表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雪にソーダ水  作者: ルカ
2/11

コウとの夏

美雨はとても弟のコウと仲が良かった。


コウもまた美雨を慕っていて、幼稚園で淋しくなると、泣いて先生に頼んで美雨の組に行かせてもらい、隣に座って保育時間を過ごしたりしたこともあった。


運動が得意な美雨は、鬼ごっこでコウがずっと鬼になって可哀想になると、鬼を代わってあげたりもした。


夏休みの学校のプールが開放されると、いつの間にか準備してあるプール鞄を持ち、2人で午前中いっぱい泳いだ。

セミがミンミン鳴き、プールの疲れと、だれるような暑さの中帰って来ると、キッチンに準備してあるお昼ご飯を2人で食べ、クーラーで部屋をガンガンに冷やし、お昼の心霊番組を毛布をかぶりながら2人でガタガタ震えながら見て、その後お昼寝するのだ。


家族でどこかに旅行に行っても、キャンプに行っても、美雨が思い出す夏休みの思い出は、なぜかコウと2人の時間なのだ。


美雨はコウが可愛くてたまらなかった。


美雨の真似をして、坊主頭にワンピースのコウ。


美雨と同じ習い事をしたくて、習字を習い始めたが、行きたくなくて林に習字道具を投げ捨てて遊びに行くコウ。


やんちゃだけど、美雨にはやんちゃじゃないのが、また可愛いのだ。


美雨はこの夏の思い出に、これから先ずっと支えられて生きていくのだろう。

絶対に大人になっても忘れたくない。

忘れないでいようと誓った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