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鳥の国から  作者: 蓮尾純子(はすおすみこ)
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86 鳥の国から  晩秋 ゴキブリ燻蒸   1994年12月

鳥の国から  晩秋 ゴキブリ燻蒸   すずがも通信89号 1994年12月


 ひさびさの秋空が広がって3日目。ほんとうにおだやかな晴天です。11月も10日というのに、日向では半袖でもおかしくないくらい。さすがに夜は寒くなり、虫たちも鳴きおさめました。でっかいハラビロカマキリや小柄なクロスズメバチが目立つ季節です。

 10月はずっとぐずつき気味のお天気で、毎年恒例にしているセイタカアワダチソウの花期のパノラマ撮影をやりそこねました。黄色い花がほんとうにきれいに見えるのはせいぜい2、3日。その前後でもいちおう写真にはなるけれど、憎まれても花のいのちは短い!

 今、あちこちでギンモクセイがみごとに花をつけています。秋の彼岸に合わせて開花するキンモクセイも、気温のためか10月に入ってからよく花がみられました。ギンモクセイの純白の花はそれほど目立ちませんが、香りがやさしくてすてきです。ハイタウン塩浜の植え込みや浦安中学の垣根も花盛り。これまでちゃんと花に気がついたことがないのは、木がようやく開花の年齢に達したのか、私がこれまでぼんやりしていたのか。

 楽しみにしていた東京動物専門学校の実習も、4週間があっという間にすぎました。今年はお嬢さん2人。男どもの喜ぶまいことか。昨年同様、禽舎で飼育している鳥全部の体重チェックもできましたが、今年の目玉作業は「ゴキブリ退治」。治療室のチャバネゴキブリの大増殖が目にあまるほどになったためです。入院患者さんが少し減ったころを見計らって、燻蒸消毒に踏み切りました。少しずつ準備を進め、まず半日がかりで治療室にいる30羽あまりの鳥を移動。箱やケージにもゴキブリがいっぱいいるので全とりかえ。実習生さんはケージを洗いながらあとからあとから逃げ出すゴキブリに悲鳴をこらえてがんばりました。餌や薬品も全部運び出し、引き出しは床に並べ、棚の戸は開け放ち、午後になってから燻煙剤に点火。ドアに外から目張りをして、禽舎の外で箱やケージの掃除を続けました。

 どのくらいゴキブリがいたのか。幸か不幸か翌日はわが公休日。散り敷く死体処理とか片づけを尻目に出かけてしまったので、後のことはよくわかりません。でも、おかげでゴキブリの目撃例はめっきり減って、一日にせいぜい1から数匹というところ。来年増えたら実習生さんをあてにしてまたやろう!‥‥‥おそれて誰もこなくなったらどうしよう?

 9月21日から10月1日まで、千葉県派遣の「女性の翼」という研修旅行で渡米しました。千葉県とウィスコンシン州は平成2年から姉妹県州というのになっているそうで、ウィスコンシン州での見学やホームステイなどが主。なんと公式日程で国際鶴財団(ICF)を訪問することができたんですよ。4月からボランティアとして働いている石川一樹くんも元気にやっていました。いずれ「すずがも通信」にも報告させていただきます。

 今日の午後、ハシブトガラス2羽に追われるハイイロチュウヒを見ました。カラスより体が小さいのでちょっとかわいそう。この秋はミサゴが長期滞在したり、タゲリの大群(60羽以上)が通過したり、シメがよく目についたりして、ちょっといつもと様子が違います。さて、冬のカモはどうなんでしょうね。



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