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3:猫耳少女は不愛想(かわいい)

 



 自由に生きる。

 世界最強のイケメン暗殺者という超絶ハイスペックを生かしながら。

 理想を言うならヒモになりたい。美人のお姉さんに三食昼寝付きで餌付けとかされたい。

 このルックスならいける気がする。

 勿論、見た目が全てだとは思わないけどさ。

 人間中身だって大事だ。

 外見は内面の一番外側なんて言葉だってあるし、ある意味それも正しいんだろうけど、やっぱり根っこがカッコイイ奴はどんな見た目でもカッコイイ。

 イケてない奴がたまに見せる仲間想いな一面とかって最高に燃える。寧ろ普段イケてなければイケてないほど見せ場が盛り上がる説すらある。

 今の自分、外側は完璧でも内側ただのオタクだからな。

 表の顔は最悪の魔王、裏の顔は真の愛国者、中身は一般人。油断してるとすぐオタクみたいな喋り方になるしな。オタクってみんな同じような喋り方するよな。偏見かな、これ。

 けど、それすら長所に変換されそうなくらいカッコイイのがリトアさんなんだよな。

 鋭く儚げな目元が最高にクール。嫉妬すら湧かないわ。純粋に憧れる。伊達に厨二病の心を鷲掴みにしてない。これで中身は真の愛国者なんだから反則だよな。

 いや、今は俺なんだけどさ。

 なんか申し訳ないね。


「精一杯頑張るか……ほどほどに」


 とりあえず現状、この国を脱出するか、隠れる場所を探す必要がある。 

 これから先、リトア・フィエンドは復活した魔王として国のお尋ね者となり、討伐対から追われる運命が待ち受けている。

 幸い、今はまだ事件発覚前。

 指名手配されるまでしばらく猶予があるから、この期間を使って世界の情報を集めておきたい。

 リトア・フィエンドとして生きた記憶はあるけど、前世の記憶を取り戻した今の自分なら、また違う景色が見えてくるかもしれない。

 

「ふーっ」


 大きく息を吐いて、目の前の鬱蒼とした森を締まりない瞳でじっと見つめる。

 邸の正門前。

 開け放たれた門の向こう側は、木々達が視界を埋め尽くしていた。

 《ミュルク・ヴィズの森》だ。 

 フィエンド家の本邸は、周囲を森の囲まれていた。そこそこの面積がある樹林で、のんびり散歩気分でいると、出口に辿り着くまで半日以上時間を浪費させられる。航空写真を取れば、一面が緑に染まることだろう。

 現在時刻は深夜。

 今からこの森へ足を踏み入れ、出口を目指す。

 現代日本人の感覚を備える俺としては、薄気味悪くて遠慮したかったが、死体だらけの洋館に留まるのも寒気がするし、猶予がそれほどあるわけではない。

 森は景色の変化も少なく、ある意味迷路のような側面もあるが、フィエンドの人間である俺にとっては大きな庭のようなものだ。

 

「……まあ、何とかなるだろ」


 魔除けの呪文を唱えるような気持ちで、そう呟く。

 気分は完全に肝試し。

 小学校のあれは何年生だったか、林間学校の記憶が蘇る。

 班で森みたいな場所を回ったなあ、そういや。

 先生がお化け役で、グループで決まったコースを回るやつ。

 既に色々拗らせていた俺は、とにかく驚いてもリアクションしないことがカッコイイと思ってたね。俺って感情薄いんだ、だから恐怖を感じにくいんだ、みたいな。

 正直今でもちょっと思ってる。 

 あの時は隣に誰かいたけれど、今は自分一人。いくら格好付けても仕方がない。

 怪物だって、先生が変装したみえみえなお化けではなく、リアルファンタジーモンスター。

 正直すげえ恐い。心細さが桁違い。

 けど、同時にちょっとわくわくする。

 目の前にあるのは、種も仕掛けもない本物のファンタジー世界。

 そして自分は、そんな世界を真に守ろうとした憧れの悪役キャラクター。

 それを改めて自覚すると、今更ながらテンションが上がってくる。


「……せいぜい楽しみながら、こいつ(リトア)を救う手立てを探すしかない、か」


 額に手のひらを重ね、滅茶苦茶かっこつけてみた。それから何度か、自分の好きなリトアのセリフを呟く。

 一度やってみたかったんだ、これ。

 さっきまで色々衝撃的過ぎて忘れてたけどさ。


「……ま、冗談はこれくらいにして」


 そこで言葉を短く切る。

 そしてもう一度大きく深呼吸した後、背後の邸を振り返る。

 視界に映るのは、洋館の二階。壮麗な建築物。そこに妹の姿を透かし見て、心に固く誓う。

 お前のことも、必ず幸せにしてやるからな……シルフィー。

 

  *

 

