99 みなと新池 現在進行 ドジョウ掘り 1996年2月
みなと新池 現在進行 すずがも通信96号 1996年2月
12月1日から保護区の再整備工事がいよいよはじまりました。工事の立ち会いに毎日出かけるようにしています。立ち会いといっても、たまに質問が出た時に答えたり、場所の案内をしたりするほかはあまり用事がありません。ひまな時間には、せっせと棚田の手入れをしています。
棚田の手入れはだいたい昨年と同じ要領で、水を止めて干し上げ、草を刈り、集めて燃やし、全面を耕す。ただし、昨年と違って5段の棚田をそれぞれ2面に分けてあるので、棚田の半分に水を通し、半分を干すというやり方をしています。まん中に作った畔の出来、不出来が一目瞭然なのがつらいところ。三枚目はちゃんと水が止まっているけれど、二枚目はもれてしまう、等々。
昨年のように全面がアシにおおわれてはいないので、草刈りから燃やすまではまあまあ順調。ホテイアオイも昨年の半分程度におさえておいたことですし。今年の主流派だったヒメガマは、でんぷん質に富んだ地下茎がなかなかりっぱで、見るからにおいしそう。かじってみたら、特にこれという味はしませんでした。たき火の灰に埋めて「焼きガマ」を作ろうとしたら、葉っぱといっしょにきれいに燃えてしまい、失敗。ガマは油分が多いようで、生の葉でもパチパチと小気味よく燃えてくれます。なお、今年は幸いにも焼きガエル、やけどガエルともあまり出なかったようです。
今年の泣き所は「ドジョウ掘り」。表面がすっかり乾いているのに、出るわ出るわ、泥にもぐって越冬の構えのドジョウをたぶん30尾くらいは掘りました。切ってしまったのも一尾や二尾ではありません。ドジョウは湿ってやわらかい泥の中で体をまわして、越冬室を作っています。スコップで土を掘る衝撃が伝わるらしく体を縮めてすれすれで逃げてくれる時はよいのですが、時にはまっぷたつ。逃げだしたのはよいけれど、掘り返された土が乾いて、翌日にはひからびて息もたえだえ、というものもいました。どのドジョウも丸々と肥って、市販されているものの3倍くらいの太さがありました。
池本体は、昨年と同様に11月に入ってから水草が消えました。浄化池の棚田は半分の面積しか使っていないし、気温が低くて藻類をはじめとする微生物の働きも遅いし、雨がぜんぜん降らないし、池本体の水質はかなり悪いです。もう少し水位を下げた方がいいのかな、と悩んでいるところ。
鳥はまあまあ。長いことオオバンがいつも2羽で入っており、ミコアイサも来ましたし、クビワキンクロもヒット。面白いことに、しばらくセグロセキレイが来ていました。秋の渡り時以外の記録はほとんどないのですが、12月以来1カ月以上も滞在しています。最初に見かけた時には2羽が連れだっていました。1羽は申し分のないセグロセキレイでしたが、もう1羽はなんとハクセキレイの声で鳴くのです。姿はほぼセグロセキレイと同様。ただし、顔の片側だけは半分がたハクセキレイの特徴あり。混血児のようでした。
これから春にかけて、10枚の棚田全部を耕すつもり。それから、どの段にも中央に水路を設けて、10枚の他のどれにも好きなように水を流したり、止めたりできるようにするつもり。ぼちぼちやっています。おひまな時にぜひどうぞ。




