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祖母の畑
祖母は東側の土地を借りて畑をしていた。
美雨はそのお手伝いをするのも好きだし、土いじりも好きだし、畑の南側にある林も好きだった。
全部が大好きな空間だった。
祖母はいろんな野菜を育てていて、とても上手だった。
春になると苺を収穫するのも美雨は楽しみにしていた。
牛乳をかけて苺牛乳にしてよくコウと食べていた。
ある日、美雨が友達の家に泊まりに行くと言うと、祖母はフライパンでネギを炒めて、味噌を和え、フライパン片手に美雨の所に来て、箸で美雨に口に入れてくれた。
「美味しいでしょ?」とおばあちゃんが言う。
「うん!!」と美雨は言った。
美雨は急に寂しくなり、友達の家に行きたくなくなってしまった。