 フィエンド家がわざわざ広大な森のど真ん中に居を構えているのは、一重に彼等が魔族の末裔であったからだ。

 爵位を授けられようとも、勇者に忠誠を誓おうとも、人々の心に根ざした偏見の芽は根強く、当時のフィエンド家はひっそりと森の中で暮らさざるを得なかった。

 とは言っても、途方もない時が流れ、現在では事実は風化。

 フィエンド家の真相を知るものは、女王陛下と一部の貴族達のみ。

 それでもこんな場所を住処としているのは、住み慣れた場所を離れたくないというごく当たり前の感情が原因だ。住めば都とはよく言ったもの。それに、広大な森林は訓練場にも丁度良い。

 だが、いくら引きこもり体質だからと言って、こんな薄気味悪い森にいつまでも住んでいるのはどうなんだ。

 森に足を踏み入れて数十分。記憶に刻み込まれた地図を頼りに森を進みながら、俺は肝を冷やしていた。

 先ほどの雨で大地は泥濘んでおり、木の葉から水滴がぽたりぽたりと落ちてくる。遠くから響く獣の遠吠えが空気を微かに震わせる。

 そして時折視界を横切る人魂のような妖精ウィスプ。 

 雨雲が流れたことで木傘の隙間から半月が浮かび、最低限の視界は確保されているが、小学校の時の肝試しとはレベルが違うドキドキとはらはらをご提供されていた。

 マジで恐い。

 そして同時に、暗殺者としての記憶が告げる。

 この森の異変について。

 今、この森の様子は明らかにおかしい。

 そう考えながら、森の土を踏みしめた瞬間――。

 

「……ッ」


 小型の魔物が今日幾度目か、草むらの影から飛び出してくる。

 森を住処とする《コボルト》だ。ゲームの設定では、Eランクの魔物。森林地帯に広く分布し、序盤の能力・装備でも十分に撃退することが出来るが、現実にいきなり飛び出してくると、それだけで割と心臓に悪い。

 殺気だった様子で襲いかかってきたそれを、懐に隠し持った短剣で振り払う。

 剣は敵の腹部を穿ち、コボルトは草むらに横たわった後、動かなくなった。


「群れからはぐれたのか……」


 身体の緊張が解けた後、何度目かわからぬ溜息を吐く。

 コボルトは通常、群れで狩りをする魔物だ。こうして単騎で森を彷徨くのは珍しい。

 今夜、魔物達が異様に殺気だっている。それは紛れもない異常だった。

 通常、魔物は無闇矢鱈に人を襲うことはない。命知らずが長生き出来ないのは、人も魔物も同じだ。

 フィエンド家が崩壊したのを、魔物達は野生の勘で悟っているのだろう。血の臭いに刺激されたのか、はたまた別の理由か。

 とにかく、先ほどから向こう見ずに襲いかかって来る輩が多い。

 幸いまだ大型の魔物には遭遇していないが、出来ればこのまま出会わずに森を抜けたい。

 余計なトラブルは御免だ。

 それから小一時間ほど、小型の魔物に襲われることはあれど、特に大きな事件もなく順調に森を出口まで歩み進んだ。 

 だが、丁度折り返し地点を通り過ぎた頃、事件は起きた。


「……しゃるるるるるるるるる」


 林の向こう側、竜のような足で獲物を踏みつけながら、鶏のような頭部で血肉を啄み、蛇のような尻尾でこちらを威嚇するように唸るのは、大型の魔物コカトリス

 ランクはCで、くちばしには石化の魔力が秘められており、中盤、石化解除にアイテムを消費させられる厄介な敵だった。この森に生息している魔物の中では、最強クラスの存在だ。

 捕食されているのは、コボルト。

 辺りには同じ種族と思われる死体がいくらか散らばっており、先ほどのコボルトはここから逃げてきたのではないかと推測した。

 その光景に、思わずごくりと喉を鳴らす。間近で見ると迫力が半端じゃない。

 だが、どうやら相手は食事に忙しいようで、威嚇こそすれど、襲いかかってくる様子はない。


「…………」

 

 ……よし、逃げよう。

 じりじりと背後に後退しながら、距離を稼いでいく。

 そこは返り討ちにしろよ、なんて言うなよな。

 深夜の森でいきなり巨大な化物に遭遇して見ろ、普通逃げるだろ。絶対に勝てると分かっていても、本能的に逃げちゃうだろ。

 俺達はゴキブリにすら脅威を覚える生物なんだから。臆病さこそ人間が持つ最強の武器なんだよ。 


「――――きゃあああああああああああああ!」


 だが、不意に前方から響き渡った叫び声に、思考が中断させられる。

 それは、少女のものと思われる悲鳴。感情の全てをぶつけるような、蛮勇と悲壮に溢れた、愚かさと気高さの入り交じった絶叫。

 ミュルクヴィズに、人は住んでいないはずだ。どうして悲鳴が。

 だが、考えるより先に、身体は勝手に動いていた。

 誰だが知らないが、この状況で森にいるなんて、ちょっと心強いじゃないか。

 女の子が側にいるなら、リアル肝試しも楽しめると思うんだ。

 

