レンここからで...」


 悲鳴が響き渡った。女子生徒1名の目にチョークが突き刺さっている。多量の血が水溜まりのように床に拡がっていた。


ーーー遅かったか...1人死んだ。でも、これで全員廊下に飛び出すだろ... あぁ...それは想定外... 扉にロックがかかったみたいだ...


リン「Eve...扉を解除してくれ。それと...」


Eve「了解。」


扉が開き、一斉に外に生徒が流れ出した。


ーーーさてと...これで誰もいなくなった。...おい。なんでお前は残ってるんだ...


レン「リンくん...!僕も戦うよ。」


リン「バカかお前は...相手は人の皮を被ったロボットだぞ?人間じゃない。」


レン「分かっているよ...けれど、今回の件は、父が絡んでいる気がするんだ。僕にも責任があるよ。」


ーーー父の責任は自分の責任、てか。別にお前は何もしてないだろ... 理解できないな。


リン「わかった... けど、邪魔されると困る。今回は見学だ。」


レン「邪魔か...初めて言われたよ... 嬉しいね!」


ーーーなんだコイツは... 本当によくわからん!


リン「さて、どうしたものか。」


ーーー脳力...解放... ロボットとはいえ、構造は人間の体に寄せて作られている。狙うは関節だけど... 感情がなければ痛みもない。プログラムに従って動く人形だ。


 ヒューマノイドは躊躇なく襲ってくる。その場にある椅子や机は武器になるのだ。だがリンはこれを全て交わす。


リン「当たらなければどうという事はない!だな!」


レン「リンくん!これを!」


リン「バール?こんなものでどうし...」


ーーーいや待て、このロボットはただのロボットじゃない。教育用の為、危険を最小限に考え制作されている。体が従来と同じ金属製であれば、生徒を殺すために物を使うはずが無い。人工筋肉であればバールがよく通る。人工血液であれば、出血多量で機能が停止するはずだ。 つまり...


リン「ヤクザ狩りと変わらない!見せてもらおうか!人間に近いロボットの性能とやらを!!!」


 人の形をしたロボットはチョークを投げてきた。


ーーープロ野球選手顔負けのフォームだ。100点!さすがだ、狙いは目か。真っ直ぐ飛んでくる...確実に当たる。 まぁ、避けるんだけど。 椅子に机にチョーク! 次は何を使うんだ! もっと見せてくれ! あぁぁ...久々の感覚だぁぁ。 初めてのヤクザ狩りを思い出すなぁぁ。


レン「リンくん...もしかして、遊んでないかい...?」


リン「ギクッ...! そそそっ!そんな事ないですよ! 相手の考えが読めないんです! 危ないから、そこですみっこぐらししてなさい!」

   

ーーー考えが読めないのは一応事実ね。ヤクザ相手の時がそうだったように、目の動きで相手が次に何をしてくるのか大体分かる。 けどコイツは一切動かない。ただ敵である俺を見続けている。何がどこにあるのか分かっているみたいだ。神の視点というやつか。 ロボットの頭の中、てどうなってるんだろう! おもしろい! だからこそ...残念だ。お前を破壊しなきゃいけないなんて。 リン行きまーす!


 相手の攻撃を交わし、リンに一番近い腕をバールで叩き折る。つぎに喉仏にL字の先端を突き刺し、体重を掛けて背負い投げ。倒れたら間髪入れず、生きている部位を蜂の巣に。


リン「こんなものだろ。」


レン「リンくんの戦闘...初めて見たけど。確かに僕が介入したら邪魔になりそうだね。」


リン「うん!すっげぇ邪魔!お前のギャラリーでできた肉壁を越えるのと同じくらい!」


ーーーさてと、ここからだな。悲鳴は聞こえ続けてる。場所は...ひどいな...学校中だ。 レンはここに居て正解だったかもな。 インカムは...うわっ最悪...真っ青だ。人工血液まみれじゃん。


リン「レン借りるぞぉぉ。」


レン「僕の服をハンカチ代わりに...こういう扱いを受けるのは悪いものじゃないね!」


ーーーストーカーから変態に昇格おめでとう。インカム壊れてないよな...防水ではあるけど。


リン「Eve。起きてるか?」


Eve「はいここに。」


リン「着いたか?」


Eve「リン様が戦闘される前から既に到着しています。」


リン「おい、言えよ。」


Eve「申し訳ありません。ですがとても楽しんでいられたご様子で邪魔しては悪いかと。」


ーーーありがた迷惑だ。けどこれは俺が悪いな。


レン「リンくん。気にはしていたのだけど、イヴはハッカーかい?扉を開けたのはその人なんだよね。」


リン「別に話してもいいけど、今でいいのか?」


レン「すまない。それどころではないよね。」


ーーーほんとにコイツは落ち着いてるな。死人を見るのも初めてじゃないし。正義感も強い。おまけにツラもいいときた。優良物件だな。別に性的な意味ではないぞ?


リン「Eve。状況を教えてくれ。」


Eve「現在学校内にいる機械達が暴走し、無差別に生徒を殺害している状況です。全ての自動ドアのロックを確認。こちらはリン様のいる教室と同時期に解除済みです。」


リン「どうりで四方八方から悲鳴が聞こえるわけか。俺の指示も無しに、よくやった。」


Eve「ありがとうございます。敵対勢力と考えられる人間も複数人確認しました。全滅するのも時間の問題かと。ご命令があれば戦闘を開始し、目標を殲滅いたします。」


リン「警察の動きは?」


Eve「動きは確認できませんでした。地域一帯に電波障害を確認。連絡は困難かと。」


リン「まったく...税金泥棒だな。よし、迷彩解除。殲滅しろ。被害は最小限だ。」


Eve「了解。 光学迷彩解除。 戦闘モード起動。 システム全て正常。 リン様。戦闘用スーツはこちらに。」


 ケースが窓を突き破り、足元に到着した。


レン「なに...これ...モビ○スーツ...なのかな?」


リン「お前にはこれがガ○ダムに見えるのか?」


ーーーレンも空いた口が塞がらない、て様子だな。ここまで来るとSFの世界だ。まさかコイツを使う日が来るなんてな。まだ試作機だけど性能は並の兵器を凌駕する。胴体中心にコックピットがあるから、有人機ではあるんだが、Eveに操作権限を託している。今は無人機だ。


レン「リンくん。僕は今から放送室に行って、生きてる生存者を一箇所に集めるよ。」


リン「そうか。Eveに連れて行ってもらえ。」


レン「ありがとう。リンくんはどうするのかな。」


リン「決まってるだろ? 物は届いた。ここからは、ヒーローに任せよう。」

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