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第2話 始まり②

異能/魔法の話に加えて、実際に経済や統治、思想などの話も学べる内容となっておりますので、どうぞお楽しみください!!!

「次官、失礼します。」

ノックと共に声が聞こえる。自分の部下である債務管理局長の声だ。

若くして財務省の次官であるヘック・バンディは目を通していた書類から、扉の方に目を向けて回答する。


「ああ、入れ。」

「感染症の蔓延による特に観光業の落ち込みから、外貨獲得量が例年の2%以下の水準になっており、海外直接投資の量も激減しているため、外貨準備高が2四半期連続で落ち込んでいます。このままでは来月末に行われる国際通貨基金の4条協議で目立つ指摘を行われる可能性があります。特にドル化のリスクとして彼らがよく言っていたことですから・・」


「この特殊な状況での影響を指摘されても困るという点を強調しつつ、我々は感染症蔓延の前から外国の公的機関が発行する債権を大量に購入している点について触れておけ。特にアメリカと日本の債権は昨会計年度の合計で350million USDを購入しているため、外貨準備高のみが我々のドル化に対するリスクヘッジではないことを説明できる様にしろ。」


「はい・・」


心の中でチッという舌打をしながら、汗を流している局長に苛立たしげに伝える。

自分より年上であるにも関わらず、それくらいの事が考えられないのか。


「それはしょうがないわ、内戦でインテリも教師も虐殺されたのだから、そもそもロジックや経済を体系的に学ぶ事ができなかったのよ。検事や裁判官だって、中堅以降は酷いものよ。」


「内務省が各県に派遣している知事もだな。汚職の時だけ妙に頭が回るが、それ以外は全くいかん。」


法務省の女性次官であるチャン・マリンと、内務・自治省次官であるサック・セタが、昼食をバンディと共にしていた。


「悩みのタネはどこも同じだねえ・・僕ら防衛省なんか、実力より内戦の経験がモノを言う世界だから、もっと酷かったりするよ」

防衛省の次官、ヒン・ラタが肩を竦めながら言った。


彼ら4人は独裁者と言われる現首相の息子と、インターナショナルスクールの同級生であり、現首相の息子が首相となる際に、次世代の大臣となると囁かれていた若手の出世頭のグループであった。

彼らは国を統治するはずのポジションであったが、自分と同じ立場の省庁の次官として、内戦を生き抜いた高齢の層もおり事務次官というポストが複数ある状況であった。若手と高齢者の次官の間には深い対立があり、こうした愚痴はしばしば話されていた。ただし、聞かれる分にも行かない内容であるため、英語で話されていた。若手次官グループはインターナショナルスクールで学び、またその全てが欧米のトップスクールで学んでいたため、英語も堪能であった。


「さあ、仕事の話は、とりあえず置いておいて、今日は国立博物館に旧友に会いに行こうじゃないか」

バンディは仕切り直す様に言った。


「マルセね。博物館長になったなんて、すごいわ。」

最近、博物館長に就任したマルセと特に仲の良かったマリンが嬉しそうに言った。


4人は省庁街にあるよく使うカフェを後にして、国立博物館に向かった。


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