「くけけけけけけけけッ! くけけけけけけけけぇぇぇぇぇッ!」


 大地を蹴り上げ、威嚇するように翼を天に広げる怪鳥。その目の前に躍り出る。

 間近で見た怪物は要塞のような巨体で、悠然とこちらを見下ろしていた。

 怪鳥を前に、自然と足が止まる。

 うわ、やっべえ。でかい。怖い。恐ろしい。今更、そんな感情が腹の底から迫り上がってくる。


「……所詮、ただのオタクだからな」


 ……けれど、だからこそ、誰かのピンチに颯爽と現れて、危機を救う妄想をした回数なら、誰にも負けない自信があるぜ、多分。

 名を名乗らずに爽快と去ればなお良し。

 散々ため込んだ妄想を実現する時が、とうとうやってきた。

 ピンチに陥っている女の子を爽快と助け、そのまま名乗らずに去るのって、人類共通で男の夢だよな。

 最強のイケメン暗殺者という皮を被っている今の俺は、実質超高性能モビルスーツに乗っているのと同じだ。

 

「……せっかくMSに乗ったら、人助けしてみたいじゃない、やっぱり」


 情けない呟きだが、リトア補正で異様にかっこよく聞こえる。イケメンってずるいよな、本当に。

 食事を中断させられたコカトリスは気分を損ねたのか、鶏鳴を上げながら鳥頭を大きく揺らしながら威嚇する。


「くけけけけけけけけッ! くけけけけけけけけぇぇぇぇぇッ!」


 敵が石化能力を持つ頭部を振り下ろして来るタイミングを見計らい、身を捻って躱す。

 勢い余って頭部が地面を浅く穿ち、泥濘んだ泥を撒き散らす。

 俺は地面を蹴る。本体である蛇の頭目掛け一直線に跳躍する。眼下で鎌首をもたげる怪鳥と、視線を交わす。


「……邪魔だ、どけ」


 その瞬間、まるで時が止まったかのように、コカトリスは怯えを顕わにし、完全に硬直した。例えるなら、強キャラがカッと瞳を見開いた瞬間、場の空気を完全に変えてしまうあの感じだ。

 勢いに任せ、敵目掛けて剣を振り下ろす。蛇の頭部は切断され、地面にぼとりと落ちた。うねうねと失った胴体を探すように痙攣した後、動きを止める。

 そのグロテスクな最後を横目に、俺は地面を蹴り、森を駆け抜け、そのまま声のした方へ直進する。

 夜風に葉を揺らす針葉樹の真下、たった今石に変えられたと思われる少女の石像と、翼を天高く広げるコカトリスの姿が視界に映る。

 どうやら美少女のピンチに颯爽と現れ、敵との合間に滑り込み、間一髪のところで危機を救う妄想は果たせなさそうだ。

 まじかよ。今完全に危機一髪のところを救う流れだったじゃん。

 ……けど、そうならそれで、出来ることはある。


「間に合えッ!」

 

 石にされた状態のままなら、魔法や道具で元の状態へと回復可能だが、破壊されてしまうと復活が極めて困難になる。

 怪鳥の息の根を止めるべく、草木を踏みしめ森を駆ける。

 だが、コカトリスはこちらの姿に気付くと、怯えたような鶏鳴を上げ、踵を返して森の奥へと消えてった。

 どうやらリトアの威圧感に怖気付き、逃げ出したらしい。オーラだけで圧倒するのって強キャラのお約束だよな。そういや昔憧れてたわ。

 その後姿を見送った俺は安堵して足を止め、へたり込んだ姿で石に変えられてしまった少女へと視線を向ける。

 そこで、はっと息を呑む。

 まず眼に入ったのは、その美しい容貌。次に、猫のような耳。

 それは、全ての原型師が追い求める完璧な美少女の人形。悲痛な表情と、最後の抵抗とばかりに宙へと伸ばされた右腕は、映画のワンシーンを再現したかのよう。

 しばしの沈黙の後、我に返った俺は、先ほどコカトリスを倒した地点まで駆け戻る。石化を解除するには、コカトリスから採取出来るアイテムが必要だ。今は見入ってる場合じゃない。早く助けてやらないと。


