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鳥の国から  作者: 蓮尾純子(はすおすみこ)
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64 鳥の国から  カウント酔い  1991年12月

鳥の国から  カウント酔い すずがも通信71号 1991年12月


 いやあ、よく降りましたねえ。毎日毎日雨続き。禽舎に使う干し草がつくれなくて、保護区の一周ルートはところどころぬかるみにあって、旧淡水池はふちまで満々と水をたたえて、丸浜川はたいへんきれいです。

 渡り途中の鳥たちも、雨に足止めされて気をもんだのではないかしら。例年10月25日か26日には間違いなく姿を見せるジョウビタキは、31日になってようやく到着。その日は厚い雲が切れて、久々に青空がいくらか見えました。翌日にはツグミも初認。冬の小鳥が出そろいました。


 11月5日。一面に散らばって水面を埋めたカモの姿にたじたじっとしながらカウントを始めました。スズガモの大群のように数万ということはないにせよ、数千羽、それも10種類以上のカモがごちゃごちゃまじっています。おまけにちょいちょい飛んだり、移動したり。2時間ほどかかって全部数え終わるころには、船酔いならぬ「カモ酔い」で頭痛がする始末。 

 でも、千羽以上のスズガモの群れのまんなかあたりにトモエガモを5羽も見つけました。東アジアの特産種なので、欧米から来られた方はかならず「バイカル・ティール(トモエガモ)はいますか?」と聞かれます。保護区でもめったに見られない種類なので、5羽も見つけて鼻たかだか。その上、目の前を若いオオタカが飛ぶし、カワセミも飛ぶし、遠くにはカンムリカイツブリやオオバンもいたし、豪華けんらん版のカウントでした。


 11月7日から1ヶ月間、「東京動物専門学校」の動物看護学科の学生さんが2人、実習に来られています。かわいいお嬢さんたちを迎えて、職員一同大喜び。鳥たちも大はりきりしたのか、出戻り後間もないフクロウくんがまた飛び出して、翌朝防鳥網にからまって、南新浜小学校から再度出戻り。人間大好きのこのフクロウくん、野外復帰ができるのかしら。


 今年ももうすぐ終わりです。波乱万丈の一年でした。みなさま、どうぞよいお年を



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