   *


 石化に効果のあるコカトリスの気嚢を採取し、薬草と混ぜ合わせ、即席で石化解除薬を作製する。

 それを少女の身体に塗ると、硬質な石と化していた身体は、まるで呪いが解けるように、指先から身体の中心部に向かって柔らかな元の肌を取り戻していく。

 初雪のような白い肌だ。

 腰元まで毛先を散らす髪は白銀の輝きを取り戻し、その隙間からヘーゼル色の瞳が覗く。

 美男美女が揃う獣人種の猫耳族。

 その中でも、紛れもなく飛び抜けた美しさを放つであろう少女が生命の息吹を取り戻した。

 意識を取り戻した少女の中では未だに先の戦闘が続いているらしく、びくりと身体を痙攣させた後、立ち上がって戦闘の構えを取る。

 警戒した様子で周囲に視線を配り、そこでようやく目の前の俺に気付いたようで、さっと後ろに飛び退いた。

 少女は距離を取り、ちらりとこちらを確認した後、じっとこちらを睨んだ。


「…………」

「怪我はない――か」

 

 そして今更ながら、少女の格好に言葉を失う。

 石化されていたので気付かなかったが、雨水を吸ったのか、薄い布きれのような衣服は肌に張り付き、ほっそりと引き締まった身体のラインを浮き上がらせている。

 要するに、すけすけだった。控えめに膨らんだ胸の付近に桜色の何かが見えた気がした。オタクには刺激が強い。

 そのまま数秒固まり、視線を彷徨わせ、最終的に明後日の方向を向く。

 リトアを演じることすら忘れて、俺は素の自分のまま、少女に問いかけた。

 

「ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、」

「…………」


 やべえ。際どい格好に動揺してめっちゃどもった。

 少女は眉間の皺を深め、怪訝そうにこちらを睨む。

 俺は瞼を閉じ、小さく深呼吸して、最強暗殺者モードに切り替えた。


「……悲鳴が聞こえて、ここまで駆けつけたんだ。石化されていたから、道具で解除した。怪我はないか」

「…………大丈夫」


 沈黙の後、ようやく言葉が返ってくる。

 その声は震えていて、こちらに怯えているようでもあった。

 オタクが突然百戦錬磨の暗殺者に豹変したことを怖がっている、というわけじゃない。もっと根本的な怯えだ。

 獣人種は元となった動物の特徴や性質を引き継ぐ。

 猫耳族の性格気質は、気まぐれで忠誠心が低く、昼寝好きでマイペース。ゲームではツンデレ寄りのクーデレキャラが多かった。こんな時どうすればいいかわからないの、だから教えて……別にあなたである必要はないんだけど。みたいな。

 だが、目の前の少女からは、そんな猫の自由奔放な雰囲気は全く感じられない。

 小さく震えながらこちらの様子を伺うその姿からは、単にリトアの雰囲気に気圧されているという以上に、人間不信や対人恐怖症に近い何かを連想させた。


「……コカトリスは?」

「俺が来た時にはもう、どこかに消えていた」


 猫耳族はその優れた容姿から、愛玩奴隷として人気がある。もしかすると、この少女にも不幸な過去があるのかもしれない。

 どちらにせよ、人間に対する好感度は低そうだ。

 少女は俺を見定めようとするように、じっとこちらを凝視する。


「……私を連れ戻しにきたの?」

「何の話だ。お前と会うのは今日が初めてだ」

「……そう。ありがとう。助かった」


 俺がそう答えると、少女は身体の緊張を僅かに解いた。

 どうやら、何者かに追われているらしい。

 もしかすると、駆け込み寺の要領でこの森に逃げ込んで来たのかもしれない。


「無事ならそれでいい。それより、お前はこの森で何をしているんだ。ここは、お遊びで立ち入るべき場所じゃない」


 何となく気まずい雰囲気だが、俺はそんなことお構いなしに核心へと踏み込んだ。

 彼女はじっと自分の世界に閉じこもるような瞳で、虚空を見つめたまま、呟く。


「……私はあなたに……あなたの一族に頼みがあってやってきた」

「頼み?」

「そう、復讐」


 そして、瞳に暗い光を灯し、俺の背後に憎き何者かの影を透かし見るように。


「……私の人生を滅茶苦茶にした男を、殺して欲しい」


 とんでもない爆弾を放り込んできた。

 話が急転直下過ぎて、ついていけない。


「ぬけぬけと、わけのわからないことを。一体何の話だ」

「……隠す必要はない。そんな血の臭いを漂わせている人間が、部外者のわけない。帝国の暗部、影の貴族。それが、フィエンド伯爵家。私は、その為にここに来た」

 

 そもそもフィエンド家が帝国の暗部だと知っているのは、一部の貴族連中だけだ。

 平民達からの認識は、森の中に住む変わり者の貴族がせいぜい。

 だが、目の前の少女はフィエンドの正体を正確に言い当てた。

 けど俺はこの少女を、本編で見た覚えがない。


「……私の願いを聞いてきください。その為なら、私の全てを捧げます」


 目の前の猫耳少女は一体、何者なんだ。


 




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